犬のクッシング症候群とは?症状や原因などを解説

愛犬に元気がなかったり抜け毛が多くなったりした時は、クッシング症候群を疑ったほうが良いかもしれません。
犬のクッシング症候群は、重症化すると命に関わる可能性があるため、注意しなければならない病気のひとつです。
この記事では、犬のクッシング症候群の症状や原因について解説します。 2023年12月12日作成

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犬のクッシング症候群とは?

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まずは、犬のクッシング症候群についてご説明します。
また、発症しやすい年齢についても見ていきましょう。

内分泌疾患のひとつ

クッシング症候群の別名を、「副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)」といいます。
犬の腎臓のすぐ近くに副腎という臓器が、左右の腎臓にひとつずつ存在しています。
副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されるのですが、何らかの原因でコルチゾールが過剰に分泌されることで、クッシング症候群を発症するのです。

クッシング症候群を発症しやすい年齢

実は、クッシング症候群は高齢の犬が発症しやすいといわれています。
最も多い発症例が6~10歳の犬で、いわゆるシニア犬と呼ばれるような年齢になってくるとクッシング症候群のリスクも高くなるのです。
ちなみに、オスよりもメスのほうが発症しやすい傾向にあったり、ダックスフンドやビーグルなど発症しやすい犬種がいたりします。

クッシング症候群の疑いがある時はすぐに動物病院へ連れて行く

犬のクッシング症候群の詳しい症状は後述しますが、愛犬にクッシング症候群と疑われる症状がみられた場合は、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
高齢に伴い発症することの多い病気なので、認知症などを発症したと考えられることもありますが、重症化すると歩けなくなったり命を落としたりすることもあるため、早めの対処が大切になります。

犬のクッシング症候群の症状

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次に、犬のクッシング症候群の症状を解説します。
愛犬にこれらの症状がみられた時には、早めに動物病院へ連れて行ったほうが良いでしょう。

多飲多尿

犬のクッシング症候群の症状としてみられるのが、多飲多尿です。
以前よりも水を飲む量が増えることで、おしっこの回数も増えます。

皮膚が弱くなったり黒ずんだりする

犬がクッシング症候群を発症すると、皮膚が弱くなるという症状が現れます。
皮膚が薄くなることで、日光に当たるなどをした際に皮膚炎を発症してしまうこともあるでしょう。
また、皮膚が黒ずんで見えるという症状もみられます。
クッシング症候群によって免疫力が下がることで皮膚の感染症を患うリスクも高くなると考えられるため、十分に注意が必要です。

元気がなくなる

クッシング症候群を発症した犬は、見るからに元気がなくなります。
寝ている時間が多い、呼んでも反応しないなどの症状がみられた場合は、一度動物病院へ連れて行きましょう。
また、少しの運動でも疲れるようになります。
犬のクッシング症候群を発症しやすい年齢が6歳前後からなので老化だと考えられがちですが、クッシング症候群が原因かもしれないので安易に老化だとは判断しないようにしましょう。

抜け毛が増える

犬がクッシング症候群を発症すると、抜け毛が多くなります。
これも老化や換毛期と間違えられることがありますが、いままで以上に抜け毛が多くなるためすぐに異変に気が付くはずです。
ちなみに、抜け毛が多くなるのは先述した皮膚が弱くなっている点も関係しています。
そのまま放置しておくと症状が進行してしまうため、抜け毛が多くなったことに気が付いた時点で獣医師に診せたほうが良いでしょう。

犬のクッシング症候群の原因

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最後に、犬のクッシング症候群の原因を見ていきましょう。
併せて、対策方法があるのかどうかについてもご紹介します。

脳下垂体の腫瘍

犬のクッシング症候群の原因としては、脳下垂体に腫瘍があることが挙げられます。
脳下垂体から副腎皮質刺激ホルモン、別名ACTHというホルモンが分泌されますが、これは副腎から分泌されるコルチゾールの量を増加させる働きがあります。
脳下垂体に腫瘍ができることで、ACTHを多く分泌させるように指令が出されてしまい、結果的にコルチゾールの分泌量が増加しすぎてしまい、クッシング症候群を発症してしまうのです。
犬のクッシング症候群の多くは、脳下垂体の腫瘍が原因だとされています。

副腎の腫瘍

コルチゾールを分泌する副腎自体に、腫瘍ができてしまうこともあります。
副腎に腫瘍ができることでコルチゾールが過剰に働いてしまい、クッシング症候群を発症してしまいます。
このように、犬のクッシング症候群は原因が違っていてもコルチゾールが過剰に分泌されることで発症するのです。

犬のクッシング症候群の対策方法はある?

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犬のクッシング症候群は、残念ながら対策することができません。
脳下垂体や副腎に腫瘍ができるのは、どの犬にも同様のリスクがあります。
そのため、飼い主としてできることは、犬がクッシング症候群を発症してすぐに気が付いてあげることです。
日頃から愛犬の様子をよく観察して、少しでも異変があれば獣医師に診せるということを徹底することで、クッシング症候群に限らずさまざまな病気の早期発見、早期治療に繋がるでしょう。

犬のクッシング症候群は早期発見が大切

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犬のクッシング症候群とは、副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで発症する病気です。
原因はコルチゾールの過剰分泌ですが、主に脳下垂体や副腎に腫瘍ができることでコルチゾールが過剰に分泌されて、発症に至ります。
症状としては、多飲多尿や皮膚が弱くなることでの皮膚炎や抜け毛などが挙げられます。
また、寝ている時間が多くなるなど元気がなくなることも多いですが、発症しやすい年齢がシニア犬と呼ばれるような年齢なので、老化と勘違いしてしまう飼い主もいるでしょう。

犬のクッシング症候群は、最悪の場合命に関わることもある病気です。
しかし、日頃からクッシング症候群の対策をすることはできません。
大切なのは、日頃から犬の様子を観察して、異変があればすぐに動物病院へ連れて行くことです。
早期発見、早期治療を行うことで犬にクッシング症候群で辛い思いをさせずに済むでしょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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