ハムスターがケージを噛む理由とは?
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まずは、ハムスターがケージを噛む理由についてご説明します。
理由がわかれば、対策もとりやすくなるはずです。
ストレス
ハムスターがケージを噛む理由として挙げられるのは、ストレスです。
神経質な動物であるため、さまざまなことでストレスを感じてしまいます。
室温はもちろん、ケージが狭い、汚いなどの理由でもストレスを感じるでしょう。
また、ハムスターは飼い主とのコミュニケーションをそこまで好まない動物ですので、触りすぎるのもストレスになるはずです。
溜まったストレスを放置するのは病気にも繋がるため、なるべく早めに対処をしてあげる必要があります。
外に出たい
「ここから出せー!」といわんばかりにケージを噛むハムスターがいますが、もしかしたら本当にそういっているのかもしれません。
ハムスターは縄張り意識が強いため、一度外に出たことがある場所を縄張りだと考えます。
そのため、自分の縄張りである場所を見に行きたいがために、ケージを噛んでいる可能性があります。
おやつがもらえるから
以前に、ケージを噛んでいて飼い主からおやつをもらった経験があるのかもしれません。
飼い主として、心当たりはないでしょうか?
ハムスターも学習するため、一度でもケージを噛んでおやつをもらったことがあれば、何度ももらえると考えてしまいます。
ハムスターの歯の健康チェックが必要なケース
ハムスターの歯は私達人間とは異なり、切歯(前歯)は生きている限り伸び続ける性質を持っています。硬い物を食べることやかじり木を齧ることで、歯の長さは調整されていくものの、不正咬合などにより、短くならず伸び続け、口が閉まらなくなり、よだれが出てしまうこともあります。
こうした特性を踏まえて、定期的に歯の状態を確認するようにしましょう。
ケージの構造・素材によって噛み安い?噛みにくいケージの選び方
以前は金網タイプのケージが主流でしたが、最近はプラスチックやガラスタイプのケージがあります。これらは金網のように部品を噛んで歯の病気になる心配がないうえ、保温性が高く寒さを得意としないハムスターでも安心して過ごせます。
噛む行動のタイプ別分析!どういう心理で噛むの?
ハムスターが噛む理由は大きく4つ考えられます。
空腹と恐怖心によるもの
ハムスターはお腹がすいたとき、餌が欲しくて飼い主の手を噛むことがあります。また、視力の弱いハムスターは、飼い主からの餌をもらい始めた段階では、飼い主の手が恐ろしいものだと感じてしまい、餌を急いで食べようとして、手を噛んでしまうことがあります。
不快だと感じるもの
自分が不快だと感じる行為、尻尾を掴まれたり、背後から、就寝中に触られるなどをされてしまうと、本来の温厚な性格から豹変して、自分の身を守るために攻撃的になってしまうことがあります。
ストレスによるもの
適切ではない温度や湿度、騒音などにより、強いストレスを抱える場合があります。また、他のペットの共同生活もストレスになるケースがあります。ケージの環境が適正な環境になっているのかを見直しましょう。
繁殖期によるもの
メスのケースに限定されますが、繁殖期によるものも考えられます。
メスは繁殖期になると、子供の為にも多くの食料を貯蔵しようとしますが、これがうまくいかない場合、不安定な精神状態になり噛んでしまうケースもあります。
飼育環境がハムスターに与える影響について
ハムスターの飼育環境がハムスターに与える影響について解説します。いずれのケースも普段と違う様子を見せている場合には動物病院にて受診をしましょう。
気温が高い場合
汗腺がなく、汗をかけないハムスターは体温調整が難しい状況です。このため、室温が高い場合には、熱中症や脱水症を引き起こす恐れがあり、27度以上では食欲不振などの症状も心配されます。呼吸が荒い場合などは、夏バテの恐れがありますので、室温を速やかに調整しましょう。
気温が低い場合
寒さに弱いハムスターにおいては、風邪や疑似冬眠を引き起こす恐れがあります。エアコンやヒーターなどを使用して、約20度以下にならないよう温度管理を行いましょう。暖房器具のみならず、床材を多く入れることや高カロリーの食材を与えることなどの対応も大切です。
湿度が高い場合
梅雨から夏にかけて高い湿度が続く時には、ダニや細菌の発生が見られるなど、皮膚病への感染の恐れがあります。70%以上が続くケースでは換気や除湿器の利用など対策が必要です。ハウスは部屋に比べて湿気がこもりやすいため、床材なども含めて注意深く状況を見るようにしましょう。
湿度が低い場合
飼育上適正な湿度は、40%~60%です。基準値以下の場合は、肌荒れや風邪の恐れがあります。加湿器や濡れタオルをハウスにかけるなど工夫をして湿度をあげるように対策しましょう。
ハムスターがケージを噛むときの対策
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ハムスターがケージを噛むのを止めさせたいと考える人も多いでしょうが、しつけをすることは難しいです。
そのため、さまざまな対策をしてケージを噛むのを止めさせなければなりません。
ストレスを減らす
ストレスを軽減することで、ハムスターがケージを噛むことは減るはずです。
室温をエアコンやストーブなどで適温にしてあげたり、ケージを大きいものに変えたりしてあげると良いでしょう。
また、きれい好きなハムスターのために、トイレを毎日掃除してあげることも大切です。
毎日定期的にケージから出す
ハムスターがケージの外に出たいと考えているなら、1日に1回は部屋の中を散歩させてあげましょう。
先述したように、ハムスターは大変縄張り意識が強い動物です。
そのため、安易に部屋の中を散歩させるのはおすすめしません。
もしも外に出したいのであれば、気まぐれではなく毎日散歩させるようにしてください。
無視をする
おやつをほしいがためにケージを噛んでいるのであれば、無視をしましょう。
過去に一度でもケージを噛んでいるときにおやつを与えたことがあるのなら、しばらくハムスターはケージを噛み続けてしまうでしょう。
しかし、何度ケージを噛んでもおやつがもらえなくなると、「ケージを噛み続けても意味ないか」と理解し、徐々にケージを噛むのを止めるようになるはずです。
ケージを変える
ハムスターにケージを噛ませないためには、物理的に噛めなくするのが一番かもしれません。
金網のケージを使用しているのであれば、金網を使用していないケージに変えてみましょう。
しかし、金網のケージは通気性に優れているため、通気性の良い部屋でなければいけません。
ハムスターにケージを噛ませないためのグッズ4選
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最後に、ハムスターにケージを噛ませないためのグッズをご紹介します。
ケージを噛ませないのは、何よりハムスターのためにもなりますので、できる限り止めさせるようにしましょう。
ハムスター おもちゃセット
ストレスが溜まっているようであれば、おもちゃを与えてみると良いかもしれません。
特に木製のおもちゃであれば、噛んでストレス解消もできるでしょう。
この商品は8個のおもちゃがセットになっているので、きっとお気に入りのおもちゃが見つかるはずです。

