ミルクからキャットフードに変えるとき、ドライフードをお湯でふやかして与えることもあります。なぜふやかす必要があるのでしょうか?
餌をふやかす理由
ドライフードをふやかすのには、栄養価が関係しています。
ウェットフードは基本的に「一般食」と呼ばれているものがほとんどです。一定の基準は満たしているものの、必要な栄養がすべて入っているわけではなく、あくまでも「副食」扱いである点が特徴となっています。これに対してドライフードはすべて「総合栄養食」と呼ばれる「主食」です。「これと水さえきちんと摂取していれば、十分健康的に生活していける」という餌ですので、栄養価は申し分ありません。
成猫の3倍ものエネルギーを必要とする子猫にとって、栄養価の高いドライフードは成長にぴったりだと言えます。しかし、歯が生えそろわない時期だと噛み砕けず、喉につまらせたりする危険があります。そこで、お湯でふやかしたドライフードを与えるのが、成長期の子猫にはベストということになるわけです。
いつまでふやかした餌を食べるの?
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猫の種類や個体差で変わりますが、3週間くらいから乳歯が生え始め、2ヶ月で大抵は生えそろいます。この2ヶ月の前あたりから、ふやかしご飯の離乳食を与え始めるのが一般的です。
ふやかさず与えられるようになるのは生後3ヶ月前後。このころから、すでに永久歯が生え始めています。お湯の量を調整して、硬さを徐々に増していきましょう。ドライフードへの完全な移行は、歯と顎がしっかりと発達してくる5ヶ月あたりからです。それ以前は様子を見ながら、いろいろ試してみるのがいいでしょう。
カリカリ食感は子猫も大好きなので、はじめから硬いままドライフードを食べる子もいます。ただし、消化器官がまだ成長途中なので、消化不良を起こすこともあるため、注意が必要です。大人になるまではしっかり見守ってあげてください。
餌の正しいふやかし方
では実際に、カリカリをふやかしてみましょう。
使うキャットフードは子猫用のものを選んでください。成猫用よりも栄養価が高く、比較的やわらかいのでふやかしやすくなっています。
1.パッケージなどで必要量を把握し、底の深いボウルなどに入れます。
2.ひたひたになるくらいのお湯(ぬるま湯)をボウルに入れます。
3.約10分置いたら硬さを確認し、食べやすいように少し潰して完成です
ぬるま湯に冷ますのにやや手間がかかりますが、いきなり熱湯をかけてしまうと、熱によってビタミン類が壊れてしまう可能性があります。せっかくの「総合栄養食」なので、できるだけこの栄養を損なわないようにしましょう。
ただ、忙しくてどうしてもぬるま湯を作る手間がかけられないという方もいるかと思います。そう言った場合は、水を加えたドライフードにラップをして、電子レンジで加熱後、粗熱を取ってから食べさせるという方法もあります。この方法を実践する際は、栄養を補うためにペット用のミルクをかけるなど、工夫してみてください。
また、ドライフードは油でコーティングされていることもあるので、表面の油が水をはじき、ふやけにくくなっていることがあります。ふやけにくい場合は、一度叩くなどして粉々にするのがおすすめです。
粗熱もきちんと取りましょう。「猫舌」という表現がありますが、自然界の食物にない温度はやはりNGです。40度以下にして与えてください。
なお、ふやかしたものは傷みが早いので、残したものは捨てて新しいのをその都度作ってあげましょう。
ふやかさずにあげられる餌おすすめ4選
ふやかしてあげるのは大変、という方には子猫用ウェットタイプのフードをあげることもおすすめです。子猫用のものであれば、栄養価も高く、成長に欠かせないエネルギーを補うことができます。
また、ドライフードの切り替え期には、混ぜて与えることもできます。
ここではおすすめの4つのフードをご紹介します。
ロイヤルカナン マザー&ベビーキャット
子猫が食べやすいよう配慮された、ムースタイプのフードです。
消化がよく、おなかの善玉菌を助けるマンナンオリゴ糖とフラクトオリゴ糖を配合しています。離乳期~4か月の子猫用です。
ロイヤルカナン キャットフード FHN-WET キトン
子猫、および妊娠期の雌猫用の総合栄養食です。ロイヤルカナンのドライフードはもちろん、他社のドライフードに組み合わせて与えることでも、栄養のバランスがとれます。
子猫に必要な栄養素(ビタミンC、E、ルテイン、タウリン、L-カルチニンなど)を強化しています。
いなば CIAO(チャオ)パウチ 1歳までの子猫用 まぐろ・ささみ
細かめのまぐろ・ささみフレークを加えた、ペースト状の愛猫用一般食です。糞・尿臭を和らげる緑茶消臭成分を配合されています。
北海道産の本格ほたてだしを使用しています。与えやすい食べきりサイズです。
カルカン パウチ かにかま入りまぐろ ゼリー仕立て 子ねこ用
舌触りと柔らかさにこだわって作られた「絶品ジューシーゼリー」に食べやすい小さ目フレークが特徴的です。
12ヶ月までの子猫用のこちらのフードは、高カロリー設定。多くの栄養が必要な体の基礎を作る時期をサポートしてくれます。
ドライに切り替えてもいいとき
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先述したとおり、ドライフードは栄養価が高いというメリットがあります。また、保存が利き、買いだめできるのも利点です。飼い主としても、できれば、ドライをそのまま食べて欲しいと思いますよね。徐々に慣らしているなら、5ヶ月前後でドライフードに移行できます。永久歯に生え変わっているか確認できたら、カリカリのドライを直接与えてみましょう。その際、ウェットのほうが匂いがよく食いつきがいいので、ドライと混ぜて食べさせれば、割とすんなり食べてくれます。
ドライフードを与えるときに気をつけたいのは水分です。元々は砂漠の生き物ですので、猫はあまり水を飲みません。しかし、ドライだけでは水分が足りなくなってしまうので、飲み水をきちんと用意して、脱水症状などを防いであげましょう。
今回は、子猫のふやかしご飯について紹介しました。初心者には敷居が高く思えるかもしれませんが、やってみると簡単で楽しく感じるでしょう。1ヶ月程度しかできない経験ですので、愛情をこめて、子猫の餌を作ってあげてくださいね。
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UCHINOCO編集部
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