犬にチョコレートを与えるのは絶対NG!致死量についても解説

「犬にチョコレートを与えてはいけない」というのは、犬を飼育する上での常識と言っても過言ではないでしょう。
なぜ、犬にチョコレートを食べさせてはいけないのでしょうか?
この記事では、犬がチョコレートを食べてはいけない理由や、食べてしまった際の対処方法についてご紹介します。 2022年08月19日作成

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犬がチョコレートを食べてはいけない理由

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まずは、犬がチョコレートを食べてはいけない理由をご説明します。
併せて、致死量についても見ていきましょう。

テオブロミンによる中毒症状が起こる

チョコレートには、テオブロミンという成分が含まれています。
テオブロミン有毒成分ですが、人間であればすぐに代謝することができるため問題ありません。
しかし、犬は代謝速度が遅く、チョコレートを食べることで体内にテオブロミンが蓄積されてしまいます。
テオブロミンが蓄積されることで、中毒症状が現れます。
テオブロミンによる中毒症状は命に関わることもあることから、犬にチョコレートを食べさせてはいけないと言われているのです。

肥満

チョコレートには、多くの糖分や脂質が含まれています。
当然ながら、これらの成分も犬にとっては有害です。
糖分や脂質だけなら少量であれば問題ないでしょうが、摂取しすぎると肥満のリスクも高くなります。
チョコレートはテオブロミン以外にも、当分や脂質にも気を付けなければならないため、犬に与えるのは避けましょう。

カフェインが含まれているから

チョコレートには、少量ですがカフェインが含まれています。
カフェインも、犬にとって有害となるでしょう。
カフェインは興奮する作用もあり、うまく寝られなかったり攻撃的になったりすることも考えられます。

ナッツやレーズンも有害

チョコレートには、ナッツやレーズンが含まれているものもあります。
実は、ナッツ類やレーズンも犬にとっては有害な食べ物です。
ナッツ類やレーズンを食べることでも中毒症状を起こし、命に関わる症状が出る可能性があるため、注意しなければなりません。

致死量はどれくらい?

チョコレートの種類でテオブロミンの含有量は異なりますが、犬1kgあたり100~200mgのテオブロミンを摂取すると致死量に至るといわれています。
テオブロミンの含有量の目安として、チョコレート1gあたりミルクチョコレートが1~2.5mg、ビターチョコレートが5mg、ココアパウダーが5~20mgとなります。
これらを踏まえると、体重5kgの小型犬であれば、20gのビターチョコレートを食べるだけでも命の危険があるということです。
食欲旺盛な犬であれば、板チョコ1枚などはペロリと食べてしまう可能性も考えられるため、犬の手の届く場所にチョコレートを置いておくのは避けなければなりません。

犬がチョコレートを食べたときの中毒症状

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次に、犬がチョコレートを食べたときの中毒症状についてご説明します。
これらの症状にいち早く気が付くことで、すぐに対処することができるはずです。

下痢・嘔吐

テオブロミンによる中毒症状としては、まず下痢や嘔吐が挙げられます。
下痢や嘔吐は、ほかの食べ物による中毒症状でもみられ、チョコレートを食べてから4時間程度で現れるでしょう。
また、症状が少し進行すると、失禁をすることもあります。

痙攣

チョコレートを食べたときの中毒症状が進行すると、痙攣がみられることがあります。
痙攣している犬を放置すると命に関わる重症化となることがあるため、早めに対処しなければなりません。

意識喪失

テオブロミンによる中毒症状として痙攣している犬を放置していれば、意識喪失をする可能性があります。
チョコレートを食べることによる中毒は、最悪の場合も想定してすぐに対処しなければいけないため、痙攣がみられた段階で動物病院へ診せる必要があるでしょう。

犬がチョコレートを食べたときの対処方法

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最後に、犬がチョコレートを食べたときの対処方法をご紹介します。
チョコレートによる中毒症状は命に関わることもあるため、必ずチェックしておきましょう。

少量であればしばらく様子を見る

犬が少量のチョコレートを食べたのであれば、しばらく様子を見るようにしましょう。
テオブロミンによる中毒症状は、だいたい接種後4時間程度でみられます。
犬によっては、24時間ほど経過してから症状が現れることもあるでしょう。
24時間経過しても何もなければ、そこまで心配する必要はないはずです。
しかし、犬が急に体調不良を起こさないためにも、目を離さないようにしておきましょう。

動物病院へ連れて行く

犬に下痢や嘔吐などの中毒症状が起こっている場合は、早めに動物病院へ連れて行きましょう。
また、テオブロミンを致死量近くまで接種してしまったと考えられる場合にも、早急に獣医師に診せる必要があります。
動物病院では、犬がチョコレートを食べた時間や量を明確に伝えて、その後の指示を仰ぎましょう。

犬に無理やり吐かせるのはNG

まれに、「塩水を飲ませて吐かせる」という人がいますが、これは絶対にしてはいけません。
犬に無理やり吐かせるのは身体に負担がかかるのはもちろん、塩分過多による腎臓への負担も懸念されます。
犬の誤飲は、動物のプロである獣医師に任せることが最も安心です。

犬にチョコレートを与えるのは絶対にやめよう!

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犬にチョコレートをを与えると、テオブロミンによる中毒症状を起こします。
中毒症状としては下痢や嘔吐、痙攣などが挙げられますが、重症化すると命に関わる可能性が高いです。
もしも犬がチョコレートを食べてしまったときには、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
しかし、チョコレートを食べた量が少量であれば、しばらく様子を見て中毒症状を起こさなければ問題ないはずです。
チョコレートは大切な愛犬の命を奪う原因にもなるため、誤飲を予防するためにも犬の手の届かない場所に置いておきましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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