【猫同士の喧嘩に困っている方へ】喧嘩の仲裁は必要?原因はなに?

猫同士の喧嘩が起こると、「止めたほうがいいのかな…」と悩む飼い主さんもいると思います。猫の喧嘩にもきちんとルールがあり、仲裁する必要性も場合により変わってきます。今回は、猫同士の喧嘩が発生する原因や仲裁の必要性について解説します。 2021年02月21日作成

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猫同士の喧嘩は仲裁したほうがいい?パターン別に解説します!

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猫同士が喧嘩をしている場合、仲裁に入ったほうがいいのでしょうか?
結論としては、“場合による”です。
一口に猫同士の喧嘩といっても、さまざまなパターンがあるのです。

(1)飼い猫同士が喧嘩している場合

飼い猫同士が喧嘩をしている場合は、基本的に仲裁は不要です。
一緒に生活をしている猫同士の喧嘩には、「立場の優劣をつける」意味合いがあるからです。猫は一度喧嘩して決着がつくと、その際に優劣がはっきりと決まります。
そのため、それ以降再戦することはほとんどありません。

また、猫同士の喧嘩にはコミュニケーションの役割もあります。
ひとつ屋根の下に住む同士、喧嘩を通して社会性を学び、互いにとって心地のよい距離間をつかんでいきます。

しかし、あまりにも攻撃的でケガの可能性を感じる場合には、間に入るようにしてください。

(2)飼い猫と野良猫が喧嘩している場合

飼い猫と野良猫が喧嘩している場合は、すぐに仲裁に入りましょう。
理由としては、野良猫は感染症やウイルスを持っている可能性があるためです。

飼い猫のワクチン接種が済んでいたとしても、ひっかき傷や噛み傷がきっかけで病気を発症するリスクがあります。

また、飼い猫が野良猫とじゃれあっているだけでも、ノミやダニを連れ帰ってしまうかもしれません。

感染症やノミ・ダニのリスクを考え、喧嘩やじゃれあいの現場を目撃したらすぐに行動できるようにしておきましょう。

(3)野良猫同士が喧嘩している場合

野良猫が喧嘩している場合は、仲裁不要です。野良猫は過酷な野生環境で生活しています。そのため、生きていくためにはナワバリやメスをめぐった争いに勝たなければいけません。

下手に人間が手助けに入ると、野良猫に攻撃されてケガを負う危険性もありますから、仲裁に入ろうとはしないようにしましょう。

喧嘩とじゃれあいの違いは?

噛みつきや猫パンチで攻撃しているように見えても、喧嘩ではなく、ただじゃれあっているだけかもしれません。

喧嘩の際は普段とは違う声色で「シャーッ」などの唸り声をあげます。このような唸り声がなく、ときよりお腹をみせながらゴロゴロしているようなら、じゃれあいと判断してもよいでしょう。

猫同士が喧嘩をする原因は?知っておきたい猫の気持ち

猫同士が喧嘩する原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
いくか例をあげて解説します。

(1) 多頭飼いなどによるストレス

室内で多頭飼いされている猫は少なからずストレスを感じています。
猫は本来群れで行動する動物ではないため、ほかの猫との生活圏共有を苦痛に感じてしまう傾向にあります。

遊び場を設けて運動の時間を持つなど、猫のストレスが溜まらないような環境作りが有効です。

(2) 先住猫とのナワバリ争い

先住している猫がいる場合、ナワバリをめぐった対立が起こることがあります。
猫は自分のパーソナルスペース(他が入ってくると不快に感じる距離)を大切にする動物なので、先住猫との顔合わせ直後は注意が必要です。

争いがひどいようであれば、ケガの防止のため一方をケージに入れるなど隔離する方法も検討してみましょう。

(3) 相性が悪い

人間と同じように猫にも相性があります。多頭飼いになると行動エリアが被ってしまいますから、さらに喧嘩の機会が増えてしまいます。

相性ばかりはどうにもなりません。
飼い主さんが間に入るような形でお互いを刺激しないよう努めてください。

(4) 発情期

発情期になるとオス猫、子孫を残すという動物の本能で攻撃的になります。

あまりに喧嘩がひどいようであれば、ケージなどを使ってオス猫同士が接触できないようにする、去勢手術をおこなうなどの施策を検討しましょう。

猫の喧嘩にもルールがある?猫界暗黙のルールとは…

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猫同士の喧嘩にもルールが存在します。

猫は、実力が同程度で、威嚇しても相手が引き下がらないときしか喧嘩をしません。

また、体格が大きい猫に対して、体の小さい猫が喧嘩を吹っかけることは滅多にありません。これは「体の大きさ=喧嘩の強さ」と猫が認識しているためで、体の小さい個体は、強者との争いを避けるような仕草をみせます。

いざ喧嘩がはじまっても、相手がうずくまり反撃をしてこなくなれば、その時点で勝負あり。勝った側もそれ以上の追撃はおこないません。

前述したように、いちど勝敗が決した猫同士は再戦がほとんどありません。理由は、敗北した側が「あなたには逆らいませんよ」と態度で示すからだそうです。

このように、猫同士の喧嘩では勝敗の決め方や喧嘩後の付き合い方がルールとして決まっているのです。

ケガに注意!猫の喧嘩を止める際のポイント!

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猫同士の喧嘩を止める方法にはどのようなものがあるでしょうか?
今回は簡単にできるものを2つご紹介します。

(1)大きな音を出す

喧嘩の最中に大きな音を出すことによって、猫の注意を引きつけます。
床に物を落とす、音が出るおもちゃを鳴らすなど、できるだけ大きな音が理想です。
しかし、実際に行う際には近隣に迷惑のかからない程度にとどめましょう。

(2)おもちゃやおやつで気を引く

愛猫が大好きなおもちゃやおやつを差し出し喧嘩への意識をそらします。
この際「○○だよ~」のように、おもちゃやおやつに名前があるようでしたら、その名前を言いながら差し出すことでさらに効果的になります。

猫の喧嘩は絆を深める効果あり!しっかりと猫たちを見守りましょう!

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猫同士の喧嘩にもいくつかのパターンがあり、喧嘩の原因もさまざまです。
大抵の喧嘩は仲裁のいらないものですが、ときには飼い主の助けが必要なケースもあります。

「喧嘩がはじまったかな」と感じたら、どのような状態なのかしっかりと観察し、ケガの危険を感じたらすぐに止めるようにしてください。

はじめは見分けが難しいかもしれませんが、日頃から愛猫の行動を観察し、ちょっとした違いを感じ取れるようになりましょう!

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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