犬が自分の足をなめるのはなぜ?理由や対処方法を解説

愛犬が足をなめるのは、日頃よく目にする光景です。
しかし、執拗に足をなめるようであれば、何らかの理由があるはずです。
この記事では、犬が自分の足をなめる理由や対処方法を解説します。 2022年11月28日作成

  • 犬のカテゴリ - 犬の健康ケア犬のカテゴリ - 犬の健康ケア
  • VIEW:11,360

犬が自分の足をなめる理由

出典:https://www.shutterstock.com

まずは、犬が自分の足をなめる理由をご説明します。
もしかしたら、犬自身というよりも身の回りの出来事が原因かもしれません。

セルフグルーミング

犬は、自分で自分の手足をなめる、セルフグルーミングを行います。
これは、手足に付着したノミやダニ、汚れなどを取り除くことが目的で、本能的に行われることです。
特にセルフグルーミングが多くみられるのが、食後や寝る前など、犬が一息ついたタイミングでしょう。
これらのタイミングに犬が自分の足をなめていても、特に気にする必要はありません。
しかし、食後や寝る前以外のときや、執拗に足をなめ続けているときには、注意が必要です。

痒み・痛みを感じる

人間が痒みや痛みを感じるとその部位と触るように、犬も足に痒みや痛みを感じるとなめて緩和させようとします。
犬が特定の部位に痒みを感じるときは、食べ物などのアレルギーが関係している可能性があります。
また、痛みの原因はさまざまですが、散歩中に小石や枝が肉球に刺さった、爪が割れたなどが考えられるでしょう。
シニア犬の場合は、乾燥により肉球が割れてしまって、痛みを感じることがあります。

暇つぶし

犬は、暇なときに自分の足をなめて暇つぶしをすることがあります。
特に前足はなめやすいため、寝ながら退屈そうに足をなめていることが多いでしょう。
留守番中など、飼い主と遊べなく一人遊びもできない状況であれば、前足をなめて暇つぶしをすることもあるはずです。
しかし、前足だけをなめ続けるのはさまざまなリスクがあるため、早めに対処しなければなりません。

ストレス

犬は、ストレスを感じたときに足をなめることがあります。
これは、ストレスによる自傷行為に近く、足をなめる以外にも噛んで傷つけてしまうこともあるでしょう。
犬がストレスを感じる原因は、引っ越しなどで生活環境が大きく変わった、新しいペットが迎え入れられて構ってもらえる時間が減ったなどが挙げられます。
特に、人間のことが大好きな犬は、飼い主とのコミュニケーションの時間が減るとストレスを感じてしまうでしょう。

病気

椎間板ヘルニアや脊髄の損傷などで、足にしびれを感じることで犬は足をなめてしびれを緩和させようとします。
また、関節炎や骨折などによる痛みでも、足をなめようとするでしょう。

犬が自分の足をなめるメリット・デメリット

出典:https://www.shutterstock.com

犬が自分の足をなめるのは、少なからずメリットがあります。
それと同時に当然ながらデメリットもあるため、チェックしておきましょう。

肉球を清潔に保つことができる

犬が定期的に適度なセルフグルーミングをすることは、肉球を清潔に保つことができるでしょう。
食べカスやノミ、ダニを取り除くことで、寝床まわりも清潔になるはずです。

雑菌が繁殖しやすくなる

犬が自分の足をなめるデメリットとしては、雑菌が繁殖しやすくなることが挙げられます。
肉球などの足まわりに雑菌が繁殖することで、炎症を起こしてしまう可能性があるでしょう。
また、炎症を起こすことでさらに足を気にするようになり、足をなめるのをやめられなくなってしまいます。
当然ながら、雑菌が繁殖した足をなめることで、犬の口腔内にも雑菌やウイルスが入り込みます。
その状態で犬が人間の口元をなめると、人獣共通感染症という病気を発症するリスクが高くなるため、注意しなければなりません。

自傷行為に発展するリスク

犬が自分の足をなめるのはストレスが原因であることもありますが、それを放置しておくとさらなる自傷行為に発展する可能性もあります。
自分の足だけではなく尻尾なども噛むなどをして、身体中が傷だらけになることもあるでしょう。
また、足をなめ続けるのは犬からのストレスサインなので、見落としてしまうと心の病気を発症することも考えておかなければなりません。

犬が自分の足をなめるときの対処方法

出典:https://www.shutterstock.com

犬が自分の足をなめ続けるのは、炎症などが起こる可能性もあるため、やめさせたほうが良いでしょう。
最後に、犬が自分の足をなめるときの対処方法を解説します。

エリザベスカラーを装着する

犬が痒みや痛みを感じることで足をなめている場合は、エリザベスカラーを装着しましょう。
エリザベスカラーを装着することで、犬は足をなめたくてもなめることができなくなります。
痒みや痛みが治ることで、自分の足をなめることもなくなるでしょう。
ちなみに、シニア犬の肉球が割れているときは、肉球用のクリームを塗ることで改善することがあります。

犬とコミュニケーションをとる

犬がストレスを感じているようであれば、犬とコミュニケーションをとる時間を増やしましょう。
いっしょに外で思い切り走り回ったり遊んだりすることで、犬はストレスや運動不足解消に繋がるはずです。
また、いっしょに遊ぶ時間をなかなか確保できないとしても、ブラッシングや室内で軽く遊ぶことでもストレス解消になります。
犬が執拗に自分の足をなめるというストレスサインにいち早く気が付いてあげられるように、日頃から犬の様子をチェックする癖をつけましょう。

気を紛らわせる

犬が退屈そうに自分の足をなめているようであれば、気を紛らわせるのもおすすめです。
「おすわり」や「伏せ」などの簡単なしつけをして、できたらご褒美としておやつやおもちゃを与えましょう。
また、留守番中はひとり遊びができるような安全性の高いおもちゃを与えて、暇つぶしをさせます。

犬が自分の足をなめるのは大切なサイン

出典:https://www.shutterstock.com/

犬が自分の足をなめるのは、必ず理由があるはずです。
痒みや痛み、ストレスサインである可能性もあります。
軽いセルフグルーミングであれば問題にないですが、執拗に自分の足をなめることを放置しておくと、炎症を起こす可能性もあるでしょう。
炎症を起こしたらさらに足をなめることに繋がり、どんどん状態は悪くなってしまいます。
犬からのサインを見落とさないように、日頃から犬の様子をチェックすることが大切です。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

オススメ

新着記事