猫は不機嫌になるとどのような行動や仕草をみせるのでしょうか?あなたの愛猫が普段みせている行動を思い浮かべながらぜひご覧ください。
猫が不機嫌になる原因は?
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猫が不機嫌になる原因として考えられるものをいくつかご紹介します。
しつこくされた
個体による違いはあるものの、猫は犬などと比べ独立心が強い動物です。そのため、しつこくスキンシップを迫られると、それだけで不機嫌になることが多いです。
猫が嫌がることの一例として、寝ているにもかかわらず体をベタベタ触る、嫌がっているのに抱きかかえようとする、などがあります。
猫だけでなく人間でもそうですが、しつこくされるとイライラが募るものです。猫の性格や状況を踏まえたうえで適切なスキンシップを取るようにしましょう。
近くで大きな音が鳴った
猫はとても耳の良い動物であり6万5000Hzという高周波の音まで聞き取れます。また、耳介にある筋肉を自在に動かせるため、さまざまな方向からの音を認識できます。
大きな音は動物が身の危険を感じるサインのひとつです。そのため、猫が急に大きな音を聞けば、不安によるストレスを感じ不機嫌になるのも当然だといえます。
触ってほしくない部位を触られた
お腹や尻尾など、猫が触られたくない体の部位に触れてしまった場合にも、不機嫌な態度を取ることがあります。
もちろん、性格などの個体差によって触れても怒らない範囲が異なるため一概にはいえませんが、猫の急所であるお腹、神経が多数通っている尻尾周りなどはとくに注意が必要です。
生活環境が大きく変化した
猫は環境の変化にとても敏感な動物です。そのため、急な引っ越しや別のペットが増えるなど環境の変化があると、不機嫌な態度を取ることがあります。
とくに生活環境が一変する引っ越しは猫にかかるストレスも大きく、不機嫌になるだけでなく体調不良を引き起こす原因にもなります。
これまでと生活環境・生活リズムが変わった際は、愛猫の体調面などにも目を向けるようにしてあげましょう。
ケガや病気などが原因で痛みがある
ケガや病気などが原因で体に痛みがあるときも不機嫌な態度を取ることがあります。飼い主が視認できるようなケガや病気であればすぐに動物病院を受診するなどの対応ができますが、獣医師による診察を受けない限り原因がわからないことも多くあります。
ケガは突発的に発生するものなので予防できないのも仕方ありませんが、病気は何かしらの兆候が表れやすいため、日頃から愛猫の様子をよく確認しましょう。
年に一回の健康診断をしてもらうなど、定期的に獣医師の診察を受けるのもおすすめです。
不機嫌な猫が取る行動や仕草
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猫が不機嫌なときに取る行動や仕草を3つご紹介します。
尻尾を膨らませる
機嫌の悪い猫は攻撃性が高まっていることがあり、そのような場合には、尻尾が膨らみ直立します。
尻尾を膨らませるという行動を取るのは、攻撃心と恐怖心、ふたつの感情があるときだと考えられています。
近づきすぎると攻撃される危険性があるため、猫を刺激しないように注意が必要です。
目を細める
猫の目は感情や状況によって形を変化させます。不機嫌な状態の猫が相手に対して攻撃性をみせるときは、瞳孔が細くなり相手をジッと見据えるような仕草をみせます。
目の前の獲物を微動だにせずジッと観察しているときなどがその一例です。
目の形を逐一確認するのは難しいと思いますので、猫が人間や動物をジッと見据えているときは注意しましょう。
耳を反らせる
猫は不機嫌なときに耳を反らせる仕草をみせます。これは攻撃性の高まりを示しており、先述したような「尻尾を膨らませる」「目を細める」などとセットでおこなうこともあります。
逆に耳を伏せている場合は強い恐怖心を感じているときなので、ともに覚えておくと便利です。
機嫌の悪い愛猫への対処法は?
機嫌の悪い愛猫への対処法にはどのようなものがあるでしょうか?愛猫をより怒らせてしまわないためにも、意識するだけですぐに改善できることを2つご紹介します。
無理なスキンシップを強要しない
愛猫がかわいいあまりに何度も名前を呼んだり、体に触れたりする飼い主さんがいます。もちろん、愛情表現として素晴らしいものですが、度を過ぎてしまうとそれは無理なスキンシップの強要につながります。
四六時中スキンシップに付き合わされていては、猫もイライラが溜まり不機嫌になってしまうものです。
愛猫が先述したような不機嫌なときにみせる行動・仕草を示しているときは、無理にスキンシップを取らないようにしましょう。
不機嫌なときはそっとしておく
愛猫が不機嫌なときは、何もせずそっとしておくのが最もおすすめです。
先述した「無理なスキンシップを強要しない」にも似ていますが、こちらの場合は「猫が自分から近づいてくるまで放置する」というのがポイントです。
ご飯が食べたい、遊んでほしいなどの要求があれば、猫は自分から飼い主に近づいてきて要求鳴きなどで伝えようとします。
そのため、愛猫が不機嫌な様子のときは付かず離れずの距離感で見守りつつも、自分から近づいてくるまでそっとしておきましょう。
愛猫が穏やかに過ごせるよう接してあげましょう
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今回は猫が不機嫌になる原因やその際にみせる行動の例をいくつかご紹介しました。猫の性格などによって不機嫌なときの行動や仕草は変化すると思いますので、普段から愛猫の様子をしっかりと観察してあげてください。
愛猫が不機嫌になる原因がわかれば、より穏やかに過ごせる環境を作ってあげることもできます。
あなたの愛猫が自然体で穏やかに生活できるよう、この機会に日々の接し方を見直してみてくださいね。
著者情報
U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。