猫の身体が柔らかいのはなぜ?猫の身体が柔軟な理由を解説

猫といっしょに生活をしていると、「そんな姿勢で痛くないの?」と感じるほど、苦しそうな姿勢でいることがあります。
なぜ、猫の身体はそこまで柔らかいのでしょうか?
この記事では、猫の身体が柔らかい理由や犬との違いについて解説します。 2023年03月19日作成

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猫の身体が柔らかい理由

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まずは本題である、猫の身体が柔らかい理由について解説します。
実は、猫の身体が柔らかいのは、猫なりの秘密があったのです。

骨が多いから

猫の身体は、約240本の骨で構成されています。
人間の骨が約200本なので、猫の骨の多さから柔軟なことがわかるでしょう。
骨が多ければ、物理的に可動できる箇所も多くなります。
ちなみに、人間の骨は硬い靭帯で繋がっていますが、猫の骨は柔らかい靭帯で繋がっています。
靭帯の柔らかさも、猫の柔らかさの秘密といえるでしょう。

狭い場所に入るため

猫の祖先といわれるリビアヤマネコは、外敵から避けたり獲物が出てきたりするのを、狭い場所でじっと待っていました。
その名残からか、猫は狭くて暗い場所を好みます。
狭い場所に入り込むために、猫は身体が柔らかいのでしょう。
わずかの隙間でも入り込むことができるのは、猫の古い歴史が理由なのでしょう。
ちなみに、猫は持久力には優れていないため、狭い場所で隠れて無駄な体力を使わずに、必要な時に瞬発力で狩りをするのだといわれています。

鎖骨が小さいから

猫の身体が柔らかいのは、鎖骨が小さいからという点も挙げられます。
鎖骨が小さくてほかの骨と連結していないことから、頭の大きさに合わせて肩幅を狭めることが可能です。
猫が頭しか通らないような狭い隙間を通ることができるのも、鎖骨の小ささが関係しているのでしょう。

胸椎や腰椎が多いから

猫は、胸椎や腰椎が人間よりも多くあります。
ちなみに胸椎が1個、腰椎が2個多いです。
胸椎や腰椎が多い分関節の数も増えて、身体を自由自在にひねることができます。
猫が高い場所から軽々と下りてしまうのも、関節の多さから背骨がよく曲がって、うまくショックを吸収しているからなのです。

猫の柔らかい部位

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猫の身体には、特に柔らかい部位があります。
猫好きであれば、これらの部位の柔らかさを堪能してみると良いでしょう。

お腹

猫の身体でもっとも柔らかい部位といえば、お腹でしょう。
猫の身体は少し特殊で、外敵から急所であるお腹を攻撃されても内蔵を守ることができるように、体内で内蔵が移動しやすい構造になっています。
そのため、お腹まわりの皮膚は柔軟性があり、少したるんでいるように見えるでしょう。
ちなみに、猫のたるんだお腹まわりの皮膚は、ルーズスキンと呼ばれます。

肉球

猫の柔らかい部位といえば、肉球を思い浮かぶ人も多いはずです。
猫の肉球の柔らかさはクッションの役割をしており、高い場所から下りた時のショックを吸収してくれます。
また、獲物に近づく時に気が付かれにくいなどの役割もあります。
ちなみに、猫の前足は指が5つですが、後ろ足の指は4つしかありません。
後ろ足の指の本数が少ないのは、走る時に蹴りやすいようにするためです。

前足

猫の前足は柔軟性に優れており、とても柔らかいです。
基本的に動物は、手足を使った動きが苦手だといわれています。
人間は手足を自由に動かすことができますが、哺乳類の中ではネコ科だけは前足を使った動きが得意です。
これは、狩りをする時や顔を洗う時に活用できます。

猫と犬との違い

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猫と同じくらい人気のペットとして、犬が挙げられます。
猫はあれだけ身体が柔らかいですが、犬はそこまで柔らかくなく、むしろ身体は硬いといえます。
最後に、猫と犬の身体の違いについて見てみましょう。

猫に比べると犬は硬い

猫に比べると、犬の身体はとても硬いです。
抱っこをするだけでも、犬の身体の硬さはわかるでしょう。
猫は人間の赤ちゃんのように抱っこをすることができますが、犬は抱っこをすると手足が伸びきって不自由そうにしているはずです。
ちなみに、猫の体長は約2倍伸びるといわれています。

猫と犬の狩りの違い

猫と犬では、狩りの方法も異なります。
猫は瞬発力を活かして、短い時間で狩りをします。
それに対して犬は正反対で、持ち前の持久力を活かして獲物が疲れるまで追い続けるのです。
この狩りの違いは筋肉の割合が関係しており、身体の柔らかさにも大きく影響しています。

犬は背骨が曲がらない

猫は背骨が柔軟ですが、犬は背骨が曲がりません。
また、犬には猫にあるルーズスキンがなく、筋肉質です。
そのため、猫は「ニャンモナイト」と呼ばれる丸くなって寝るような姿勢になれますが、犬は猫のように丸まって寝ることは難しいでしょう。

犬は身体が硬いわけではない?

実は、犬は身体が硬いわけではありません。
骨の数も人間に比べると多いですし、鎖骨がないため滑らかに走ることができます。
しかし、猫と犬では筋肉量や筋肉の付いている部位が違うため、猫に比べると硬いと感じてしまうのでしょう。
特に犬の前足は筋肉質なので、猫のような柔軟性はありません。
犬の前足を猫のように動かすことはできないため、犬は高い場所や階段から下りることが苦手だといわれています。

猫の身体の柔らかさにはさまざまな秘密がある

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猫の身体の柔らかさは、骨や胸椎、腰椎の数や鎖骨の大きさなどにあります。
人間よりも骨が多いため、柔軟に身体を動かすことが可能です。
また、狭い場所を好むことも、猫が柔軟な身体に進化してきた理由でしょう。
祖先といわれるリビアヤマネコが外敵から隠れたり獲物を待ち伏せしたりする時に狭い場所にいたように、猫もその名残で狭い場所を好むようになったのかもしれません。
猫のお腹や肉球は、猫を飼っている人のほとんどが好んで触ったことがあるでしょう。
猫を飼っている人は、改めて猫の柔らかさをチェックしてみてはいかがでしょうか?

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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