牧羊犬ってどんな犬?牧羊犬の仕事内容や代表的な犬種とは?

「牧羊犬って知ってる?」みなさんはどう答えるでしょうか?広い土地の少ない日本ではあまり馴染みがありませんが、世界では今でも多くの牧羊犬が活躍しています。そこで今回は、牧羊犬の役割や仕事内容、代表的な犬種について解説します。 2021年05月20日作成

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古くから家畜管理に活用されてきた牧羊犬。彼らはどのような仕事で私たち人間を助けてくれているのでしょうか?

牧羊犬はどんな犬のことをいうの?

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牧羊犬は、羊などの家畜を管理・誘導する役割を持った犬のことで、英語表記では「Sheep Dog」といいます。

牧羊犬の歴史は古く、紀元前4,300年頃にさかのぼると言われています。
牧羊犬が登場する前は、主に人間の手で羊の移動管理やオオカミなどの外敵から家畜を防衛していました。

その後、羊をはじめとする家畜の飼育が盛んになると、家畜数の増加に伴いその管理が課題となります。
そこで白羽の矢が立ったのが、冷静な判断力と高い統率力を持ち、かつ人間の命令に忠実な犬の活用です。

犬の突出した嗅覚や聴覚の活用により、これまで人間が行っていた作業を短縮でき、家畜管理が容易になっていきました。

現在でも世界中で牧羊犬が働いており、その活躍から人間の良きパートナーとして定着しています。

【牧羊犬の仕事内容】羊を追いかけるだけじゃないんです!

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牧羊犬の仕事内容についてたずねると、「羊を追いかける仕事!」と答える方が大勢いますが、それだけではありません。

牧羊犬には、「ガーディング・ドッグ」と「ハーディング・ドッグ」という種別があり、それぞれ重要な仕事をこなしています。

ガーディング・ドッグ

ガーディング・ドッグは、放牧されている羊たちを狙うオオカミなどの外敵や泥棒目的の人間から守る役割を果たします。

羊たちのボディガードをするためには、高い身体能力と強靭な肉体、危機察知能力が必要となり、その役割はとても重要です。

体が大きく体格の良い大型犬がガーディング・ドッグとして主に活躍しています。

ハーディング・ドッグ

ハーディング・ドッグは、羊の群れを統括し目的地へ誘導する役割を持っています。
羊がはぐれてしまわないように監視する、はぐれた羊を群れに戻すなど、細かい変化に気づくことのできる広い視野が必要です。

ハーディング・ドッグには群れの統括や広がり続ける群れをコンパクトにまとめあげる行動力が必要となるため、機敏な動きに適した小型犬や中型犬が主に活用されています。

まとめると、牧羊犬の仕事は「羊たちのボディガード」・「群れを誘導する統括者」の主にこの2つ。

牧羊犬の活躍により、現在も多くの家畜が管理されているのです。

日本にも牧羊犬はいるの?

日本でも牧羊犬を見ることができる観光施設が複数ありますが、海外のように自然な形で牧羊犬による羊管理を行っているところは多くありません。

というのも、日本は羊などの家畜を放牧できるだけの広大な土地が少なく、諸外国と比較すると牧羊が難しい土地だからです。

観光施設であっても牧羊犬の活動が見られるのはとても貴重な体験ですから、開催スケジュールを確認し、機会があればその迫力を体感してみてくださいね!

牧羊犬と牧畜犬の違いは?

牧羊犬と牧畜犬の違いについてですが、基本的に大きな違いはありません。

あえて区別するのであれば、主に羊に対して活動するのが牧羊犬、その他家畜に対して活動するのが牧畜犬です。

家畜の誘導や護衛をする犬という点に違いはありませんから、区別するのであればさきほど紹介した目安を参考にしてください。

【あの犬種も⁉】牧羊犬として代表的な犬種

牧羊犬として指定されている犬種は、現在ジャパンケネルクラブに登録されているだけで30種におよびます。

今回は、そのなかでも代表的な犬種を4種ご紹介します。

① ウェルシュ・コーギー・カーディガン

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ェルシュ・コーギー・カーディガンはとても歴史のある犬種で、3,000年以上前にイギリスに持ち込まれたとされており、古くから牧羊犬として活用されてきました。

活動的で機敏な行動ができ、かつ冷静で利口な性格から、牧羊犬としての素質に溢れた犬種です。

② シェットランド・シープドッグ

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シェットランド・シープドッグはイギリスの最北端に位置するシェットランド諸島を原産とする牧羊犬であり、「シェルティ」という愛称で親しまれています。

飼い主への忠誠心と我慢強い性格を持ち合わせており、小型ではあるものの筋肉質な体をしているのが特徴です。

③ ボーダー・コリー

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イギリスを原産国とするボーダー・コリー。名前の「ボーダー」とは、イギリスとスコットランドの国境地域、つまり“ボーダー”に近い地域が原産であることが由来だとされています。

活発で注意力と判断力に優れており、現在ではペットとしても人気のある犬種として有名です。

④ ジャーマン・シェパード・ドッグ

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ジャーマン・シェパード・ドッグはドイツを原産国としています。

牧羊犬のほかにも、警察犬や軍用犬として活躍するなど、幅広く私たち人間を助けてくれる使役犬の代表格といえる犬種です。

特徴はその運動能力の高さと、冷静に状況を把握できる洞察力にあります。

飼い主への忠誠心や忍耐力がある点も牧羊犬として優れた素質だといえるでしょう。

ジャパンケネルクラブに登録されている牧羊犬・牧畜犬 計30種 一覧

・ウェルシュ・コーギー・カーディガン
・ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
・オーストラリアン・キャトル・ドッグ
・オーストラリアン・ケルピー
・オーストラリアン・シェパード
・オールド・イングリッシュ・シープドッグ
・クーバース
・クロアチアン・シープドッグ
・コモンドール
・サールロース・ウルフドッグ
・シェットランド・シープドッグ
・ジャーマン・シェパード・ドッグ
・スキッパーキ
・スムース・コリー
・チェコスロバキアン・ウルフドッグ
・ビアデッド・コリー
・ピレニアン・シープドッグ
・ブービエ・デ・フランダース
・プーミー
・プーリー
・ブリアード
・ベルジアン・シェパード・ドッグ
・ボースロン
・ボーダー・コリー
・ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
・ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ
・マレンマ・シープドッグ
・ムーディー
・ラフ・コリー
・ランカシャー・ヒーラー

牧羊犬はいまでも世界中で活躍しています!しかし…

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日本で生活していると目にする機会がほとんどない牧羊犬ですが、ニュージーランドやイギリスなどの国々では、現在も牧羊犬たちが活躍しています。

しかし、これまで牧羊犬がこなしてきた仕事を、ドローンなどの近代技術を用いて代用することが増えてきています。

古くから人間と二人三脚で歩んできた牧羊犬。
近代の技術に負けない牧羊犬ならではの強みが、今後さらにクローズアップされるのかもしれませんね。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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