猫ひっかき病ってなに?原因や症状、治療方法について解説

猫ひっかき病という言葉を聞いたことがある人は、そこまで多くはないのではないでしょうか?
何ともシンプルな名前ですが、猫を飼っている人は特に気を付けたい感染症のひとつでもあります。
この記事では、猫ひっかき病の原因や症状、治療方法などについて見ていきましょう。 2020年11月27日作成

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猫ひっかき病の原因

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まずは、猫ひっかき病の原因をご説明します。
猫を飼っている人は誰しも感染する可能性のあるものですので、日頃から注意する必要があるでしょう。

バルトネラ菌を保有した猫にひっかけられる・噛まれる

猫ひっかき病は、バルトネラ菌を保有した猫にひっかけられたり噛まれたりすることで感染することが多いです。
バルトネラ菌はもともとノミが保有していることが多く、ノミが猫を刺すことによって猫にも感染してしまいます。
また、猫同士であれば感染率が高くなると考えられているため、野良猫や外飼いをしている場合は猫ひっかき病になるリスクが高くなるでしょう。
日本国内で猫ひっかき病の原因となるバルトネラ菌を保有している猫は、全体の10%以上といわれています。
そのため、もし愛猫がパルトネラ菌を保有していたとしても、何ら不思議なことではないということがわかるでしょう。

パルトネラ菌を保有しノミに刺される

猫にひっかけられたり噛まれたりしなくとも、バルトネラ菌を保有ノミに直接刺されることでも感染します。
そのため、猫を飼っていない人でも、猫ひっかき病に感染するリスクはあるのです。

猫ひっかき病の症状

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次に、猫ひっかき病に感染したときの症状をご紹介します。
猫ひっかき病は、最大で3週間程度の潜伏期間を経てから症状が現れることもあるため、注意が必要です。

リンパ節が腫れる

猫ひっかき病は、無症状であることも少なくないですが、初期症状としては腕や脇の下などのリンパ節が腫れることが確認できます。
リンパ節が腫れて痛みも感じるため、身体の異常に気が付くのは比較的早いでしょう。
だいたいは猫にひっかけられたり噛まれたりした部位が腫れるため、すぐに猫ひっかき病に感染したことがわかるはずです。

発熱・痙攣・意識障害

猫ひっかき病の初期症状が現れた後も放置しておくと、発熱や痙攣などが見られることがあります。
発熱による寒気や食欲低下なども見られるため、早めに受診することがおすすめです。
また、意識障害により脳炎を併発することもあるため、注意しなければなりません。

目の合併症

猫ひっかき病による耳前リンパ節が腫れることで、結膜炎やブドウ膜炎などの目の合併症が起きることがあります。
結膜炎などの症状が進行した場合は、視力低下などの可能性もあるでしょう。

高齢者や子どもは命に係わることも

猫ひっかき病を発症しても、自然治癒をすることが多いです。
しかし高齢者や子どもなどのように免疫力が低い場合、猫ひっかき病が重症化してしまうことも考えられます。
最悪の場合は命に係わることもあるため、もし高齢者や子どもに症状が現れた場合は、すぐに対処する必要があるでしょう。

猫ひっかき病の治療・予防方法

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最後に、猫ひっかき病の治療や予防方法をご説明します。
感染のリスクをある程度抑えることができるため、しっかりと日頃から予防をすることが大切です。

鎮痛剤や解熱剤の投与

猫ひっかき病の症状が軽い場合は、リンパ節の腫れや発熱に対しての治療を行います。
鎮痛剤や解熱剤を投与し、数日間様子を見ることが多いでしょう。
そのまま免疫力に期待し、自然治癒を目指します。
また、猫にひっかけられたり噛まれたりしてすぐの場合は、水で洗い流してアルコール消毒をすることで症状を抑えることができるかもしれません。

抗菌薬の投与

猫ひっかき病を発症したのが高齢者や子どもなどの免疫力が低い人の場合は、抗菌薬の投与を行うことがあります。
また、軽症患者の症状が長引いた場合にも抗菌薬を投与します。
その後の様子を見て、症状が治まるのを待ちましょう。
もしも重症化してしまった場合は、集中治療室や入院による治療を行います。

猫を室内飼いにする

バルトネラ菌の感染は、外飼いの猫に多く見られます。
そのため、猫を完全室内飼いにすることで、ある程度猫ひっかき病のリスクを抑えることができるでしょう。
ただし、いままで自由に外と室内を出入りしていた猫が突然完全室内飼いになることは、猫のストレスの原因にもなります。
猫がストレスを溜めないように、室内でいっしょに遊んであげるなどのコミュニケーションをとってあげましょう。

玄関で除菌をする

猫ひっかき病は、猫を完全室内飼いにしただけでは予防することはできません。
なぜなら、バルトネラ菌を保有したノミが飼い主の出先で服や靴などに付着する可能性があるからです。
そのため、外出先から帰宅したときには、玄関で除菌スプレーなどを服や靴に噴霧しましょう。
外にいるノミを室内に持ち込まないためにも、日頃から定期的な除菌をすることは大切です。

ノミ駆除剤を投与する

猫を室内飼いにして飼い主がノミの持ち込み予防をしていても、何らかの形で室内にバルトネラ菌を保有したノミが入り込む可能性があります。
そのため、定期的に猫にノミ駆除剤を投与することで、猫ひっかき病予防になるでしょう。
ノミは暖かい場所を好むため、特に冬の寒い季節には気を付ける必要があります。

早めに病院へ行く

猫ひっかき病の予防というわけではないですが、症状が現れたらなるべく早めに病院へ行くのが良いでしょう。
自然治癒をすることが多い感染症ではありますが、重症化する可能性もゼロではありません。
そのため、病院に行って症状を伝えた上で、猫にひっかかれた(噛まれた)傷によって発症したということを伝えましょう。
傷ができた部位によって受診する科が異なる可能性があるため、総合病院で診てもらうことをおすすめします。

猫ひっかき病は侮れない

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猫ひっかき病のほとんどは、重症化することなく自然治癒します。
しかし、万が一重症化してしまった場合は、命に係わることもある感染症です。
そのため、猫にひっかけられたり噛まれたりした数日後に初期症状が現れた場合は、身体が動かしやすいうちに病院へ行ったほうが良いでしょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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