猫は目が悪いって本当?猫の目の仕組みについて知ろう

猫の美しい目はつい見とれてしまいますよね。しかし実は視力が良くないということをご存知でしょうか。そんな猫の目の仕組みについてご紹介します。 2019年04月10日作成

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宝石のように光る大きな猫の目はとても美しくて見とれてしまいますよね。ですが実は猫は目があまり良くないってご存知でしょうか。そんな猫の目の仕組みについてお伝えします。

TOPIC 01

猫の目はどんな役割をしているの?

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猫の目は人間でいうと0.1〜0.3くらいしかなく、10m先までしか見えていないと言われています。そのため猫が何かを発見すると顔を傾けたり、見やすい位置まで顔を伸ばして物体を見ようとします。人間も視力が悪いと対象物に近づいて見ようとしますよね。猫もそれと同じようにモノをよく見るための行動をしているのです。
また諸説ありますが、色も緑と青しか識別できず赤は全く認識していないと言われており、猫はほとんど色がない状態で世界を見ているのです。そのためおもちゃを選ぶ時はカラフルなものよりも、音が鳴るおもちゃの方が耳がいい猫は反応しやすく食いつきがいいのでおすすめです。
そんなあまり視力が良くない猫ですが、大きく優れているのが暗闇で行動できる能力です。猫は目に入ってくる光をタペタムという膜を利用して40%程アップさせることができます。
暗闇でもスタスタと歩くことができるのは、暗闇の中のわずかな光でも多く目に光を取り込むことができるためと言われています。
また、暗闇や薄暗いところでは光を多く取り入れるために瞳孔を大きく広げます。夜の方が猫の目がクリクリと可愛く見えるのは、光を出来るだけ多く取り入れようとしているからなのですね。

TOPIC 02

目の色は色々な種類がある

出典元:https://www.shutterstock.com/

猫は生後2ヶ月頃まではときほとんどの場合、キトンブルーと呼ばれる灰色に近い青色の目をしています。これは子猫の時はメラニン色素が定着していないためと言われています。
ペットショップにいる子猫は生後3ヶ月頃の子が多いので、キトンブルーの目を見る機会は残念ながら中々ありません。
その後成猫になるにつれてメラニンが定着し、個体によって異なる目の色に変化してきます。最終的な目の色は遺伝によって異なり、成猫になると目の色は青・緑・黄色・褐色・オッドアイなど個体によってさまざまな色に変化 します。主に日本の猫は黄色や褐色、海外出身の猫の場合は青や緑に近い色になることが多いです。
また、希少価値が高いとされている左目が青、右目が黄色と左右の目の色が異なるオッドアイは、遺伝的に白猫が発生しやすいと言われています。

TOPIC 03

目ヤニが目立つようになってきたら要注意

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美しい目が特徴的な猫ですが、目に関する病気には注意が必要です。 目ヤニが目立つようになったり、目をよくこするようになったら目に何かしらのトラブルを抱えている可能性があります。
人間と同じく猫も寝起きの時は目ヤニが出ることがあります。しかし、結膜炎や角膜炎などで目やにが出ることもあります。
この症状を放っておくと視力の低下など病態が悪化することもありますので、十分な注意が必要です。
早期発見ができれば、目薬の投与だけの治療で改善することも多いです。
異変を感じたらすぐに病院で診察を受けるようにしてください。

猫の瞳について説明してきましたがいかがでしたでしょうか。美しい目を守るためにも、目に何かトラブルを抱えていると感じたらすぐに病院で診てもらうようにしてくださいね。

この記事は獣医師が監修しています

本間 克巳

・本間獣医科医院長
・北里大学 獣医畜産学部 獣医学科卒業
・小動物臨床専門
・その他、海外協力事業とNPO法人の活動、アジア諸国への病院設立、人医師との腎臓移植・腹膜透析・細胞再生医療などの共同開発事業など幅広く活動中

著者情報

UCHINOCO編集部

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