猫は肉食？雑食？猫の食性や生きる上で必要な栄養素について

まずは、猫は肉食なのか雑食なのかをはっきりさせておきましょう。
猫の食性について知ることで、愛猫の健康に対してさらに意識するようになるはずです。

結論からいうと、猫は「完全肉食動物」です。
完全肉食動物ということは、極端にいえば野生に生きる獲物を捕食していれば、健康を維持できるということになります。
それでは肉類のみを与えていれば良いかというと、そうではありません。
当然ながら猫の健康を維持するためには、植物性の食事も必要です。
野生に生きる猫が植物性の食事をしなくても健康が維持できるのは、獲物をまるごと食べるからです。
植物性のものを食べている獲物をまるごと食べることで、猫は必要な植物性の栄養素も摂取できます。

先述したように、猫は完全肉食動物です。
しかし、野生に生きる猫のように完全室内飼いをされている猫は、小動物や鳥などの獲物を捕食することができません。
そのため、肉類などの動物性の栄養素とともに、植物性の栄養素も飼い主が与える必要があります。

猫を含めた肉食動物の特徴としては、目の位置や歯の作りが挙げられます。
目の位置は、主に前面を見ることに適しています。
草食動物のように外敵から逃げることを目的としている動物の目の位置は、広範囲を見渡せるように横向きに作られていますが、猫のような肉食動物が捕食されることは少ないため、狩りに適した目の位置になっていることが特徴です。
また、肉食動物の歯は肉を噛みちぎりやすいように、犬歯が発達しています。
消化管の作りも草食動物とは異なっており、草を消化しやすいように長く作られている消化管ではなく、猫などの肉食動物は消化管が短く、肉を消化しやすいようになっています。

猫が健康を維持させるには、どんな栄養素が必要なのでしょうか？
これらの栄養素を摂取させて、愛猫が元気にいられるようにしましょう。

猫が健康を維持する上で欠かせない栄養素としては、タンパク質が挙げられます。
主食としてタンパク質を摂取しなければ、猫の健康を維持することはできません。
タンパク質は肉類や魚、卵や豆類などから摂取できますが、やはり完全肉食動物である猫は肉類や魚による動物性タンパク質を摂取するのが理想でしょう。
ちなみに、猫の1日のタンパク質の必要量は、体重1kgあたり7.0gです。

炭水化物をあまり必要としない猫にとっては、脂肪がタンパク質に次いで大切な栄養素になります。
脂肪は同量のタンパク質や炭水化物に比べて、2倍以上のエネルギーを供給することができ、さらに脂溶性ビタミンの吸収を助けたり被毛や皮膚の健康維持をしたりするなど、さまざまな役割があります。
ちなみに猫の1日に必要な脂肪は、体重1kgあたり2.2gです。

先述したように、猫は完全肉食動物だからといって、肉類だけ食べていれば良いというわけではありません。
ビタミンAやビタミンDなどのビタミンや、カルシウムやリン、亜鉛や鉄などのミネラルも健康を維持する上で大切な栄養素です。

猫の健康を維持するための栄養素を、手作りフードで与えるのはとても大変です。
動物性タンパク質や脂肪は肉類や魚を与えれば問題ないでしょうが、ビタミンやミネラルもバランス良く与えるとなると、かなりの手間になります。
そのため、完全肉食動物の猫の健康を維持したいのであれば、市販のキャットフードを与えるのがもっとも手軽です。
総合栄養食の基準をクリアしているキャットフードであれば、フードを食べているだけで健康を維持することができます。

最後に、おすすめのキャットフードをご紹介します。
これらのキャットフードを与えて、猫の健康を維持できるようにしましょう。

ウェットタイプの、キャットフードです。
問題が起こりやすい下部尿路の健康維持に配慮されており、マグネシウム含有量の調整や尿pHの調整がされています。
ウェットフードなので、ついでに水分補給ができるのもポイントです。

自然素材にこだわって作られた、おすすめのキャットフードシリーズです。
素材本来の美味しさで、猫が喜んで食べてくれるでしょう。
また、さまざまな種類があるため、きっと愛猫の好む味が見つかります。

素材を細かくペースト状にした、ウェットタイプのキャットフードです。
北海道産ほたてだしや焼津産かつおだしを使用しているため、猫の食いつきも良いでしょう。
また、緑茶エキスが配合しており、猫の排泄物のにおいにも配慮されています。

去勢や避妊手術をした猫は肥満になりやすいため、このキャットフードがおすすめです。
低脂肪かつ高タンパクなレシピを採用しているため、健康と体重を維持してくれることが期待できます。
また、シンプルなレシピになっているため、アレルギーのリスクが低いのも特徴です。

猫は雑食ではなく完全肉食動物であるため、肉類を中心に食べなければ健康を維持することができません。
しかし完全肉食動物だからといってビタミンやミネラルが不要だというわけではなく、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
当然ながら手作りフードで栄養バランスの摂れるものを毎日作り続けるのは大変なので、総合栄養食の基準をクリアしたキャットフードを与えると良いでしょう。