犬の脱毛症はどんな病気?原因や対処方法を解説

愛犬が換毛期でもないのに抜け毛が多かったり、皮膚が見えるくらい脱毛をしていたりする場合は、脱毛症を疑う必要があります。
脱毛症とは、どのような病気なのでしょうか?
この記事では、犬の脱毛症の原因や対処方法を解説します。 2022年08月29日作成

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犬の脱毛症の原因

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まずは、犬の脱毛症の原因をご説明します。
原因がわかれば、正しい対処ができるようになるはずです。

寄生虫・真菌感染

ノミやダニなどの寄生虫、マラセチアなどの真菌などに感染すると、強い痒みにより搔きむしって脱毛することがあります。
また、真菌や細菌感染の場合には、皮膚が化膿します。
強い痒みや化膿は、犬にとって大きなストレスとなるため早めに対処しなければなりません。
あまりの痒さから、寝不足になることもあるでしょう。
犬が家具や壁の柱などに耳や身体を擦り付けているときは、どこかが痒いのかもしれません。

ストレス

犬はストレスを感じると、足などを舐めたり噛んだりすることがあります。
特定の部位を舐め続けることで、皮膚炎を発症して脱毛してしまいます。
犬のストレスの原因はさまざまですが、主に飼い主とのコミュニケーション不足や、散歩時間が足りないなどの運動不足によるものが挙げられるでしょう。
ストレスは皮膚炎のほか、いろいろな病気の原因にもなるため、日頃から気を配る必要があります。

病気

一部の病気では、症状として脱毛がみられることがあります。
過度なシャンプーやブラッシング、シャンプー時の洗い残しなどが原因で皮膚上のブドウ球菌などの細菌が異常繁殖して起こる膿皮症や、皮膚にカビが生えることで発症する皮膚糸状菌症などの病気の症状として、脱毛が挙げられます。
また、ホルモン異常が原因のクッシング症候群という病気は、左右対称に全身の脱毛がみられるのが特徴です。
病気は放置しておくとほかの病気を併発する可能性のあるため、早めに対処しなければなりません。

アレルギー

食事やハウスダストなどのアレルギーにより、脱毛がみられることがあります。
アレルギーによって全身に痒みや赤みがみられることで、脱毛をしてしまいます。

犬の脱毛症の症状

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次に、犬の脱毛症の症状を見ていきましょう。
犬の脱毛症は、日頃から犬を触れ合っていればすぐに気が付くことができるはずです。

身体の一部の脱毛

当然ながら、脱毛症の症状としては被毛の脱毛が挙げられます。
脱毛の仕方もさまざまですが、身体の一部が脱毛することが多いです。
先述したとおり、身体の一部に痒みが起こることにより掻きむしって脱毛してしまいます。
また、皮膚が見えるほど完全に脱毛してしまうこともありますし、「換毛期でもないのに少し抜け毛が多いな?」と感じる程度の少ない脱毛の場合もあるでしょう。

全身の脱毛

身体の一部の脱毛であれば、毎日愛犬としっかりコミュニケーションをとっていない限りは、すぐに気が付くことはないかもしれません。
しかし、全身の脱毛であればすぐに愛犬の異常に気が付くでしょう。
また、身体の一部の脱毛の場合は痒みなどが原因になっていることもありますが、全身の脱毛は病気を疑う必要があります。

犬の脱毛症の対処方法

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最後に、犬の脱毛症の対処方法をご紹介します。
愛犬のためにも、早めに対処することが大切です。

対症療法

犬の脱毛症は、何が原因かによって治療方法が異なります。
寄生虫や真菌などの感染が原因の場合には、駆虫薬や抗生物質を投与して対処します。
そのほかにもホルモン剤の投与など、病気に合わせた薬剤を投与して、経過観察をすることが多いでしょう。

ストレス解消

犬のストレスが脱毛症の原因となっているのであれば、ストレスを解消させることで脱毛の症状が治まる可能性があるでしょう。
犬のストレス解消方法としては、思い切り運動をさせる、飼い主とコミュニケーションをとるなどが挙げられます。
休日にドッグランなどで思い切り走らせることで、日頃の運動不足も解消することが期待できるでしょう。
また、毎日のこまめな散歩や室内でのボール遊びなどでもストレス解消に繋がります。
なかなか愛犬と遊ぶ時間が取れない場合でも、家にいるときは話しかけるなど、積極的にコミュニケーションをとることが大切です。

アレルゲンを取り除く

食物アレルギーであれば、穀物類を使用していないフードに切り替えることで脱毛症の改善がみられる可能性があります。
また、こまめに部屋の掃除をしてハウスダストを除去することも大切です。
アレルゲンを取り除くことが、アレルギーが原因の脱毛症の解決に繋がるでしょう。

定期的なシャンプー・ブラッシング

定期的にシャンプーやブラッシングを行うことで、脱毛症などの皮膚トラブルの改善が期待できます。
シャンプーは月に1回、ブラッシングは犬種によって異なりますが週に3~4回を目安に行いましょう。
しかし、過度なシャンプーやブラッシングは、かえって脱毛症を引き起こす原因にもなるため、注意が必要です。
適切な回数のシャンプー・ブラッシングを行うことが、犬の皮膚や被毛の健康の維持に繋がります。
もしも愛犬の適正のシャンプーやブラッシングの回数がわからないのであれば、一度獣医師やトリマーに相談してみると良いでしょう。

犬の脱毛症は早めの対処を

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犬の脱毛症は、身体の一部または全身の脱毛がみられる病気です。
原因はストレスや寄生虫感染のほか、病気やアレルギーなどさまざまです。
脱毛のみの症状の場合もありますが、多くは強い痒みも伴うため、犬にとってはとても辛い病気といえます。
強い痒みによりさらなるストレスを感じることもあり、早めの対処が大切です。
犬の脱毛症の対処方法としては、対症療法により原因を取り除くことが最も効果的でしょう。
また、愛犬と散歩やコミュニケーションをとることでストレス解消をするのもおすすめです。
犬と毎日触れ合っていれば皮膚や被毛の異常にもいち早く気が付くことができるため、犬の健康状態のチェックは欠かさないようにしましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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