猫が鼻キスをする意味は?万が一の注意点も解説

猫が、ほかの猫と鼻先をくっつけて「鼻キス」をすることがあります。
また、猫によっては飼い主など人間に対しても鼻キスをすることがありますが、猫の鼻キスにはどんな意味があるのでしょうか?
この記事では、猫が鼻キスをする意味や注意点について解説します。 2024年04月13日作成

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猫が鼻キスをする意味とは?

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まずは本題である、猫が鼻キスをする意味を解説します。
理由がわかれば、猫のことをさらに愛おしく思うかもしれません。

猫の挨拶

猫の鼻キスには、挨拶の意味が込められています。
これは、猫同士や人間に対しても同様です。
特に深い意味はなく、「おはよう」や「おかえり」など軽い挨拶をするために鼻キスをする猫が多いでしょう。
ちなみに、猫同士で鼻キスをする際に性別は関係なく、親しい間柄であれば特に頻繁に行われるようです。
猫にとって鼻先は、獲物を狩る際の口や獲物を見つける鼻を相手に差し出す行為なので、ある程度信頼をしていなければ鼻キスをすることはできません。
また、猫は尖ったものの先端のにおいを嗅ぐ習性があるため、人間が指先を差し出すとにおいを嗅いで鼻キスをしてくるでしょう。

情報収集

猫の嗅覚は、とても優れています。
猫は鼻キスをする際に相手のにおいを嗅いで、情報収集をしているのでしょう。
特に猫は口まわりや頬などに臭腺があるため、相手のにおいを嗅ぐことで年齢や性別などを把握することができます。
先述したように親しい間柄の猫同士のほうが鼻キスをする頻度は高いですが、知らない猫同士でも、相手のことを知るために鼻キスを行います。
知らない猫同士であればお互いのことを知るために鼻キスをする時間が長くなる傾向にありますが、鼻キスをした後にどちらか片方の猫が威嚇を始めた場合は、お互いの相性があまり良くなかったのだと考えられるでしょう。

愛情表現

猫が飼い主に鼻キスをしてきた場合は、愛情表現かもしれません。
飼い主に挨拶がてらにおいを嗅いで、安心したいのでしょう。
猫によっては、鼻キスをした後に自分の身体をこすりつけてくることもあります。

猫と鼻キスをする際には注意点がある?

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猫と鼻キスをする際は、いくつかの注意点があります。
特に小さな子どもや高齢者がいる家庭の人は、必ずチェックしておきましょう。

感染症のリスク

猫の口内や鼻先には、さまざまな細菌やウイルスが付着している可能性があります。
猫にとっては無害な細菌やウイルスであっても、人間に対して有害なこともあるでしょう。
感染症の詳細については後述しますが、感染症によっては小さな子どもや高齢者が重篤な症状となって現れる可能性もあるため、十分に注意が必要です。
当然ながら、猫と口と口でキスをすることは、避けたほうが良いでしょう。

引っ掻かれたり噛まれたりするリスク

猫は気まぐれな性格をしているため、鼻キスをしている時に突然引っ掻いてきたり噛んできたりする可能性があります。
猫の爪先にも細菌やウイルスが付着している可能性があり、そうでなくとも猫に引っかかれたり噛まれたりすると痛いものです。
特に子どもはしつこく猫のことを構ってしがちなので、第三者がきちんと見ておくことが大切です。

猫に無理やり鼻キスをしない

もしも猫が鼻キスを嫌がっているようであれば、無理やり鼻キスをするのは止めましょう。
猫に無理やり鼻キスをすることで、先述したように引っかかれたり噛まれたりする可能性があるほか、信頼関係に溝ができてしまうことも考えられます。
鼻キスに限った話ではありませんが、猫に無理強いをするのは避けたほうが良いでしょう。

猫と鼻キスをする際に気を付けたい感染症

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猫と鼻キスをする際は、感染症に気を付ける必要があります。
最後に、猫と鼻キスをすることで感染するリスクのある感染症についてご紹介します。

パスツレラ症

パスツレラ菌に感染すると、パスツレラ症を発症します。
パスツレラ症は呼吸器や皮膚に症状が現れますが、健康的な成人であれば症状が現れないこともあります。
パスツレラ症は免疫力の落ちている時に発症するため、特に子どもや高齢者、糖尿病患者などに注意が必要な感染症です。
ちなみに、猫の口内には高確率でパスツレラ菌が存在しているため、猫と鼻キスをすることでもっとも感染しやすい感染症だといえるでしょう。

トキソプラズマ症

トキソプラズマという原虫に感染することで、トキソプラズマ症を発症します。
トキソプラズマは猫の便に卵の状態で入っており、人間が猫の便を触ることで感染するリスクがあります。
もちろん飼い主が猫の便を直接触る機会は少ないですが、猫が自分のおしりなどをグルーミングして、そのまま猫と鼻キスをすることで感染する可能性があるでしょう。
しかし、トキソプラズマ症も健康的な成人であれば、発熱や関節痛などが一時的に起こるだけで、しばらくすれば治ります。
気を付けなければならないのがやはり子どもや幼児などであり、免疫力が低下している人であれば、目や心臓に症状が現れてしまいます。

猫ひっかき病

猫ひっかき病は、その名のとおり猫に引っかかれたり噛まれたりすることで感染します。
猫ひっかき病の原因はバルトネラ菌ですが、バルトネラ菌は猫の常在菌であるため、猫に症状が現れなくても人間には発熱やリンパ節の腫れ、傷口の化膿などの症状が現れるでしょう。

猫の鼻キスは愛情表現のひとつ

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猫の鼻キスはさまざまな意味がありますが、飼い主に行う鼻キスは愛情表現のひとつでもあります。
もちろん猫同士が鼻キスをする際と同様に、飼い主への挨拶の意味も込められているでしょう。
何にせよ、猫が鼻キスをする時にネガティブなイメージはありません。
そのため、猫が鼻キスをしてきた時にはきちんと受け止めてあげる必要があるでしょう。

しかし、体調不良などで免疫力が低下していたり、子どもや高齢者だったりする場合は、猫と積極的に鼻キスをするのはおすすめできません。
なぜなら、猫と鼻キスをすることで感染症を発症してしまうリスクがあるからです。
また、猫に無理やり鼻キスをしようとすると、引っかかれたり嚙まれたりすることもあるでしょう。
猫と鼻キスをする際は、いくつかのリスクのことも踏まえて行う必要がありそうです。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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