犬が飼い主を好きな理由とは?愛情表現の行動も紹介

ワンちゃんと暮らしていると部屋で無防備にへそ天していたり、呼びかけたらすぐ駆け寄ってきてくれたりなど、飼い主さんへの信頼や愛情深さを感じる飼い主さんは多いでしょう。どうして犬は飼い主さんを大好きになってくれるのでしょうか?本記事では、犬が飼い主さんを好きな理由について調査していきます。 2025年12月23日作成

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犬が飼い主を好きな4つの理由とは?

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犬は一般的に飼い主さんに忠実で甘えん坊なイメージが強いが、犬が飼い主さんを好きでいてくれるのはなぜなのでしょうか?
まずは、犬が飼い主を好きになる理由について解説します。

①飼い主さんを親だと思っているから

犬が飼い主さんを好きになる主な理由は、飼い主さんのことを親だと思っている点にあります。
特に子犬の頃にお迎えした犬については、自分の世話をしてくれたり愛情を注いでくれたりする飼い主さんを母親のように慕う傾向があります。

母犬はその犬にとって愛情や安心感を与えてくれる存在であるとともに、コミュニケーションの仕方やルールを学ぶ先生のような存在でもあります。
犬をお迎えする場合、母犬の役割を飼い主さんが引き継ぐため、一緒に暮らしていくなかで犬と飼い主さんの間に家族の絆が生まれ、心から信頼してくれるようになるのです。

②古くから人間とともに生活していたから

古くから人間とともに生活してきたことも、犬が本能的に飼い主さんを好きになる理由の一つといえるでしょう。
一説によると、犬は1万年以上前から人間と一緒に暮らしてきたとされており、1万2000年~3万5000年前の遺跡では、犬が人間と一緒に埋葬されているが見つかっています。

犬のルーツであるオオカミのうち、人に従順で攻撃性が低い個体を飼育していった結果、狩猟の相棒や牧羊犬、そして現代のように家族として、犬と飼い主がお互いになくてはならない共生関係を築いていきました。
歴史のなかで人間と長く一緒に過ごしてきたからこそ、自分にとって身近な存在である飼い主さんのことをより特別と感じやすいのでしょう。

③群れのリーダーと思っているから

飼い主さんのことを群れのリーダーと思っているのも、犬が飼い主さんを好きになる理由の一つです。
群れで生活していた野生の頃の名残りで、人間と一緒に生活している現代では自宅の家族こそ、自分が所属する集団とみなします。
集団のなかでも自分の目の前にいる飼い主さんを群れのリーダーと認識し、集団内でのルールや社会性を身に着けていくことで、飼い主さんに厚い信頼を寄せてくれるようになります。

ちなみに、リーダーとしての認識を崩さないように、犬をお迎えしたらなるべく早くしつけをしておくことが大切です。
十分にしつけをしておかないと、飼い主さんとの関係性が逆転してしまい、犬が飼い主さんの言いつけを守らなくなる場合があります。

④飼い主の匂いが安心するから

犬が飼い主さんのことが好きなのは、匂いを通して安心感を得ているというのもあります。

アメリカのエモリー大学では、自分・知らない犬・一緒に暮らしている犬・知らない人・飼い主のそれぞれの匂いを犬に嗅がせるという実験が行われました。
犬をfMRIを使い、これらの匂いを嗅がせ、犬の神経系の反応をチェック。
その結果、犬の神経が特に強く反応したのが飼い主なんです。

飼い主さんの匂いを嗅ぐと、犬の脳内にある神経を司る「尾状核」というポジティプな期待に関する脳の部分が活発化したとのことです。

一緒にいて安心できるからこそ、匂いなどに関しては他の誰よりも飼い主さんを優先する傾向にあります。

犬が飼い主へ見せる「大好き」のサインを紹介!

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犬は飼い主さんに対する愛情が深い動物であり、一緒にいるとさまざまな方法で愛情を表現してくれますよ!
ここからは、犬が飼い主さんへ見せる「大好き」のサインを紹介します。
なかには飼い主さんにしか見せない特別な愛情表現のサインもあるので、ぜひ愛犬の普段の様子を思い返しながらチェックしてみてくださいね。

飼い主の顔や手を舐める

犬が飼い主の顔や手を舐める行為は代表的な「大好き」のサインですよ。
犬が舐めるのは、子犬が母犬へ甘える際の本能的なしぐさであり、基本的には心を許した飼い主さんに対してする特別な行為なんです。
「飼い主さんの傍にいたい」「甘えたい」というアピールなので、無反応だったり無碍にしたりせず、やさしく体を撫でてあげると喜びますよ!

