犬が飼い主にお尻をくっつけてくる理由とは?
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まずは、犬がお尻をくっつけてくる理由をご説明します。
犬のすべての行動には理由があるため、飼い主としてチェックしておきましょう。
飼い主のことを信頼しているから
犬がお尻をくっつけてくる理由としては、飼い主のことを信頼しているからというものが挙げられます。
もともと野生で暮らしていた犬にとって、相手にお尻を見せるというのは急所を見せるということになります。
当然ながら外敵にお尻を見せることはないですし、犬が相手にお尻を見せるということは「この人は自分に攻撃をしてくることは絶対にない」と信頼している証拠なのです。
ちなみに、犬が背中をくっつけてくるのも、同様の理由です。
安心するから
犬がお尻をくっつけてくるのは、安心するからという理由もあります。
これも野生の頃の名残であり、犬は集団で行動する動物だったため、寝る時はお互いにお尻をくっつけ合って寝ていました。
お互いのお尻をくっつけることで、外敵に背中を見せる心配がなくなり、身の安全を守ることができるからです。
その名残からか、犬は飼い主にお尻をくっつけることで安心するのでしょう。
飼い主のことが好きだから
単純に、犬は飼い主のことが好きでそばにいたいため、お尻をくっつけてくるのかもしれません。
人間も好きな相手に寄り添って体温を感じることで安心するように、犬も好きな飼い主に寄り添うことで安心しているのでしょう。
これは、普段はそっけない態度をとっている犬なりの、愛情表現だといえます。
挨拶
犬がお尻をくっつけてくるのは、挨拶の意味も込められています。
犬のお尻には肛門腺があり、犬はお互いのお尻のにおいを嗅ぐことでコミュニケーションをとります。
そのため、飼い主にお尻をくっつけるのも犬にとっては挨拶のひとつなのでしょう。
病気の可能性も?
犬が執拗にお尻をくっつけてきたり擦り付けてきたりする場合は、病気の可能性も疑われます。
可能性としては高くはありませんが、お尻に痛みや痒みがあることから、飼い主に擦り付けることで痒みを解消しようとしているのかもしれません。
もしも犬が異常だと感じるほどお尻をくっつけてくる場合は、一度獣医師に相談することをおすすめします。
犬がお尻を触らせてくれない理由
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犬によっては、全然お尻を触らせてくれないこともあるでしょう。
次に、犬がお尻を触らせてくれない理由を解説します。
飼い主のことを信頼していないから
犬がお尻を触らせてくれないのは、信頼していないからという理由が挙げられます。
先述したように、犬にとってお尻は急所なので、相手のことを信頼していなければお尻を見せることもなければ、当然ながら触らせることもありません。
もしも犬がお尻を触らせてくれないようであれば、犬が背中を向けている時に驚かせた経験があるなど、犬との付き合い方を再度見直してみるのも良いでしょう。
飼い主に慣れていないから
犬と一緒に過ごす時間が短ければ、犬はお尻を触らせてくれることはありません。
これは信頼関係が築けていないというわけではなく、単純に過ごす時間が短いというだけですので、気にする必要はないでしょう。
犬を迎え入れたばかりであれば、犬は飼い主に慣れていないのも無理はありません。
飼い主との主従関係が逆転している
犬がお尻を触らせてくれないのは、飼い主との主従関係が逆転していることも考えられます。
犬を甘やかしすぎたことで、犬は自分のことを飼い主よりも上の立場にいるのだと勘違いしているのかもしれません。
そのため、犬のお尻を触ろうとすると「自分よりも下の分際で急所に触ろうとするとは、何事だ!」と怒ることもあるでしょう。
触られることが苦手な性格
犬によっては、性格上の問題で触られることを嫌がることもあります。
これはお尻や足などの急所に限らず、人間に触られるのが嫌な性格の犬であれば、どこを撫でようとしても変わりはないでしょう。
体調不良
もしかしたら、犬はお尻付近に痛みを感じるため、触られることを嫌がっているのかもしれません。
犬が痛みを感じている時に触られると、逃げるよりも攻撃的になることが多いため、飼い主であればすぐに異変に気が付くはずです。
犬がお尻をくっつけてくる時の対処方法
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犬がお尻をくっつけてきた時は、どのように対処すれば良いのでしょうか?
犬と信頼関係を築けるように、正しい対処をできるようにしましょう。
放っておく
犬が安心して飼い主にお尻を預けているのであれば、そのまま寄り添ってあげるのが良いでしょう。
優しく声をかけたり撫でたりしてあげることで、犬はさらに安心して寝ることができるはずです。
大切なことは、犬に「飼い主に背中を見せても攻撃をされることは絶対にない」と感じてもらうことです。
驚かせない
犬がお尻をくっつけてきた時は、絶対に驚かせないようにしましょう。
まるで人間の子どもを扱うかのように驚かせるようなことをしてしまうと、犬は安心して飼い主に背中を向けることはなくなります。
それが最終的に信頼関係に溝ができてしまう原因にもなるため、十分に注意が必要です。
動物病院へ連れて行く
犬が執拗にお尻をくっつけてくる場合は、動物病院へ連れて行くのもひとつの対処方法です。
毎日のように飼い主にお尻をくっつけてきて甘えてくるのは、分離不安症という精神的な病気である可能性もあります。
また、お尻のどこかに痛みや違和感があるため、お尻をくっつけてくることもあるでしょう。
一度獣医師に診せることで、犬がお尻をくっつけてくる理由がわかるはずです。
犬がお尻をくっつけてくるのは信頼の証
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犬がお尻をくっつけてくるのは、飼い主への信頼のサインです。
また、ひとつの愛情表現でもあります。
逆に飼い主にお尻をくっつけてこなかったり触らせてくれなかったりするのは、まだ飼い主のことを信頼していないということかもしれません。
犬が安心して過ごせるように、犬がお尻をくっつけてきた時はそのまま放っておくことがもっとも良い対処方法だといえるでしょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。