犬に食べさせてはいけない食材と誤食時の対処法とは?

犬に食べさせてはいけない食材は意外にもたくさんありますが、皆さんはどれだけ知っていますか? チョコレートやタマネギ以外にもその種類はたくさんあるんですよ!そこで今回は、犬に食べさせてはいけない食材と誤食時の対処法について解説します。 2022年11月11日作成

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犬に食べさせてはいけない食材はチョコレートやタマネギ以外にもたくさんあります。愛犬の健康を守るためにも、与えてはいけない食材の知識を身につけておきましょう!

チョコやタマネギだけじゃない?犬に食べさせてはいけない食材とは

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犬に食べさせてはいけない食材として代表的なものは以下のとおりです。

① チョコレート
② ネギ類
③ 鳥の骨
④ キシリトール
⑤ ぶどう
⑥ マカダミアナッツ

それぞれなぜ犬に食べさせてはいけないのか解説します。

① チョコレート

チョコレートには「カフェイン」や「テオプロミン」という成分が含まれています。人間はこれらの成分を分解できますが、犬はうまく分解・排出できません。

そのため、適切に排出されなかった成分が体内に残り続け、嘔吐や下痢などの中毒症状を引き起こします。

「犬用チョコレート」も市販されていますが、実際にはチョコレートではなく風味や味を近づけた商品です。

また、チョコレートの種類によって含まれているカフェインやテオプロミンの量は異なります。しかし、少量だとしても避けた方がよいことに変わりありません。

② ネギ類

ネギ類(ネギ、タマネギ、ニラなど)には、赤血球が破壊される「溶血状態」を引き起こす成分が含まれています。そのため、もし誤って口にすると、下痢や嘔吐、血尿、腹痛などを引き起こし、最悪のケースだと死亡する恐れもあります。

ネギ類の皮・葉っぱ・根っこ・煮汁など、すべてが中毒症状を引き起こす原因です。

「少ししか食べてないから大丈夫だろう」などと考えず、愛犬が誤食したときは、すみやかに適切な対処を施しましょう。

③ 鳥の骨

チョコレートやネギ類のような中毒症状の心配はありませんが、かみ砕いた際に鋭利な形になってしまうため、胃腸などに刺さる恐れがあります。

また、骨の大きさによっては喉に詰って呼吸困難を引き起こす可能性もあり、その際は命に関わります。

呼吸困難がなくても、下痢や嘔吐、発熱、食欲不振などの症状がみられたら、すみやかに動物病院で診てもらいましょう。

④ キシリトール

キシリトールを犬が誤食すると、下痢や嘔吐、運動失調、けいれん、低血糖症などの症状が、30分~1時間以内にみられます。しかし、なかには数時間経過したあとに症状が遅れて引き起こされるケースもあるため、症状がみられないからと油断してはいけません。

キシリトールは歯科用のガムや歯磨き粉だけでなく、砂糖の代わりとしてクッキーやキャンディにも含まれている場合があります。

少量でも中毒症状を引き起こす原因となるため、犬に与えるのは避けましょう。

⑤ ぶどう

ぶどうを犬が口にすると、下痢や嘔吐、腹痛、食欲不振などの中毒症状が発生する可能性があります。また場合によっては、より症状の重い「腎不全」を引き起こす恐れもあります。

実は犬がぶどうを食べて中毒症状におちいる明確な理由は現在もわかっていません。しかし、実際にぶどうを食べた直後に中毒症状が発生したという報告が多いことから、その危険性は確かです。

パンやお菓子にも、ぶどう(レーズン)が含まれている製品が多くあるため、犬が誤食しないよう注意しましょう。

⑥ マカダミアナッツ 

犬がマカダミアナッツを口にすると、「マカダミアナッツ中毒」とよばれる中毒症状を引き起こす恐れがあり、嘔吐や下痢、運動失調、発熱、神経症状などが主にみられます。

ナッツ類のなかには犬に与えても問題のない食材も存在していますが、どれも脂質が多く高カロリーになりがちなので、あまりおすすめできません。

愛犬が誤食しないように飼い主ができること

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愛犬が誤食しないよう飼い主ができる対策にはどのようなものがあるでしょうか?
いくつかご紹介しますので、実践できるものから取り入れてください!

食材を愛犬の手が届かないところに保存する

食材を保存するときは、犬の手が届かないところに置くことを意識してください。

例として、買い物から帰ってきたらすぐに食材をしまう、犬が保存場所に近づけないよう仕切りを作るなどがあげられます。

どちらも難しい方法ではないと思いますので、意識的に取り入れてください。

蓋付きのゴミ箱を設置する

蓋付きのゴミ箱を設置し犬がゴミを漁れないように工夫します。

もし倒してしまっても、蓋が付いていれば中身がこぼれることもなく、そこから誤食につながるリスクを軽減できます。

ゴミのなかには、ビニールなど誤食すると危険なものが含まれていますので、愛犬が食べてしまわないよう設置場所にも注意しましょう。

人間の食べ物を与えないようにする

日頃から人間の食べ物を与えていると、犬はその味を覚えてしまいます。

そうなると、飼い主がみていないスキを狙って人間用に調理された食事などを口に入れてしまうかもしれません。

また、人間の食べ物には塩分や糖分が多く含まれています。肥満や糖尿病などのリスクが高まるという点からも、犬に与えるのはおすすめできません。

誤食したときはすぐに動物病院へ連れていきましょう

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犬が食べてはいけない食材を口にした場合は、すみやかに動物病院での治療を受けてください。

ネット上には「すぐに吐かせた方がよい」などの情報があります。しかし、獣医学の知識のない素人が吐かせようとするのは危険な行為です。

かかりつけの動物病院が開いていない夜間に問題が発生する可能性もあるため、夜間診療をしている病院を事前に確認しておくと慌てずに済みます。

また、動物病院へ犬を連れて行った際は、「なにを(誤食した食品)、どのくらい(量)、いつ(時間)」をしっかりと伝えるようにしましょう。

人間の食べ物も犬には毒になることがある

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人間が当たり前のように食べているものも、犬にとっては毒になることがあります。

特に愛犬の食事を手作りしている方は、与えてよい食材か調べる、かかりつけの獣医師に相談するなど、下調べを怠らないようにしましょう。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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