犬が横向きで寝るのはどんなとき?

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体を横にしてスヤスヤと眠る犬の姿は、見ているだけで心が和みますよね。では、犬はどのようなときに横を向いて寝るのでしょうか?主に以下の4つのパターンが考えられます。
心から安心しているとき
犬が横向きで寝るのは、心から安心してリラックスしているときです。お腹や足を無防備にさらすのは、警戒心を解いている証拠。特に飼い主のそばやお気に入りのベッドの上など「ここは安全だ」と信頼できる場所でよく見られます。
足を伸ばして体を休ませたいとき
散歩や遊びの後など、疲れた体を休ませたいときも横向きで眠ります。足をだらりと伸ばして全身の力を抜く「横向き寝」は、犬にとって最も楽な姿勢のひとつ。関節や筋肉の緊張がゆるみ、体全体をしっかりと休ませられるポーズなのです。
暑さを感じているとき
犬が横向きで寝ているときは、暑さを感じている可能性もあります。お腹や内股を外気にさらすことで、体温を下げようとしているのかもしれません。特に気温の高い日や運動をした後には、フローリングのような冷たい場所で横になる姿が見られるでしょう。
深い眠りに入っているとき
犬が体を横たえる姿は、ぐっすりと深い眠りに入っているときにも見られます。心身ともにリラックスし、全身が休息モードになった状態を示しているのです。横向きで熟睡しているときには「クーン」と寝言を言ったり、足をピクピクと動かしたりする可愛らしい仕草が見られるかもしれません。
横向き以外もチェック!寝相からわかる犬の気持ちとは

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犬の寝相は、横向きのほかにも多くのバリエーションがあります。ここでは代表的な寝相について紹介します。それぞれのポーズから犬の気持ちや体のサインを読み取ってみましょう。
仰向け(へそ天)
お腹を上に向けて寝るスタイルは「へそ天」とも呼ばれ、犬がリラックスしているときに見られるポーズです。急所であるお腹をさらけ出すのは、周囲の環境に安心しきっている証拠。飼い主のそばで仰向けになって眠るのは、信頼関係がしっかりと築けているサインといえるでしょう。
また、犬は体温調節のために上を向いて寝る場合もあります。夏場にへそ天ポーズが見られたら、お腹を広げて体温を下げようとしているのかもしれません。
体を丸める(ドーナツ型)
体を小さく丸める「ドーナツ型」は、犬の基本的な睡眠スタイルのひとつ。お腹を守りつつ体温を逃がさないようにするための本能的な姿勢です。特に寒いときや体が弱っているときに多く見られます。
ただし、犬は不安を感じているときにも、体を丸めて眠る場合があります。愛犬がいつもドーナツ型の姿勢をとるようであれば、安心できる環境を整えてあげましょう。
うつ伏せ(スフィンクス型)
前足を伸ばしてうつ伏せになる「スフィンクス型」は、周囲を警戒している場合に見られるポーズです。何かあったときにすぐ立ち上がれる体勢であり、眠りの浅い状態を示しています。警戒心の強い犬に限らず、引っ越しや模様替えなど環境の変化があったときにもよく見られる寝相です。
伏せて足を伸ばす(スーパーマン型)
前足と後ろ足をまっすぐに伸ばして伏せる姿は「スーパーマン型」と呼ばれます。スフィンクス型と同じように眠りは浅く、すぐに動き出せる状態です。遊びの合間に少し体を休ませたいときに見られます。特に遊び好きで活発な犬や子犬の時期に多いのが特徴です。
体調不良のサイン?こんな寝相が見られたら注意!

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犬の寝相にはそのときの気持ちだけでなく、体調不良のサインが隠れている場合もあります。次のような姿が見られた場合は、愛犬に変わった様子がないか注意深く観察してあげましょう。
前足を伸ばして腰を上げた「祈りのポーズ」
前足をまっすぐ伸ばし、腰を高く上げた姿勢は「祈りのポーズ」と呼ばれます。一見すると遊びを誘っているように見えますが、寝ているときにもこの姿勢を続ける場合は、お腹の痛みを和らげようとしているのかもしれません。胃腸炎などの消化器系の疾患が隠れている可能性もあるため、気になる場合は早めに獣医師へ相談しましょう。
小刻みに震えている
体を丸めてブルブルと震えながら眠るのは、寒さだけが原因ではありません。室温が快適であるにもかかわらず震えが止まらない場合は、痛みや吐き気を我慢している可能性があります。震えのほかに、発熱や食欲不振などの症状がないかも合わせて確認しましょう。
呼吸が速くて苦しそう
眠っているのに呼吸が速い場合は、心臓や呼吸器に負担がかかっている可能性があります。ゼーゼーと苦しそうに呼吸をしていたり、ヒューヒューと音がしたりする場合は、経過を見ることなく、すぐに動物病院を受診しましょう。
お座りしたまま寝ている
犬がお座りしたまま眠るのは、体の痛みや息苦しさを感じているサインかもしれません。横になるのがつらいために、体を起こしたまま休もうとしている可能性があります。特に肺や心臓にトラブルを抱えている場合に見られやすい寝相です。
ただし、必ずしも病気だけが原因とは限りません。警戒心が強くて横になりたがらない子や、遊びたい気持ちが強すぎて座ったままウトウトする子もいます。
日頃から愛犬の寝相をよく観察し、小さな変化に気付けるようにしておくことが大切です。
まとめ

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本記事では、さまざまな寝相からわかる犬の気持ちについて解説しました。
犬の寝相は、そのときの気持ちや体の状態を読み解くための大切な手がかりです。特に 「横向き寝」 は心から安心しているときに見られる姿であり、飼い主との信頼関係がしっかりと築けている証といえるでしょう。
一方で、愛犬がいつもと違う様子で眠っている場合は、体に不調を抱えているサインかもしれません。寝ているときに小刻みに震えていたり、息苦しそうにしていたりする場合は、早めに動物病院を受信しましょう。愛犬のちょっとした変化に気付いてあげることが、健康を守る第一歩となります。
寝相を通して愛犬の気持ちを読み解きながら、絆をさらに深めていってくださいね。
著者情報
白井むぎ
2人の子供を育てながらwebライターのお仕事をしています。
小さな頃から犬や猫のいる生活を送ってきたため、毎日ペットとの触れ合いが欠かせません。
休日に子供を連れて動物園や牧場へ出かけるのも大好きです。

