猫はたくみに鳴き声のパターンを変えて自己主張する演技派です。独特の鳴き方のうちクルルと鳴く時の意味について考察してみました。
猫がクルルと鳴く理由1「甘えたい」
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猫がクルルと鳴く時は、「もっとかまって欲しい」という甘えの気持ちが込められているかもしれません。
その時の状況が、床に転がってお腹を見せていたり、体をこすりつけてきたりしている時は、甘えている可能性が高いでしょう。
もともと、クルルという鳴き方は、子猫が母猫を呼ぶ時に使う鳴き方。しかし、飼い猫は大人になっても、飼い主にクルルと鳴き続ける傾向があります。クルルと同じ意味で、甘えているときにプルルと鳴く猫もいます。
こんな時は、しっかり撫でて可愛がってあげると猫も満足してくれることでしょう。
猫がクルルと鳴く理由2「疑問、不安」
猫がクルルと鳴く時は、甘えたいという気持ちだけではありません。戸惑いや不安、疑問といった、落ち着かない気持ちの時にも鳴くことがあるため注意が必要です。
例えば、猫が集中して遊んでいたり何かを凝視している時に、不意に触るとクルルと鳴くことがありませんか?これは、明らかに甘えたいという意味ではありませんよね。
こうした場合、「なに?」というややびっくりした時の戸惑いや疑問などが考えられます。その他にも、窓の外に他の猫や動物がいる場合や、慣れないものに遭遇した時、虫を発見した時など、不安を感じる時にクルルと鳴くこともあります。
さらに、いつも開いているはずのドアが閉まっていたなど、通常とは違うことが起きて戸惑っている時にもこの鳴き方をすることがあります。人間の言葉にすれば、「あれっ?」「なんで?」といった言葉になるのでしょうか。
猫の動きをじっと観察していれば、このように戸惑いや不安、疑問でクルルと鳴く場面は案外多そうです。
猫がクルルと鳴く理由3「嬉しい!楽しい!」
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甘えたい時にクルルと鳴く場合と似ているかもしれませんが、猫がとても嬉しい時やてんションがあがって楽しいと感じている時にもクルルと鳴きます。
お気に入りのおもちゃを見つけて、飼い主さんが遊んでくれる時、思いっきり走り回って遊べる時、捕まえたい獲物を見つけた時など、テンションがあがっている時にこのような鳴き方をするんです。
一緒に遊んでいる時にクルルッと鳴いて、どこかにダーッと走ってしまうこと、ありませんか?これは、「付いてきて!」「おいかけっこしよう!」と一緒にもっと遊びたいと誘っているサインだと考えられています。
こうした時は、時間が許す限り思いっきり一緒に遊んであげたいですね。
猫がクルルと鳴く理由4「仲良くして」
飼い猫が1匹でない場合や、犬なども一緒に飼っている時には、飼い主以外にもクルルと鳴いて近づいていくことがあります。
これは、他の動物に対して親しみを込めて近づいているサインです。仲良くしようよという意味を込めていると考えられています。
本来、野生の猫は喧嘩をあまり好まず、どちらかといえば喧嘩を避けて生きています。そのため、これは野生の猫にもよく見られる行動で、こうした場合は喧嘩を避けるための合図であるととらえられています。
このように、猫のクルルという鳴き方には様々な意味が込められています。猫が落ち着いていてまったりしていたり、楽しそうに遊んでいる時は、ご機嫌であることを示すサインでもあるため、こんな時はしっかりと関わってあげたいものですね。
「うちの猫はクルルと鳴かない…」というケースもあるかもしれませんが、猫によってはクルルと同じ意味でも別の鳴き方をする子もいます。例えば、ゴロゴロやグルグルという鳴き方は、クルルと同じように甘えたい時の鳴き方です。にゃー!と高い声で鳴く時は、楽しい!嬉しい!もっと遊んで!という意味を含んでいることもあります。
なぜ猫は鳴くの?
「クルル」は猫の鳴き方の一種ですが、そもそもなぜ猫は鳴くのでしょう。猫同士は声を出してコミュニケーションすることは少ないとされ、猫同士で鳴くのは、警告や要求の時とされています。挨拶や会話などは鳴くのではなく、まばたきや鼻をくっつけるなど、体の仕草で行われています。
しかし、子猫が母猫とコミュニケーションを取る際には「ミャアミャア」と声を鳴らして母猫を呼びます。この方法が、まだ自分自身を守ることのできない子猫が最も自分を守れる手段であるから、とされています。
つまり、飼い主に猫が鳴くのは、子猫が母猫に甘えるような気持ちであると考えることができます。まるで母猫のように飼い主を思い鳴いていると思うと、愛おしいですね。
クルルと鳴いた時に飼い主として欲しい事
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猫ちゃんは外を眺めるのが大好きです。猫の運動範囲に外をゆっくり眺める事ができる窓がある空間を準備してあげてください。多くは室内飼いでしょうがストレスを抱えないで済むように、時々は一緒におもちゃで遊んであげると、運動不足も解消されます。ほんのいたずら感覚で、猫ちゃんをいじる時は愛猫の気持ちも考えて、あまり頻繁につつくとストレスを受けてしまいますから、オススメはできません。
鳴き声と伴うしぐさの違いも合わせて観察してみると、猫の気持ちや要求がもっとよくわかります。猫はこれ以外にも様々な鳴き方で飼い主にアピールしてきますから、猫語を様々習得して愛猫との楽しいコミュニケーションを交わしてみてください。
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UCHINOCO編集部
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