犬のデンタルケア 歯周病にならないための予防法は!?

愛犬のデンタルケアを怠ってしまうと、口内環境が悪化し、歯周病等のトラブルが起こります。今回は、デンタルケアの仕方について、H獣医科医院のK先生にお話をお伺いしました。 2019年02月24日作成

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1. デンタルケアをしよう

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爪切りやトリミング、予防接種など、愛犬のケアを大切にしている飼い主たちも、デンタルケアは忘れてしまいがちです。毎日のことなので、面倒に感じてしまう飼い主も多いかもしれません。

しかし、デンタルケアは愛犬が健康に長生きするために、とても大切なケアなのです。

デンタルケアを怠ると、歯石が溜まってしまいます。歯石は歯ブラシで除去することができず、動物病院で全身麻酔で除去しなければなりません。大変大掛かりな処置になりってしまうのです。

しかし、歯石をそのまま放置してしまうと、歯周病になり、歯茎がボロボロになることも…。時には、頬が腫れてしまったり、口臭も酷くなります。

また、歯石には多くのばい菌がいるため、それらの菌が原因で心臓病を起こす可能性も高まります。

このように、口内環境が悪化すると、様々なトラブルが発生するのです。

毎日のケアで、歯周病を防ぐことはできます。愛犬と長く一緒に過ごすためにも、デンタルケアを行いましょう。

「地域柄もあると思いますが、当院に来院する方たちは、デンタルケアを行っていない方の方が多いのが現状です。
ワクチンやノミダニの予防、トリミングや爪切りなどのケアを行っていても、デンタルケアをしていないという方が、たくさんいらっしゃいます。

そのため、老犬たちのほとんどが歯周病になってしまっています。そして、実は、小型犬になればなるほど多いのです。

そこまでできないというお気持ちもわかります。ですが、歯周病になってしまうと、たくさんのトラブルが起こります。愛犬のためにも、デンタルケアにもぜひ力を入れて欲しいと思います」(K先生)

2. 最適な予防法は?

では、歯周病にならないために、どんな予防をしたらよいのでしょうか?

「予防に最適なのは、歯ブラシです。食べカスなどが歯に残ってできた歯垢の状態で、歯ブラシをして汚れを落としていくのが良いでしょう。

犬によっては、歯ブラシを嫌がる子もいるので、どうしても無理だったら、ガーゼなどで拭いたり、指でこすっても良いでしょう。歯垢の段階であれば汚れは簡単に落とせます。

いずれにせよ、歯石になってしまうと落とすことが難しくなるので、歯垢の段階で落とすことが大事です」(K先生)

口の中に指を入れること自体を嫌がる犬には、ロープやぬいぐるみなどを噛む遊びを食後にして、歯の汚れをとるのも一つの方法です。その場合には、ぬいぐるみやロープを定期的に洗い、清潔に保つことが大事です。

また、スポイトやシリンジなどを使って口の中を洗い流すことで、食べカスを残さないという方法もあります。口の中をゆすいであげるだけでも、歯垢は溜まりにくくなります。

3. デンタルケアはいつからスタートするの?

歯ブラシなどを使って毎日、口の汚れを落とし、生活を保つことがデンタルケアの基本です。では、そのデンタルケアはいつ頃から始めるべきなのでしょうか。

「実際に歯周病などの病気が問題となってくるのは、2〜3歳頃からですが、デンタルケアは、飼い始めてすぐからスタートするのが良いでしょう。ブラッシングや爪切り、耳掃除もそうですが、歯ブラシも小さいうちから習慣づけることが大事です。ある程度の年齢になってから、突然スタートしようと思ってもなかなかうまくいきません。なるべく小さいうちから習慣をつけるのが良いでしょう。

そして、これは飼い主の習慣をつけるためでもあります。犬のお世話は何事も、飼い主が主導です。結局のところ、飼い主が毎日行わなければ、犬は自分で歯ブラシはできません。飼い主が毎日のケアの一つとして歯ブラシを行う習慣をつけるためにも、犬を飼い始めたらすぐにスタートしましょう」(K先生)

4. 歯磨きガムも効果がある?

歯ブラシを毎日行うことは、飼い主にとって大きな負担だと感じる人もいるでしょう。そこで、ペットショップやインターネット通販で販売されている「歯磨きガム」を使うのはどうなのでしょうか。

「もちろん、効果があるものもあります。ただし、すべての商品に正しく効果があるというものではないため、どんなものでも良いというわけではありません。

まず、歯垢を分解する効果があるものや、物理学的に根拠のあるものを選ぶようにしましょう」(K先生)

名称が『歯磨きガム』であっても、効果がなければ意味がありません。効果があるものを選ぶのが、まず第一です。

「それから、固すぎるものも控えましょう。あまりにも固すぎるものですと、歯が折れてしまうということも考えられます。

また、愛犬の大きさに合わせたガムを選ぶことも大事です。大型犬に小さなガムを与えると、ほとんど噛まずに飲み込んでしまうこともあります。噛まなければガムの効果はありません。サイズ感も考えて、愛犬に合ったものを選びましょう」(K先生)

ただし、歯磨きガムも続けなければ意味がありません。デンタルケアは習慣的に行うことが大切なのです。

本間獣医科医院 袋井山梨病院

出典元:http://www.petclinic.co.jp/map/yamanashi.html

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UCHINOCO編集部

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