犬がしっぽを振るのはどんな時?しっぽでわかる犬の気持ち

犬はブンブンとしっぽを振ったり、足の間に隠すように巻いたりします。
なぜ、犬はしっぽを動かすのでしょうか?
この記事では、犬がしっぽを振る理由や、しっぽの動きでわかる犬の気持ちを解説します。 2024年03月23日作成

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犬がしっぽを振る理由とは?

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まずは、犬がしっぽを振る理由をご説明します。
これらはほとんどの犬に共通して言えることなので、犬と接する上でひとつの参考にしておきましょう。

感情を表現するため

犬のしっぽは、感情を表現する役割があります。
ほかにも犬が感情を表現する方法はありますが、しっぽを振るのが一番わかりやすいでしょう。
ちなみに、犬のしっぽは単にブンブンと振り回すのではなく、感情によって動きが異なります。

バランスを取るため

犬がしっぽを振るのは、バランスを取るためでもあります。
特にドッグスポーツをする犬は、思い切り走ったり飛んだりするため、バランス感覚がなければ走っている最中に転んでしまうでしょう。
どんな状況下でも転んだり倒れたりしないために、しっぽを上下や左右に振ることでバランスを取っているのです。

寒さから身を守るため

これは犬がしっぽを振る理由ではありませんが、犬のしっぽは寒さから身を守る役割もあります。
しっぽを丸めて寝ることで、身体に溜まった熱を逃がさないようにしている姿を見ることがあるでしょう。
また、その際にしっぽで鼻先を温める犬もいます。

犬のしっぽが短いのはどんな目的がある?

ミニチュアシュナウザーやコーギーなど、一部の犬種はしっぽが短いことがあります。
これは生まれつき短いわけではなく、「断尾(だんび)」といって生まれてすぐにしっぽを切り落とすことで、短くしているのです。

断尾と聞くととてもかわいそうな気持ちになりますが、実は断尾をするのにも理由があります。
特に狩猟犬や牧羊犬として活躍する犬種は、獲物や羊たちに踏まれないように、断尾をする必要がありました。
しかし、現在は狩猟犬や牧羊犬として活躍する機会もなくなったため、美容目的での断尾を行われることが多いです。

また、犬によっては断尾をすることで排泄物がしっぽに付着しにくいというメリットもありますが、やはり人間のエゴによって断尾をされてきたことから、現在は動物愛護の観点から断尾をしない選択をすることもあります。

犬の気持ちはしっぽの動きを見ることでわかる?

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犬のしっぽの動きで、犬が何を考えているのかある程度は理解することができるでしょう。
次に、しっぽの動きでわかる犬の気持ちを解説します。

しっぽを大きく振る時は嬉しい気持ち

犬がしっぽをブンブンと大きく振る時は、嬉しい気持ちを表現しています。
特に飼い主の帰宅時などに、腰を左右に振るようにしっぽを振っている時は、最大限に甘えているのでしょう。
ちなみに、しっぽを垂らした状態で左右に振っているのは、リラックスしている時にみられます。

しっぽを足の間に巻くのは恐怖を感じている

犬がしっぽを足の間に巻くようにする時は、恐怖を感じているサインです。
特に臆病な性格の犬は、知らない人や犬が近づいてくると「この人は危険なのか?どうなんだろう……」と、不安と恐怖な気持ちによってしっぽを巻いてしまいます。
また、体調不良の時にもしっぽを足の間に巻くことがあるので、普段はしっぽを巻くことがない愛犬に変化がみられた時は、体調不良も疑いましょう。

しっぽを下げる時はストレスのサイン

犬が4本足で立った姿勢でしっぽを下げている時は、ストレスのサインです。
ストレスの原因は身体の疲れなどもあるでしょうが、生活環境が変化した時にも感じるため、引っ越しなどをした際は注意しましょう。

しっぽ以外でもわかる犬の感情表現

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犬の気持ちを知るためには、しっぽ以外にも注目する必要があります。
最後に、しっぽ以外でもわかる犬の気持ちをご紹介します。

吠える

犬の感情表現のひとつとして、吠えるというものがあります。
当然ながら犬は言葉を話すことができないため、ワンワンと吠えることで飼い主に何かを伝えようとします。
一般的な「ワンワン」や「キャンキャン」という吠え方は、テンションが上がったり飼い主に何かを要求していたりする時にみられるでしょう。
また、「ウー」と歯を剥き出しにしながら唸っている時は、威嚇や怒りのサインです。
「クゥーン」と寂しそうな声で鳴く時は、見た目のとおり寂しかったり甘えたりしているのです。

あくびをする

犬のあくびは、眠いから出ているわけではありません。
もちろん眠い時にも犬はあくびをしますが、緊張している時にもみられる行動です。
また、飼い主に叱られている時に、「ちょっと落ち着いてよ」と相手をなだめようとする際にもあくびをすることがあります。

舐めてくる

犬は、飼い主の顔や手を舐めてくることがあります。
これは、母犬に甘えている時の名残で、飼い主にも同じように甘えているのでしょう。
飼い主からすればとても愛らしい行動ですが、犬の口内にはさまざまな細菌がいるため、口を舐めさせるのは感染症のリスクもあるためおすすめはできません。

目をそらす

犬は、大好きな飼い主であっても目をそらしてくることがあります。
これは、「あなたに攻撃的になることはありませんよ」という犬からのメッセージで、はじめて会う犬同士でもみられる行動です。

犬のしっぽやほかの仕草で気持ちがわかる

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犬のしっぽは、気持ちを表現したりバランスを取ったりする役割があります。
犬は言葉を話すことができないため、犬の気持ちをしっぽや仕草である程度わかるというのは、飼い主としてはありがたいでしょう。
愛犬との信頼関係を築くには、愛犬がどんな気持ちなのかを理解して、正しい対処をすることが大切です。
今回ご紹介した犬のしっぽの動きをチェックして、愛犬とより良い関係を築いていきましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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