愛猫がうーんと鳴く時は、鳴き声が高いときと低い時とで違う気持ちが働いています。さてどのような意味が込められているのでしょうか。
愛猫の鳴き声は高低で気持ちが違ってくる
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猫の表現力は実に豊かで鳴き声を自在に変え、ボディランゲージをも巧みに使いこなしながら、飼い主に話しかけてきます。猫はおよそ16パターンの鳴き方を使い分けるとも言われますが、しっかり観察していても簡単にはわかりにくい事が多いものです。もしも猫語がわかったら、きっともっと楽しく愛猫とおしゃべりできるのにと思っている飼い主は、どれだけ多いことでしょう。
まずは猫語でよく聞かれる鳴き声の高低の違いが意味する内容がわかるだけでも、少しは猫の気持ちがわかってくるはずと思えます。たとえば同じうーんでも高い時に発するうーんと、低い時に発するうーんとでは明らかに受ける印象が違いますから、きっと違う気持ちが働いているのだろうと想像できます。
そう考えると猫語は16どころか、さらにパターンが多いのではないかとも思えてきます。
人間の言葉を理解している?
猫自身は人間の言葉の意味を理解しているのでしょうか。こちらの言葉に反応してくる様子を見ると、明らかにわかっていると思えてくる時があります。これは犬も同じで、反応の素早さを見ると飼い主の気持ちとしては、わかっているのだと思いたいところですが、こればかりは本人に聞いてみないとなんとも言えない部分です。
猫同士のコミュニケーションとは?
猫同士では主にボディランゲージでの表現がメーンになっているのは明らかですから、猫におしゃべりをしてもらえるのは、人間の特権という事になります。理由として考えられるのは人間があまりに鈍感だから呆れて、猫語で主張するのだろうという推測と、子猫が親猫を呼ぶのと同じなのではないかという推測です。いずれもありそうですが、少なくとも飼い主を親と思っているのは間違いなさそうです。
それならなおさら我が子同然の愛猫の言葉がわかるようになりたいと願うのは、飼い主として自然な気持ちです。
高い「うーん」は?
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猫特有の高めの甘ったれた鳴き声で、うーんと鳴く時の気持ちは2つ考えられます。もっと鎌ってよ~、撫でてよ~という甘えの気持ちの時と、強い不満がある時です。一般的に低めの鳴き声で鳴く時はマイナスの感情が働いている時で、高めの鳴き声で鳴く時はプラスの感情が働いている時という事になるのですが、実は発情している時も“うーん”に近い鳴き声で鳴く時があります。
大抵頭をすり寄せてきますから、その時はたっぷり撫でてあげてください。
特に子猫に繁茂に見られるのですが、冒険心および好奇心が旺盛ですから、どこにでも潜り込みます。よく注意していないと飼い主足下をすり抜けて一緒に部屋に入り込み、出る時に気がつかすにうっかりドアを閉めてしまう事があるのです。当然猫は“出せー”と強くみゃお、みやおと鳴きわめきます。なかなか気がついてくれないと、子猫もだんだん疲れてくるのでしょう、最後はうーんと切なそうに鳴き始めます。
飼い主の方が忙しいと、子猫の訴えに気つかないでそのまま仕事へ出てしまう事もあり、結局子猫は1日過ごしてしまう時がありますから、なかなか骨が折れるのですが、子猫の動きに最新の注意が必要です。
【cat】甘える猫の鳴き声 - YouTube
出典:https://www.youtube.com/embed/wZ0xmsA7jZYまるで「はやく撫でて!」と言わんばかりに甘えた高い声で「うーん」と鳴く猫の動画です。こちらは完全にかまってほしいタイミングのようで、喉をゴロゴロならす音も聞こえてきます。
猫は気まぐれな動物なので絶対に、ということはありませんが、このような状態の時はたいてい機嫌が良いと考えて差し支えありません。猫が満足するまで、思う存分なでたり遊んだりしてあげましょう。
低い「うーん」は?
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低い鳴き声でうーんと鳴く時は、明らかにあまり良い感情ではありません。ご飯を夢中で食べている時に指を餌の方に差し出すと低くうなるようにうーんと鳴く時があります。特に野良猫や保護したばかりの猫などによく見られます。もしかしたら何日ぶりかのご飯にありつけたせいかもしれません。警戒心をストレートに向けてきます。この時は食べているのをけしてじゃましないのが鉄則です。
ゆったりくつろいでいる時に、急に抱っこされた時にもうーんと鳴く時があります。喜んでいるのだと勘違いしてしまう事もあるのですが、手を離せばすぐ離れていきますから、喜んでいないのだとわかります。
【実録 猫の喧嘩!歌舞伎役者のような声で威嚇する猫】Cat Fight - YouTube
出典:https://www.youtube.com/embed/jzxwubVSpyY非常にわかりやすく機嫌が悪い時の「うーん」が聞ける動画です。自分のテリトリーに知らない猫がやってきたことで、猫の気が立っているのが声から感じ取れます。
人間になれた猫が飼い主に対してここまで強い声を出すことはないかも知れませんが、もし猫を抱っこした時やかまっている時にこんな「うーん」が聞こえてきたら、ちょっと距離を取ってそっとしておいてあげてくださいね。
甘えるようにうなる、「うーん」は?
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高い鳴き声でうーんと鳴く時は一般に甘えている時ですが、閉じこめられた時に仲間にSOSを発信したい時にも、鳴くことがあります。ご飯が欲しい時も、子猫がみゃおーみゃおーとうるさく泣きわめく光景はよくみかけるのですが、大人しくてお行儀の良い子になるとうーんと一声鳴いて、ご飯を出してくれるのをじっとまっている時もあります。
猫のうーんは甘えたい時、強い欲求がある時と覚えておくと、今まで以上に愛猫とのコミュニケーションがスムーズになるのではないでしょうか。
猫は鳴き声で感情を表している
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同じうーんでも、高い時と低い時で、それぞれ違う感情を表していることがわかりましたね。特に高い甘めのうーんの場合は猫とコミュニケーションを取りやすい時なので、よく観察するとたくさん甘えてもらえるかも知れません。
猫の鳴き声といえば、やはり「ニャー」でしょう。「うーん」もそうですが、聞きなれない声で鳴く場合には、猫の動きなどをチェックしてみましょう。明らかに変な鳴き声を出している場合には、強いストレスや病気が隠れている可能性もあります。鳴く頻度がこれまでに比べ明らかに多い場合には、異変を訴えているのかもしれません。
猫も、高齢になると脳内腫瘍や甲状腺機能亢進症、認知機能障害などにかかりやすく、これまでおとなしかった猫が突然鳴くということもあります。「うーん」と鳴くことに関しては、甘えや強い欲求が考えられますが、これまでと違う異変を感じ気になる場合には、動物病院を受診するようにしましょう。
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UCHINOCO編集部
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