犬が同じ場所をくるくる回る原因
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まずは、犬が同じ場所をくるくる回る原因について見ていきましょう。
もしかしたら、それはすぐに対処しなければならないことかもしれません。
寝る場所を整えている
犬が同じ場所をくるくる回った後に、ドスンと床に寝転んだのであれば、寝る場所を整えていたのでしょう。
犬は、寝る場所を掘って整える習性を持っています。
そのため、飼い主がきれいに整えたベッドでもぐちゃぐちゃにしてしまうこともあるでしょう。
排泄をする準備をしている
犬が排泄をしている間は、無防備になります。
そのため、犬はその場所が安全かどうかくるくる回って確かめているのです。
これは、子犬のトイレのしつけをする際にもひとつの目安になります。
犬がその場をくるくる回り始めたら、トイレシートの上に犬を移動させてあげることで、犬はトイレを覚えるようになるでしょう。
喜んでいる
犬は、嬉しいときにも同じ場所をくるくる回ることがあります。
食事前や飼い主の帰宅時に愛犬がくるくると回っているのであれば、喜びを身体で表現しているのかもしれません。
お尻に何か付いている
もしかしたら、犬のお尻まわりに何か付いていて、それが気になってくるくる回っているのかもしれません。
特に多いのは、排泄物の残りでしょう。
また、お尻まわりを怪我していて、それが気になっていることも考えられます。
ストレス
犬が同じ場所をくるくると回るのは、ストレスが原因となっている可能性があります。
特に、自分の尻尾を追いかけながらくるくる回っているときには、要注意です。
また、くるくると回りながら尻尾を血が出るまで噛んでしまう場合には、かなりのストレスが溜まっていることが予想されます。
病気
犬が同じ場所をくるくる回るのは、何らかの病気が原因となっていることもあります。
犬の足やお尻まわりを触ってみて執拗に嫌がったり痛がったりする場合には、病気を疑う必要があるかもしれません。
犬が同じ場所をくるくる回るときに考えられる病気
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次に、犬が同じ場所をくるくる回るときに考えられる病気についてご説明します。
もしかしたら深刻な病気の可能性もあるため、日頃から犬の様子を観察するように心がけましょう。
前庭障害
前庭障害とは、犬のバランス感覚を司る脳の前庭神経に異常が発生する病気です。
犬が何の感情もなく同じ場所をくるくる回っている場合には、前庭障害を疑う必要があるでしょう。
認知症
私たち人間と同じように、犬もシニア犬になると認知症を発症することがあります。
認知症の症状は夜泣きなどさまざまなものがありますが、同じ場所をくるくる回り続けるのも症状のひとつです。
シニア犬になってから突然同じ場所をくるくる回るようであれば、それは認知症が原因かもしれません。
脳や耳の異常
前庭障害や認知症以外にも、脳腫瘍や脳炎、中耳炎などが原因で同じ場所をくるくる回っている可能性があります。
これらの病気が原因となっているときには、犬は嬉しそうにくるくる回ることはないでしょう。
目や首を傾きながらくるくると回っている場合には、何らかの病気を疑ったほうがよいかもしれません。
なるべく早めに対処することで、犬を病気から守ってあげることに繋がるでしょう。
犬が同じ場所をくるくる回るときの対処方法
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最後に、犬が同じ場所をくるくる回るときの対処方法についてご紹介します。
これらをすることで、犬が同じ場所をくるくるするのをやめさせることができるかもしれません。
犬を落ち着かせる
犬が喜んだりテンションが上がったりして同じ場所をくるくる回っているようであれば、一度落ち着かせましょう。
犬が回っている間は構わずに、食事やおやつも与えてはいけません。
回るのをやめ、落ち着きを取り戻してから犬を構うようにしましょう。
また、シニア犬が認知症の症状として同じ場所をくるくる回っているときにも、優しく撫でながら落ち着かせてあげることが大切です。
ストレスを解消させる
犬が自分の尻尾を追いかけるように同じ場所をくるくる回っている場合には、ストレスが原因の可能性があります。
そのため、散歩やドッグランなどで思い切りストレスを解消させる必要があるでしょう。
可能であれば、ドッグランでリードを外して、犬を思い切り走らせてあげることをおすすめします。
毎日は難しいでしょうが、休日に犬をドッグランに連れて行って思い切り走らせることで、犬のストレスは徐々に解消されていくはずです。
犬のお尻まわりを確認する
犬のお尻まわりに異常がないかを、一度チェックしてみましょう。
排泄物の残りが付いていれば、しっかりと取り除いてあげます。
また、怪我などをしていて犬が気にしていることもあるでしょう。
動物病院へ連れて行く
犬が同じ場所をくるくる回り元気がないようであれば、一度動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
もちろん何もないに越したことはありませんが、もしかしたら病気の症状としてくるくる回っているのかもしれません。
獣医師に診せることで原因が特定できますし、正しい治療も受けることができるはずです。
どんな病気も、早期発見が大切といえます。
犬のくるくるは、かならず原因がある
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犬が同じ場所をくるくる回るのは、かならず何らかの原因があります。
嬉しさを身体で表現しているだけならよいですが、ストレスや病気が原因の可能性もあるでしょう。
そのため、犬が執拗に同じ場所をくるくる回り続けているのであれば、しっかりと対処する必要があります。
散歩やドッグランでストレス解消をさせるのもよいですし、不安であれば動物病院へ連れて行くのもよいでしょう。
もしも認知症を含んだ病気が原因なのであれば、しっかりと獣医師に相談しながら正しい対処をすることができます。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。