猫の年齢は人間に換算するとどうなるのでしょうか?猫のライフステージにあった健康維持の方法もあわせてご紹介します。
猫の年齢を人間に換算するとどうなる?
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前提として、猫は生後1年を過ぎると立派な大人です。また猫の場合、性成熟も1歳前後と早く、私たち人間と比べ急激に成長していきます。
猫の年齢を人間に換算した際の一例は以下のとおりです。
※猫と人間の年齢を比較した表には、その算出方法によってそれぞれ違いがあります。あくまで一例としてお考えください。
【猫の年齢を人間に換算した場合の一例】
猫 | 人間 |
1ヶ月 | 1歳 |
2ヶ月 | 3歳 |
3ヶ月 | 6歳 |
6ヶ月 | 9歳 |
9ヶ月 | 13歳 |
1歳 | 17歳 |
1歳半 | 20歳 |
2歳 | 23歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 32歳 |
5歳 | 36歳 |
6歳 | 40歳 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
猫は生後2年を過ぎたあたりから、1年ごとに人間で換算すると4年分の歳を取ります。今回は生後10年目までしか記載しておりませんが、例をあげると生後20年目の猫は人間の年齢だと96歳です。
ギネス記録に登録された長寿の猫は〇〇歳
猫の平均寿命は約12~18年であるため、人間の年齢に換算すると約64歳~88歳の間が寿命にあたると考えられます。
しかしギネス記録に登録された猫は、なんと38歳まで生きたといわれています。人間の年齢に換算すると約170歳にあたることから、その猫ちゃんがどれだけ長生きしていたかわかると思います。
さきほど猫の平均寿命は12~18歳前後とご説明しましたが、あくまでこれは目安でしかありません。寿命には個体差があるため、可能な限り愛情を持って接してあげることが大切です。
猫の年齢を見極めるポイント
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猫の年齢を人間に換算した例をご理解いただいたところで、次は猫の年齢を推測するポイントについてご紹介します。猫の年齢を推測するために知られている4つの方法を紹介しますので、「愛猫の年齢がわからない」という飼い主の方は、ぜひ参考にしてください。
乳歯・永久歯の有無
猫は生後約2週間で乳歯が生えてきます。そのため、乳歯が生えていないのであれば生後2週間未満だと判断できます。
また、永久歯は生後3ヶ月ほどから生えはじめ、8ヶ月を過ぎる頃に生えそろいます。
上記をまとめると以下のとおりです。
・乳歯が生えていない
→生後2週間未満
・乳歯が少し生えている
→生後2週間以上
・永久歯が少し生えている
→生後3ヶ月程度
・永久歯が生えそろっている
→生後8ヶ月程度
個体によって歯の生え方には違いがあるため確実とはいえませんが、猫の年齢を推測する際の参考としてはとても有効です。
歯の色
成長した猫の年齢を推測する際は、歯の色を確認するのがおすすめです。生えたばかりの歯は白色で形も綺麗なものが多いですが、年齢を重ねるごとに少しずつ黄ばみがみられるようになります。また、歯自体にも摩耗した様子が確認できます。
シニア猫になると黄ばみや形の変化だけでなく、歯石や歯肉炎などの口腔内トラブルを抱えているケースも増えてくるため、これらの症状からも猫の年齢を推測できます。
目の開き方や瞳の色
猫は生後約1週間で目が開き、2週間ほどで物を視認できるようになります。したがって、目が開いていなければ生後1週間以内であり、すでに目が開いており焦点があっているようであれば生後2週間以上と推測できます。
また、生まれたばかりの猫の瞳は「キトンブルー」とよばれる青色をしており、生後2ヶ月ほどから徐々に親猫と同じ瞳の色へ変わっていきます。個体差はありますが、瞳の色は生後6ヶ月ほどで定着するといわれています。そのため、キトンブルー以外の色がみられる場合は、生後6ヶ月以上と判断してよいでしょう。
ただし、もともとの瞳の色が青色のケースもあるため、その場合は見極めが難しい点に注意が必要です。
獣医師による確認
野良猫を保護したときなどで年齢がわからないときは、動物病院で獣医師に確認してもらう方法があります。
動物の生態に詳しい獣医師による確認なので、素人がおこなうよりも正確性が高いといえます。
【ライフステージ別】猫の健康を維持するうえで必要なこと
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猫の健康維持に必要なポイントをライフステージごとにご紹介します。
子猫期(誕生~生後6ヶ月まで)
子猫期は、体の発達が不十分であるため、ウイルス感染による病気などを起こしやすい時期です。
下痢や嘔吐が原因で脱水症状を引き起こすこともあるため、早急な治療が必要です。
生後2〜3ヶ月ごろには、ワクチン接種によって各種感染症を予防できるため、獣医師に相談して対応しましょう。
若猫期(生後6ヶ月~1歳)
若猫期になると、はじめての発情がみられます。
この時期から避妊・去勢手術が可能となります。望まない妊娠や病気予防の観点からも、必要であれば検討してください。
成猫期(2歳~6歳)
成猫期はほかの時期と異なり、健康な状態で過ごせることが多いです。
しかし、この時期になってようやく先天性の病気が明らかになるケースもあるため、愛猫の様子がおかしいと感じたら、すみやかに獣医師へ相談することが大切です。
また、定期的な健康診断やワクチン接種、ノミダニ駆除薬の使用なども愛猫の健康を保つ上で重要となります。
シニア期(7歳以上)
シニア期になると個体差による違いはあるものの、身体的な老化がはじまります。
ケア内容は成猫期とあまり変わりませんが、シニア期は病気やケガを引き起こしやすくなるため、より細心の注意が必要です。
筋力の低下が原因となり高所への移動が困難になるのもこの時期です。愛猫が高い場所に行けるように、階段や段差を設置すると良いでしょう。また、飛び降りる際の衝撃を緩和するため、クッション性のある物を敷いてあげるのも効果的です。
愛猫のライフステージに適したケアをしてあげましょう
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今回は「猫の年齢を人間に換算したら」をテーマの軸に、猫の年齢を確認する方法、ライフステージにあった健康維持に大切なことを解説しました。
猫は人間よりも早く歳を取ります。少し前まで子猫だったのに被毛が白くなってきたなど、少しずつ老化は進んでいきます。「昨日までできたことが、いきなりできなくなった」という場面に遭遇することもきっとあるでしょう。
愛猫が不自由なく生活できるよう、ライフステージにあったケアと健康維持を心がけましょう。
飼い主が少し気にしてあげるだけで、愛猫との楽しい日々をより長く続けられるはずです。
著者情報
U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。