愛猫の鳴き方から気持ちを知ることができるのでしょうか?猫が鳴く理由や鳴き声の種類を知り、より愛猫と近づきましょう。
猫が鳴くのはなぜ?猫はあまり鳴かないってホント?
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猫はあまり鳴かない動物なの?
猫は本来あまり鳴き声を出さない動物です。
というのも、ネコ科の動物は自身の居場所を外敵に悟らせないよう、音声を用いたコミュニケーションを活用しないからです。
野生下で生活するいわゆる野良猫も、鳴き声を出すところはあまり見られません。
成長するにしたがって鳴き声をあげる頻度は減少し、成猫になるとあまり見られなくなります。
補足として、人間による使役利用を目的に改良が施されてきた犬は、意思表示の手段として音声によるコミュニケーションを頻繁に活用するようになったとされます。
猫が鳴き声をあげる理由は?
音声によるコミュニケーションをあまり活用しない猫ですが、なぜ鳴き声をあげるのでしょうか?
その主な理由として、飼い主への何らかの「要求」をする際が多いと考えられています。
例えば、ご飯がほしい・遊んでほしい・撫でてほしいなどの気持ちを表現する際に用いるようです。
このような行動は、「ネオテニー(幼態成熟)」と呼ばれる現象が関係しているとされ、エサをくれる飼い主を母猫のように見ているからだと言われています。
一概に猫が要求鳴きをすると言っても、飼い猫と野良猫では生育環境が異なることから、通常は飼い猫のほうがよく鳴きます。
どうして鳴いているの?鳴き方からみる愛猫の気持ちとは
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猫の鳴き方にはさまざまな種類があり、表す気持ちも異なります。
もちろん、猫の置かれた状況や個体による違いはありますから、猫の気持ちを推測するひとつの目安として捉えましょう。
① 短く「ニャッ」と鳴く
短く「ニャッ」と鳴き声をあげるのは、猫によるあいさつを意味しています。
飼い主に対してニャッと鳴くのであれば、「おはよう」「こんにちは」などのあいさつをしていると捉えてよいでしょう。
② カン高く「ニャオーン」と鳴く
カン高く「ニャオーン」と鳴くのは、パートナーを求めているときです。
発情期にある猫に見られ、去勢手術をしていてもこのような鳴き方をする個体がいます。
③ 激しく「シャー」「ギャーッ」と鳴く
猫が激しく「シャー」または「ギャーッ」と鳴くときは、攻撃的になっている状態を表します。
主に猫同士のケンカや敵に対する威嚇時に見られるもので、不用意に手を出すと怪我をする可能性があり大変危険です。
④ 長めに強く「ニャーン」と鳴く
長めに強く「ニャーン」と鳴くときは、飼い主に対する要求を意味しています。
「ごはんが食べたい」「遊んでほしい」「外に出してよ」など、猫からのリクエストと捉えるとよいでしょう。
⑤ 短い音で「カッカッカ」と鳴く
猫が短い音で「カッカッカ」と鳴くのは、獲物を発見したときなどの興奮状態を表していると考えられます。
飼い猫であれば窓の外にいる鳥や昆虫、おもちゃなどを凝視しながらこの鳴き方をすることが多いようです。
この鳴き声は「クラッキング」と呼ばれ、獲物をみつけた興奮状態以外にも、欲求不満の表れ、サルの鳴き声と擬態するためなど、さまざまな説がささやかれています。
⑥ 食事をしながら「ウニャウニャ」と鳴く
エサを食べているときに「ウニャウニャ」と鳴くのは、人間でいうところの「うまい!」を表しています。
愛猫がエサの時間にウニャウニャ言いながら食べているのであれば、きっとそのフードがお気に入りなのでしょう。
⑦ 唸るように「ウー」と鳴く
唸るように「ウー」と鳴くのは、猫が警戒していることを表します。
はじめて会った人や動物に対する威嚇行動としてみられることが多く、相手を退けたいという気持があらわれています。
猫の気持ちが高まっている状態なので、刺激するような行動はせず、落ち着くまで待つようにしましょう。
普通の鳴き方ではない!?病気のサインに気を付けて!
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猫の鳴き方のなかには、病気のサインとも考えられるものがあります。
病気をいち早く発見するためにも、愛猫の鳴き方をよく観察しましょう。
① トイレの最中に鳴く
トイレの最中にカン高く鳴くようであれば、尿路結石など泌尿器系の病気の恐れがあります。
トイレの回数が増える、血尿が出るなどの症状がみられることもあるため、速やかに動物病院を受診しましょう。
② 昼夜問わず叫ぶように鳴く
高齢の猫でよくみられ、認知症を疑う症状です。
鳴き声のほかにも、部屋のなかをグルグル徘徊する、狭いところに入り込んで出てこられない、トイレ以外のところで排泄をするなどの症状がみられます。
認知症の治療には薬物療法や食餌療法が用いられますが、現在の医学をもってしても完治は難しいとされています。
③ 鳴き声がかすれている
猫の鳴き声がかすれているようであれば、猫風邪の感染や、分離不安症からなる過剰鳴きによるものかもしれません。
鼻水やくしゃみ、咳などの以上が出ていないか確認し、愛猫の様子に異常を感じたら、速やかに動物病院を受診しましょう。
愛猫の鳴き方や日頃の行動を観察しよう!
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猫の鳴き方にはさまざまな種類があり、それぞれに意味があります。
もちろん、猫の性格や環境の違いなどで異なりますが、コミュニケーションとしての役割を鳴き声が担っているのは間違いありません。
正解はわかりませんが、猫の鳴き方やちょっとした行動から、その気持ちを推測はできます。
愛猫がいま何を考え感じているのかを知る手段として、鳴き方の違いを見極められるようになれたらいいですよね!
著者情報
U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。