単純に痛いだけでなく、衣類や家具に傷がつくなど、デメリットの多い甘噛み。ある日突然始まる子犬の甘噛みに驚く飼い主も多いと言います。根気が必要ですが、基本的にはしつけをしっかりすれば甘噛みをやめさせることは可能です。
今回は、甘噛みをやめさせるしつけの方法について解説します。
1.甘噛みのしつけはいつから?
甘噛みが見られたら、できるだけ早くしつけを始めましょう。早ければ乳歯が抜け永久歯が生え始める生後3~4ヶ月頃から、人間の手足や家のなかのあらゆるものに甘噛みを始めます。
甘噛みは、いつまでも続くとは限りません。生後1年ほど経ち、歯がすっかり生え変わればおさまる犬も多いのが実情です。一方で、いつまでも噛み癖が直らない犬もいますから、やはりしつけは必要だと言えます。
しつけは毎日の積み重ねが大切です。一朝一夕で効果は現れませんが、根気強く「噛んではいけない」ことを教えてあげましょう。
2.甘噛みをやめさせるしつけの方法
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甘噛みをやめさせるためには、以下のようなしつけを行いましょう。
低い声で「痛い!」「ダメ!」と叱る
甘噛みされたらすかさず注意し、噛んではいけないことを認識させましょう。犬にしつけをするときは、低い声が有効と言われています。威嚇や怒っていることを示すことができるためです。
無視する
遊びの延長で甘噛みをする場合は、飼い主の反応を楽しんでいる場合があります。反応するほどに甘噛みが続きますから、噛むと遊んでもらえないことを覚えさせなければいけません。
噛んだらゲージに入れて無視する、これを繰り返せば、噛むとかまってもらえないことを学習し、噛むことをやめる可能性があります。
噛んでもよいおもちゃを与える
子犬が手やものを噛もうとしたタイミングで、すかさず噛んでもよいおもちゃを与えてあげましょう。これを繰り返すことで、噛んでもよいものを覚えていきますし、同時に噛みたい欲求を満たしてあげることもできます。
おもちゃは、誤飲しにくいものを選んであげてください。壊れにくいゴム製のものや、なかに食べ物が詰められるものがおすすめです。
噛まなかったらご褒美を与える
犬はおやつが大好き。甘噛みをしなければおやつがもらえるんだ、ということを覚えれば、おやつをもらうためにはどうすればいいかを考え、行動してくれます。手を差し出し、甘噛みをしなかったら、すかさずおやつを与えてあげてください。
3.甘噛みのしつけのコツ
しつけをするうえで大切なのは、甘噛みが現れた(またはしなかった)その瞬間に行うことです。しばらく経ってから叱っても、なぜ叱られているかわからないため、効果がありません。また、同じ状況では同じ態度をとるなど、一貫性も大切です。甘噛みをしても怒られないときもあれば怒られるときもある、といった状況では、犬はなかなか正しい行動を覚えません。
なお、手をあげること、叩くことは言語道断でNGです。子犬の頃に恐怖や苦痛を与えるようなしつけをすると、性格に影響を与えてしまうおそれがあります。
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4.なかなかおさまらない場合はプロに相談するのも手
飼い主が手を尽くしても甘噛みが続く場合は、しつけ教室やドッグトレーナーなどの力を借りるのもおすすめです。先天的に噛む習性のある犬や、性格が影響している犬の場合、飼い主の力だけでは対処できない可能性もありますから、早めにしかるべきところへ相談してみてください。
5.しつけをしなかった場合はどうなる?
しつけをしなくても、生後1年ほど経てば自然と甘噛みをやめる場合もあります。ただし、なかには成犬になっても噛み癖が治らない犬もいます。噛む力が強くなると問題が大きくなることもありますから、しつけは必ず行いましょう。
甘噛みをやめさせるしつけの方法について解説しました。飼い主にとっても子犬にとっても、快適に生活を送るためにしつけは重要です。毎日少しずつ、正しい行動を覚えさせてあげてくださいね。
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UCHINOCO編集部
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