私たちのために働いている犬が多く存在しています。彼らに任された仕事とはどのようなものなのか、どんな犬種が選ばれるのかについてご紹介します。
人間社会で働く犬たちの職業にはどんなものがあるの?

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日本だけでなく、世界各地で人間のために仕事をする犬たちがたくさんいます。そのような犬たちを一般的に「使役犬(しえきけん)」と呼びます。
その昔、犬は人間と生活するようになった頃から使役犬として用いられてきました。その後、より人間と共存できる種へと変化させる目的から品種改良が継続的におこなわれ、紆余曲折がありながらも現在の姿となりました。
では、実際に犬たちはどのような職業の仕事をしているのでしょうか?以下にいくつか例をあげてご紹介します。
【人間社会で働く犬たちの職業】
・盲導犬
・警察犬
・聴導犬
・災害救助犬
・麻薬探知犬
・牧羊犬(牧畜犬)
・猟犬
・セラピードッグ
・ファシリティドッグ
・介助犬 など
今回はこのなかから「盲導犬」「警察犬」「災害救助犬」の3種類について、種類ごとの概要(歴史)や仕事内容、選ばれる犬種をご紹介していきます。
「名前だけは聞いたことがある」という方も多いと思いますので、この機会にぜひ犬たちがどんな仕事をこなしているのか理解してください。
【働く犬①】盲導犬

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盲導犬の概要と仕事内容、選ばれる犬種をそれぞれ解説します。
盲導犬とは
盲導犬は道路交通法や身体障害者補助犬法などで認められた、目の不自由な方を補助するために活動する使役犬です。
その歴史は古く、組織的な盲導犬の訓練が開始されたのは1916年のドイツといわれており、日本では1938年がそのはじまりだとされています。
戦時中の混乱により盲導犬育成が一時ストップしていましたが、戦後復旧の過程でその必要性が議論されるようになり、日本盲導犬協会が1967年に誕生し現在に至っています。
盲導犬の数は2022年3月末時点で848頭となっており、約10,000頭が稼働しているとされるアメリカなどの欧米諸国から比べると、日本国内における稼働頭数はまだまだ少ないのが現状です。
盲導犬の仕事内容
目の不自由な方を誘導するのが主な仕事となっており、移動時につまずく恐れのある角や段差、障害物を伝えることで歩行の手助けをします。
勘違いされがちですが、目的地をいえば盲導犬が勝手に誘導してくれるわけではありません。利用者が目的地までのルートを思い浮かべながら指示を出し、その道程を手助けするというのが通常の流れとなっています。
盲導犬に選ばれる犬種
盲導犬には人を誘導できるだけの体格と、穏やかで賢く従順な性格が求められるため、「ラブラドールレトリバー」や「ゴールデンレトリバー」が適切だといわれています。
しつけや訓練がしやすいという点もこれらの犬種が選ばれる理由のひとつとなっています。
【働く犬②】警察犬

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警察犬の概要と仕事内容、選ばれる犬種をそれぞれ解説します。
警察犬とは
警察犬は主に警察の捜査活動に従事する犬のことです。
世界で初めて警察犬が活動したのは1896年のドイツだといわれています。その後ドイツ以外の国々にも広まり、日本では1912年にその活用が開始されました。
1940年に警視庁が警察犬舎を設け飼育を開始したものの、戦争の影響により断念。その後、1956年になり本格的に警察犬制度が発足しました。
警察犬には都道府県の警察が管理・飼育している「直轄警察犬」と、一般家庭で飼育されている犬のなかから、審査会において優秀な成績を納めると認定される「嘱託警察犬」の2種類があります。
警察犬の仕事内容
警察犬の主な仕事は事件の捜査を補助することです。具体的には、優れた嗅覚を活かした「足跡追及」や「臭気選別」、監視や護衛などのパトロール活動を含めた「警戒活動」、行方不明者の捜索をおこなう「捜索活動」などがあります。
警察犬に選ばれる犬種
警察犬に選ばれる犬種は直轄警察犬と嘱託警察犬で異なります。
直轄警察犬になれるのは「公益社団法人日本警察犬協会」が定めた以下の7種類のみです。
・コリー
・ボクサー
・ドーベルマン
・エアデールテリア
・ゴールデンレトリバー
・ラブラドールレトリバー
・ドイツシェパード
嘱託警察犬に関してはとくに犬種の指定はなく、これまでにもチワワやトイプードルなどが認定を受けています。
【働く犬③】災害救助犬

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災害救助犬の概要と仕事内容、選ばれる犬種をそれぞれ解説します。
災害救助犬とは
災害救助犬は土砂崩れや地震などの災害が発生した際、ニオイを頼りに捜索活動をおこなう犬のことです。
その発祥はスイスの山岳地帯だといわれており、雪山の遭難者を救助する目的から訓練されたといわれています。
日本では1990年にジャパンケネルクラブが災害救助犬の育成活動をはじめたことがきっかけで浸透しました。
災害救助犬の仕事内容
災害救助犬の主な仕事は行方不明者の捜索です。自然災害によって家屋や土砂の下敷きとなってしまった被災者を救助するために活動します。
災害救助犬に選ばれる犬種
災害救助犬になれる犬種はとくに決まっていません。救助活動をするという業務性質から、日本では体格の良いラブラドールレトリバーやシェパードなどが多く採用されているようです。
※人や機械が入り込めない場所を捜索する場面も多いため、ダックスフンドやパピヨン、チワワなどの小型犬も災害救助犬として採用されています。
犬たちはこの瞬間もどこかで私たちを支えてくれている

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今回は「人間社会で働く犬たち」について解説しました。それぞれの職業が私たち人間を支える重要な役割を持つものばかりでしたね。
何気なく生活しているこの瞬間にも、どこかで犬たちが懸命に私たちを支えてくれています。
彼らの惜しみない努力に感謝しながら、これからの活躍を応援しましょう!
著者情報
 
  U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。
    

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