猫の表情について
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まずは、猫の表情について解説します。
また、表情が変わっているように見える猫の顔ですが、人間のように表情筋が発達しているのかについても見ていきましょう。
猫は表情筋が少ない
表情豊かに見える猫ですが、実は猫は人間と比べると表情筋が少ないです。
そのため、猫は無表情に見えることが多く、何を考えているのかわからないこともあるでしょう。
しかし、当然ながら表情筋が少ないだけで、猫にも喜怒哀楽はあります。
むしろ嬉しい時にはしっかりと喜ぶ仕草を見せたり、怒ったらすぐに行動に移したりする猫は、感情豊かな動物であると言えるでしょう。
表情筋が少ない猫の感情を読み取るには、表情だけではなく仕草にも気を配る必要があります。
猫に表情筋が少ない理由は?
猫に表情筋が少ないのは、おそらく表情豊かにする必要がなかったからでしょう。
猫はもともと単独で行動する動物なので、表情を変えることは少ないです。
また、当然ながら猫は言葉を話すことができませんが、知らない猫に出会った時にもわざわざ表情豊かに感情を表すことはしないでしょう。
しかし、人間と暮らすようになり、猫も表情や仕草で感情を伝えようとするようになったのだと考えられます。
ご飯がほしい時は飼い主に鳴いて知らせるように、猫なりに感情の伝え方を考えた結果、ある程度は表情豊かになったのでしょう。
猫の表情が変わりやすい部位
猫は、人間のように表情を変えて思い切り笑ったり怒ったりはしません。
しかし、目を見開いたり耳を動かしたりと、猫なりに感情表現をするために表情を変えようとします。
猫の感情を読み取るには、目や耳、ヒゲをよく観察すると良いでしょう。
猫の表情でわかる気持ち・心理
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それでは本題である、猫の表情でわかる気持ちについてご説明します。
飼い主として、これらの表情について知っておきましょう。
目の瞳孔が開いている時は不安
猫の目の瞳孔が開いている時は、不安を感じているサインです。
人間と同じように瞳孔にはレンズの役割があるため、暗い場所では瞳孔が開きます。
しかし、明るい場所にいるにも関わらず瞳孔が開いている時は、何か不安や恐怖を感じているのでしょう。
猫が不安や恐怖を感じる原因は、引っ越しなどで生活環境が変わったり、知らない人に出会ったりした時が挙げられます。
目を細めている時はリラックスしている
猫が目を細めている時は、リラックスしているサインです。
猫のことを撫でた時に、多く目にする表情でしょう。
特に首元や頭など、猫の喜ぶ部位を撫でた時には、目を細めて気持ち良さそうにします。
猫の耳が外側に開いた時は警戒している
猫は、人間よりも聴覚に優れており、人間の約10倍の聴力があると言われています。
そのため、音にはとても敏感です。
そんな猫の耳が外側に開いている時は、警戒しているサインです。
遠くで聞き覚えのない音が聞こえた時には、「一体何の音だ?」と耳を外側に向けて聞きやすくしているのかもしれません。
ヒゲの前後の動きで、猫の気持ちがわかる
猫のヒゲが前に出ていると、怒っているサインです。
逆にヒゲが後ろに下がっている時は、恐怖を感じているといわれています。
横に広がっている時は、道幅が狭いなどの理由で警戒しているサインでしょう。
猫の気持ちは尻尾でもわかる?
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実は、猫の気持ちは尻尾でもわかると言われています。
猫の尻尾の動きについても知っておくことで、さらに愛猫が何を考えているのかわかるようになるでしょう。
尻尾をピンと上に立てる時は喜んでいる
猫が尻尾をピンと上に立てる時は、喜んでいるサインです。
飼い主が帰宅した時やおやつをもらえた時などに、尻尾をピンと上に立てて喜ぶでしょう。
ちなみに、機嫌が良い時にも尻尾を立てることがあります。
猫が尻尾を立てている時は、猫が上機嫌だと考えても良さそうです。
尻尾を膨らませている時は怒っている
猫が尻尾を膨らませている時は、怒っているサインです。
尻尾だけではなく、身体の毛全体を逆立てている時には、猫に近づかないほうが良いでしょう。
尻尾を膨らませている猫に近づくと、不機嫌な猫からの猫パンチをされるかもしれません。
猫が尻尾を足の間に入れ込むのは恐怖を感じている
猫が尻尾を後ろ足の間に入れ込む時は、恐怖を感じているサインでしょう。
飼い主から叱られたり知らない場所に連れて行かれたりすると、猫は怯えて尻尾を隠すように後ろ足の間に入れます。
猫が尻尾をパタパタと振るのは不機嫌な時
猫が尻尾をパタパタと振るのは、不機嫌な時にみられる仕草です。
何かが原因でストレスを感じていると、猫は尻尾を左右にブンブンと振り回すでしょう。
また、ゆっくりと尻尾を動かしている時は、次に何をしようか考えているのだといわれています。
尻尾がだらんとしている時は何も考えていない
猫の尻尾に力が入っておらず、だらんとしている時は何も考えていません。
特に何も考えることもなく、ある意味リラックスしているのだといえます。
猫の尻尾がだらんとしている時はあえて触る必要もないため、放っておいたほうが良いでしょう。
猫の表情は変わりにくい
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猫は表情筋が少ないため、人間のように喜怒哀楽がわかりにくいです。
しかし、目や耳、ヒゲなどを観察すると、猫の気持ちがわかります。
猫と長い間いっしょに生活をしていると、猫の表情の変化に気が付くことがあるでしょう。
そんな時に猫の気持ちがある程度わかれば、猫との信頼関係もより良いものになるかもしれません。
また、尻尾の動きでも猫の気持ちがわかります。
表情だけでは猫の感情が読み取りにくいため、表情と併せて尻尾の動きにも注目すると良いでしょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。