甘噛みをしてくる

飼い主さんの手や服を甘噛みしてくるのも、犬にとっては「大好き」のサインです。
手足や服を軽く噛むことで、飼い主さんに自分の存在を知らせ「構って!」「遊んで!」と伝えているんですね。
特に子犬は母犬や他の兄弟犬とのじゃれ合う際に甘噛みをすることが多く、甘噛みを通してコミュニケーションを取ります。

なお子犬の頃に覚えた甘噛みは、成犬になっても残る場合があります。
そのままにしていると、成犬になった際に本気で噛まれてしまう可能性も!
大好きのサインを出してくれるのは飼い主さんにとって嬉しいですが、甘噛みについてはできるだけ早くしつけておくことが大切です。

飼い主にぴったり寄り添う

犬が飼い主さんにぴったり寄り添うように座ったり、体をこすりつけたりする場合は「飼い主さんと一緒にいたい」というサインです。
飼い主さんの匂いや体温を近くで感じることで、犬が安心感を得ようとしているんです。

犬がお尻を飼い主さんにくっつけてきたり、背中を向けたりするのも同様のサイン。
愛犬が背中を向けていると、飼い主さんにとってはなんだかそっけないように見えるかもしれませんね。
しかし、背中やお尻は犬にとって「死角」となる部分。
野生で暮らしている頃は天敵から身を守るため、隙になる背中を向けません。
そんな背中やお尻を預けてくれるのは、飼い主さんが大好きな証拠ですよ。
やさしく背中や頭を撫でてあげれば、愛犬もリラックスしてくれるでしょう。

尚、犬は飼い主さんの感情の変化を敏感に感じ取る動物。
そのため、飼い主さんの元気がないとき・泣いているときなどにも、犬は体を寄せてくれることがあります。
この場合は飼い主さんを心配し「自分が傍にいるよ」と慰めてくれているサインです。
誰よりも傍で飼い主さんを見守り、慰めてくれるのも、愛犬が飼い主さんに対して抱いている深い愛情の証拠といえるでしょう。

飼い主をじっと見つめてくる

犬が過犬さんをじっと見つめているときも、飼い主さんに愛情や信頼を寄せてくれているサインです。
犬にとってアイコンタクトはコミュニケーションの一つであり、飼い主さんと見つめ合うことで安心したり、飼い主さんの行動を観察したりします。
特に飼い主さんの目の前に来て見つめてくる場合は、飼い主さんに気付いてほしいというサインです。
やさしく見つめ返したり、声をかけてあげたりすることでワンちゃんが喜んでくれるでしょう。

飼い主の傍でお腹を見せて寝転がっている

飼い主さんの傍で犬がお腹を見せて寝転がる、いわゆる「へそ天」のポーズを取っている場合も、飼い主さんへ厚い信頼を寄せてくれているサインです。

犬にとってお腹は、守るべき急所の一つ。
野生で暮らしていた頃は、常に天敵に襲われるリスクがあったことから、お腹を見せて寝ることなんてほとんどありません。
そのため、お腹を見せてくれるのは、天敵に襲われることがなく「何かあっても飼い主さんが一緒にいてくれる」という安心感を抱いてくれている証拠といえるでしょう。

また、飼い主さんに甘える際のポーズでもあり「構って欲しい」というサインでもあります。
その際にはお腹などを撫でてあげるなどをして、思いっきりスキンシップをしてあげるとよいでしょう。

愛犬の愛情表現の仕方を知って、さらに絆を深めよう!

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飼い主さんにとって愛犬が大切であるのと同じように、犬にとっても飼い主さんはかけがえのない存在。
犬が飼い主さんを好きになるのは本能や歴史だけでなく、犬と飼い主さんとの関わり方も大きな要素といえるでしょう。
本記事で紹介した愛情表現のサインもチェックしながら、愛犬とさらに絆を深めてみましょう!

著者情報

西野由樹

生粋の犬好きなフリーランスWebライター。執筆のお供はコーヒーと愛犬のマルチーズ「こたろう」。
やんちゃな愛犬にちょっかいを出されつつ、今日も実体験・調査に基づいた執筆で、読んで楽しい記事づくりに勤しむ。

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