犬がため息をつくことはある?
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まずは、犬がため息をつくことがあるかどうかをご説明します。
人間とのため息の違いについても、見ていきましょう。
犬もため息をつくことはある
犬も、人間同様にため息をつくことがあります。
理由は後述しますが、さまざまな理由でため息をつくことがあるでしょう。
もしかしたら、ため息は犬からのサインかもしれないので、犬のため息が聞こえたら理由を考えてみることをおすすめします。
人間のため息との違い
人間のため息は、「ハァ~」といったように、口から大きな息を吐き出すイメージです。
しかし、犬のため息は「ンフゥ~」のような音で、鼻から息を出します。
息を大きく吸って、鼻から思い切り吐き出すようにため息をつくのが、犬のため息の特徴です。
ため息を、ただの鼻息だと認識してしまいがちですが、鼻息の場合は息を吐き出す時間が短く、ため息は吸った空気以上の息を、一気に吐き出します。
一見するとため息と鼻息の区別はつきにくいでしょうが、吐き出した息の量で区別をすると良いでしょう。
ため息をつきやすい犬種がいる
犬種によっては、ため息をつきやすい犬種もいるといわれています。
ため息をつきやすい主な犬種は、フレンチブルドッグやパグ、ボストンテリアなどの短頭種と呼ばれる犬種です。
短頭種の犬種は、鼻腔が狭いことから呼吸をすることが苦手で、必要以上に空気を吸ってしまいます。
そのため、吐き出す息の量が多くなり、自然とため息をついてしまうのです。
犬がため息をつく理由
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犬は、どんな時にため息をつくのでしょうか?
次に、犬がため息をつく理由を解説します。
リラックスしている
犬がため息をつくのは、人間同様にリラックスをしている時です。
散歩から帰宅した時など、一段落ついた時にため息をつくことが多いでしょう。
また、飼い主の膝の上などでリラックスをしている時にも、「ずっとこのまま飼い主といられたら良いなぁ」と考えているのかもしれません。
犬がリラックスをしている時のため息はとてもわかりやすく、日向ぼっこをしていたりソファの上で寝ていたりすることが多いです。
ストレス
犬は、ストレスが溜まっている時にも、ため息をつくことがあります。
これは、運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足が主な原因です。
ため息をついて、自分を落ち着かせようとしているのでしょう。
犬のストレスサインはほかにもさまざまで、自分の足や尻尾を噛んだり、部屋の同じ場所を歩き回ったりします。
また、イタズラなどの問題行動に発展することもあるでしょう。
満足している
犬は、気持ちが満たされた時にも、ため息をつくことがあります。
食事後や散歩後、飼い主と思い切り遊んだ後など、犬の欲求が解消された時にため息をつくでしょう。
人間も同様で、何か達成感を得られた時など、納得のいくことがあればため息をつくことがあるはずです。
疲れが溜まっている
犬は、前日の疲れが取れておらずに、ため息をついてしまうこともあるでしょう。
慣れない旅行などの遠出があった時には、犬は心身共に疲れてしまいます。
これは、旅行から帰宅した翌日に、ソファでぼーっとしてしまう人間の心理に近いものがあるでしょう。
ちなみに、ため息をついているだけなら良いですが、食欲不振などの体調不良だと考えられる症状がみられた時には、早めに対処する必要があります。
鼻の通りが悪い
犬は、単純に鼻の通りが悪くて、鼻でため息をついて鼻の通りを良くしようとしている可能性もあります。
これは、遠くに気になるニオイを感じ取った時にする仕草で、散歩中にみられることが多いです。
犬がため息をついた時の対処方法
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最後に、犬がため息をついた時の対処方法をご紹介します。
正しい対処をして、犬との信頼関係を築いていきましょう。
放っておく
基本的には、犬がため息をついていても、放っておいて良いでしょう。
特に散歩から帰宅した後など、犬が満足げな表情をしているのであれば、遠くから見守ってあげるだけで問題ありません。
また、犬の疲れが溜まっている時にも、あえて何かをする必要はないでしょう。
そっとしておき、犬の疲れが取れるのを待ってあげます。
いっしょに遊んであげる
犬がストレスを感じているようであれば、いっしょに遊んであげましょう。
飼い主といっしょに遊ぶことで、犬のストレスは解消されます。
また、ドッグランや広い公園などで思い切り走らせるのも、ストレスや運動不足解消に繋がり、おすすめです。
動物病院へ連れて行く
犬がため息をついて、なおかつ食欲不振や下痢、嘔吐などの症状がみられている時には、一度動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
獣医師に診せることで、犬が体調不良かどうか判断することができるでしょう。
ただし、犬がため息をついているからといって、早急に動物病院へ連れて行かなければならないわけではありません。
あくまで、食欲不振やぐったりとして動きたがらないなどの症状がある時にのみ、動物病院へ連れて行きましょう。
むやみに動物病院へ連れて行くのは、かえって犬の疲れが溜まる原因にもなりかねません。
犬のため息の理由は人間とほぼ同じ
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犬がため息をつくのは、リラックスをしていたり、疲れが溜まっていたりする時に多くみられます。
これは、人間がため息をつく理由と、ほぼ同じでしょう。
大切なのは、犬がなぜため息をついているのかを、考えることです。
犬の行動にはすべて意味があるため、ため息も犬からの何らかのサインだと捉えましょう。
もしも犬がため息をついて体調不良のような症状が現れている時には、一度獣医師に診せることをおすすめします。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。