猫も老化でボケてしまうの?猫の認知症について

猫が高齢になると、人間の高齢者のように食事をしてすぐに食事の催促をしたり、昼夜問わずに徘徊をしたりすることがあります。
「もしかして、これってボケてしまったの?」と、飼い主としては心配になるでしょう。
この記事では、猫も老化によりボケてしまうのか、猫の認知症の症状や対策について解説します。 2023年08月25日作成

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猫も老化でボケてしまう?

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まずは、猫も老化によりボケてしまうのかどうかについて解説します。
いつかは迎える愛猫の高齢化を、早い段階から知っておきましょう。

猫も高齢になるとボケることがある

残念ながら、猫も高齢になるとボケてしまいます。
猫がボケてくる年齢に個体差はありますが、だいたい10歳~15歳前後にボケの症状が現れるでしょう。
ちなみに、人間と同様に猫のボケも認知症という病名が付けられます。
飼い主としては、いままでの愛猫と違うような雰囲気や行動に、戸惑ってしまうかもしれません。
もちろん寿命を迎えるまでボケない猫もいますが、ほとんどの猫は何らかの症状が現れるはずです。

ボケる猫が多くなっている?

以前よりも、ボケる猫は多くなっていると考えられています。
医療技術の発展やキャットフードの品質の向上、さらにはインターネットの普及により猫の育て方が浸透した結果、猫の寿命が延びることに繋がっているのでしょう。
寿命が延びれば、当然ボケる可能性は高くなります。
猫がボケるのは珍しいことではないため、事前にきちんと準備や対策をすることが大切だといえるでしょう。

猫がボケる原因

猫がボケる原因は、認知症を発症するためです。
認知症は人間にも多くみられる病気で、主に高齢になることで引き起こされます。
猫が認知症になる原因は、脳の経年劣化によるものです。
脳細胞数は最大量に達すると、それから徐々に死滅して増えることはありません。
高齢になるほど脳細胞数は減少して、やがて認知症を発症してしまいます。

猫の認知症の症状とは?

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猫のボケは、認知症と呼ばれます。
猫の認知症の症状には、どのようなものが挙げられるのでしょうか?

何度も食事をしようとする

これは人間の認知症の症状にもみられることですが、猫も認知症になったら何度も食事をしようとします。
食事をしたばかりにも関わらず、再度食事をねだるような素振りをとった場合には、愛猫の認知症を疑う必要があるかもしれません。
通常であれば猫が高齢になるにつれて食が細くなっていきますが、逆に食欲旺盛になるのも認知症の症状だといえるでしょう。

粗相をするようになる

いままでは何の問題もなくトイレで用を足せていた猫が、突然粗相をするようになった場合は、認知症を疑わなければなりません。
これは認知症による認知機能の低下によるもので、トイレの場所を忘れてしまったりトイレに行きたいかどうか判断できなくなったりしていることが考えられます。
猫のおしっこやうんちはにおいが強いため飼い主としては掃除が大変になりますが、それも愛する猫のためだと考えてお世話しましょう。

夜鳴き

猫が認知症を発症すると、夜鳴きをすることがあります。
しかし、幼い頃に避妊手術をしなかったメス猫は、認知症に関係なく夜中に発情したかのように夜鳴きをすることもあるでしょう。

徘徊

人間も認知症を発症すると近所を徘徊するようになることがありますが、猫も認知症の症状として徘徊が挙げられます。
また、部屋の中で同じ場所をぐるぐると回ったり落ち着きがなくなったりするのも、認知症の症状といえるでしょう。

名前に反応しなくなる

猫の名前を呼ぶと「ニャー」と鳴いたり尻尾で返事をしていたりする猫も、認知症を発症することで反応しなくなります。
これは認知機能の低下によるもので、もしかしたら自分の名前がわからなくなっているのかもしれません。

攻撃的になる

猫の認知症の症状として、攻撃的になることも挙げられます。
猫はもともと警戒心が強く、知らない相手に対しては威嚇をしたり引っかいたりすることがありますが、認知機能の低下により飼い主の顔を認識しにくくなっていることが考えられるでしょう。
飼い主としては寂しいかもしれませんが、認知症という病気なので仕方がないと割り切るしかありません。

猫の認知症の対策

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猫の認知症は、いくつかの対策ができます。
日頃から対策をして、猫の認知症を遅らせるように努力をしましょう。

こまめにコミュニケーションをとる

猫の認知症対策としては、こまめにコミュニケーションをとることが挙げられます。
猫と遊んだり構ったりしてあげることで、脳の刺激になるでしょう。
また、身体を動かすことも認知症対策としては効果的なので、猫といっしょに遊ぶことは心身ともに認知症対策になるといえます。

栄養バランスの優れた食事をさせる

猫は高齢になると、食が細くなっていままで食べていたキャットフードも食べないようになることがあります。
そのため、多くの飼い主は嗜好性の高いウェットフードに切り替えるなど、愛猫が食事をしてくれるように努力するでしょう。
しかし、栄養バランスが摂れていなければ健康はもちろんのこと、認知症のリスクも高くなってしまいます。
特に猫は毎日いろいろな食事をするわけではなく同じ食事をするため、良質な動物性たんぱく質やナトリウム、リンなど栄養バランスの摂れたキャットフードを与える必要があるでしょう。

猫の健康を維持するためには、総合栄養食の基準をクリアしたものを与える必要があります。
ドライフードの多くは総合栄養食ですが、ウェットフードは総合栄養食ではないこともあるため注意しましょう。

愛猫の認知症に備えよう

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猫は、年齢を重ねるとボケてしまうことがあります。
猫のボケは認知症という病気であり、発症すると何度も食事しようとしたり夜鳴きをしたりするようになります。
飼い主としては、愛猫にはいつまでもボケずに元気で過ごしてほしいと考えるでしょうが、認知症はどんな猫でも発症する可能性があるため、日頃からきちんと対策をしなければなりません。
こまめに猫とコミュニケーションをとって脳に刺激を与えて、毎日の栄養バランスにも気を付けて生活をすることで、認知症の発症や進行を遅らせることが期待できるでしょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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