GEX ハーモニースティック
ストレス解消のアイテムとして、広葉樹を使用した噛みやすいおもちゃを与えてみるのはいかがでしょうか?
金属や接着剤は使用しておらず、安心して与えることができます。
また、広葉樹は低アレルギーですので、アレルギーに悩むハムスターにもおすすめです。

サンコー ウッドハウス
狭いところや暗いところが大好きなハムスターに、木製のミニハウスを与えてみるのがおすすめです。
寝床になるのはもちろん、噛んでストレス解消をすることもできます。
無毒性の木材を使用しているので、何度噛んでも問題ありません。

Habitrail OVO ハムスターケージ
金網のケージを噛むのにお困り場合は、こちらのケージに変更してみてはいかがでしょうか?
同じメーカーのいろいろなパーツを組み合わせることができ、自分だけのオリジナルケージを作ることが可能です。
プラスチック製のケージでありながら、通気性にも考慮されています。

ハムスターがケージを噛むのはなるべく止めさせよう
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ハムスターがケージを噛むのは、歯に良くないためなるべく早めに止めさせたほうが良いです。
ケージを噛む原因を取り除くのが最善策ですが、何をしても解決しないようであれば金網のケージを変えてみるのもひとつの手でしょう。
げっ歯類は歯が命ですので、健康管理をする上でもケージを噛む癖はしっかりと対処をしなければなりません。
IF.LIFE(参照日:2021-03-30)
https://item.rakuten.co.jp/iflife/001-hamstertoy/
charm 楽天市場店(参照日:2021-03-30)
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著者情報

けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。