ピットブルってどんな犬?
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ピットブルは、もともと闘犬として戦うために交配し生まれた犬で、スタフォードシャー・テリアと闘犬用のブルドックなどの遺伝子を受け継いでいます。今ではあまり考えられませんが、犬同士を戦わせたり雄牛を犬に襲わせる見世物のために生まれた犬種です。闘犬界では最強と言われるほど優れた身体能力や攻撃性、高い闘争心を持っている点が特徴で、人間を噛み殺すほどの力も十分に持っています。
牧場犬としての一面も
「闘犬用に生まれた最強の犬」と聞くと、なんだか乱暴なイメージを持たれるかもしれません。確かに、ピットブルは強い体と攻撃性を持った犬ではありますが、その一方で飼い主に対して従順な犬としても知られています。
人間を噛むことはあまり好まず、実は優しい一面を持つことから、農場で牧畜を熊や狼から守るために活躍したようです。これは、もちろん飼い主さんとの良い関係性のもと、きちんと訓練を経た結果ではあります。このことから、単に乱暴な犬と決めつけることはできないと言えるでしょう。
しかし、ピットブルの持つ攻撃性や飼い主に従順という性質を悪用し、犯罪者の護衛や闘犬をギャンブルにする人々により、気性が荒く好戦的なものが繁殖されたという歴史もあります。
現在は、家庭で人間と暮らせるように穏やかな性格の犬の繁殖もすすんでいるようですが、やはり今でも気性が荒い面は色濃く残っていると言わざるを得ないでしょう。
見た目の特徴
ピットブルは筋肉質でがっちりとしていることから、大きな体格をしていると思われることがよくあります。しかし、実際は体高46cm~56cm、体重14kg~36kg程度の中型犬です。
がっしりとした筋肉質の体と、広い胸の幅、全体的なバランスからすると、やや短足に見えます。少しばかり離れた眼と低めの鼻も、強そうな印象を与えます。
日本での飼育は可能?
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実際、日本でピットブルを見る機会はそう多くありませんよね。これには、何か理由があるのでしょうか。
また、日本でピットブルを飼うことができるのか見てみましょう。
最高レベルの飼育技術が求められる
結論から言うと、ピットブルを日本で飼うことは可能です。実際に、日本でピットブルと生活している人はいます。しかし、これまでにご紹介した通り、ピットブルは闘犬用として生まれた犬であり、本能的に闘争心が強く攻撃力も高いことを忘れてはいけません。
そのため、飼育にあたっては深い知識と技術のもと十分な訓練や運動を行い、行動をコントロールできる信頼関係が築ける人でなければ、お互いに不幸な結果を招いてしまうことも考えられます。
ピットルブルの従順性や粘り強さといった、人間と生活するにあたりプラスになる部分ばかりに目を向けると、一緒に生活できるような気がするかもしれません。しかし、訓練の仕方や性格によっては、人間と生活することが難しい場面が出てきたり、悲しい事故が起こる可能性もあります。
ピットブルの地位を守るためにも、興味本位で安易に飼わないという選択が大事です。
日本で犬を飼う時は
犬を飼う場合、ピットブルに限らずいくつかのルールを守らなければなりません。また、住んでいる地域によっては、その地域の条例を守る必要もあります。
まず、基本的に犬を飼う場合は、生後91日を過ぎた段階で行政に登録する必要があります。この届け出により鑑札がもらえ、迷子や保護された時に役立ちます。また、この登録をしておくことで、狂犬病予防注射のお知らせが届きます。この届け出は、厚生労働省によって決められていることであるため、飼い主の義務として忘れないようにしておきましょう。
さらに、住んでいる地域の条例を確認しておく必要があります。特に犬の条例に関して厳しいとされる茨城県を例にしてみます。
茨城県では、ピットブル(アメリカン・スタッフォードシャー・テリア)、セントバーナード、秋田犬、土佐犬、紀州犬、ジャーマン・シェパード、ドーベルマン、グレートデーンの8つの犬種を特定犬として届け出なければなりません。その他、体高60cm以上かつ体長70cm以上、危険性があると判断される犬も特定犬の対象です。
この特定犬を飼育する場合は、檻の中で飼うことや、特定犬を飼育していることが分かる標識を軒先の見える場所に貼っておくといったルールがあります。
地域の条例は場所により異なるため、あらかじめ確認されることをおすすめします。
ピットブルを飼う時に役立つアイテム4選
犬用マズル
ピットブルは力が強く、一度噛みついたら簡単に放さないという習性があります。どんなにしつけができていても、万が一の時のために口輪があると良いでしょう。受診の時など、どうしても飼い主以外に触れる機会は必ずありますから、備えておくと安心です。
SPORTBALL
ピットブルは運動欲求が高く、一般的には朝晩1~2時間以上の運動が必要と言われています。どのような遊びを好むのかは性格にもよりますが、周囲に人や他の動物がいない、思いきり走り回れる環境があれば、ボール遊びや水泳などエネルギーを多く必要とする遊びがおすすめです。水に浮くボールなら、プールのある場所でも使えて便利ですね。
クーラーボード
ピットブルはあまり暑さが得意ではありません。暑い時期は、快適に過ごせるグッズを用意してあげましょう。このクーラーボードは純日本製。鉄の3倍の早さで熱を吸収するとされる、アルミニウムが使用されています。
レデッカー ドッグブラシ
ピットブルは短毛なので比較的お手入れは楽です。ブラッシングを週に1回程度してあげると、美しい状態を保ちやすくなります。
このドッグブラシはドイツの老舗メーカーがつくるハンドメイドで、白豚毛のブラシは静電気が起きにくいようです。
ピットブルを飼うには熟練の知識と技術が必要
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今回は、ピットブルが日本で飼えるのか、また飼う前に知っておきたい情報についてご紹介しました。ピットブルはその性質上、リスク管理が不可欠です。穏やかな性格の犬もいますが、万が一の時のことを考えた上で飼育しなければならないため、気軽に飼える犬種ではないことを知っておきましょう。
正しく適切な飼育ができるかどうか、住環境が適切かどうかもよく考えて、お迎えするかどうか検討してみてはいかがでしょうか。
Happy Smiles(参照日2021-1-24)
https://item.rakuten.co.jp/happysmiles/r1803-001/
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著者情報
こば
小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。