そもそも「イカ耳」って?
猫がイカ耳になる瞬間
「イカ耳」とは、猫の耳が真横に張ってまるで伏せるように外へと向けられている状態を指します。
文字通り、その様子がイカに似ていることからこの名前がつけられたそうです。また、飛行機の翼に似ていることから、「飛行機耳」と呼ばれることもあるようです。
猫は昔、暗い草むらや森を好んで生活してきたと言われています。
暗闇の中で音を頼りに外敵から逃げたり獲物を待ち伏せたりしていたため、長い時間を経て猫の聴覚は五感の中で最も発達した部分となりました。主に高音域をよく聞き分けられると言われています。
「イカ耳」は猫の警戒心の表れ!
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この状態になる原因として第一にあげられるのが、警戒している時です。猫の耳は筋肉が発達しており自由に動かすことができて、集音器のような機能を果たします。
耳を伏せて周囲の音に気を配りよく物音を聞き取れるようにして、状況に対処しようとしているのです。
猫は暗闇の中で生活してきた歴史から音に敏感です。自らの置かれている状況を把握するため、「イカ耳」になり僅かな音や聞き慣れない音を拾おうとしています。来客時など、知らない人間が自分のテリトリーに入ってきた時に見受けられるかもしれません。
大人しくしていても、「イカ耳」状態の時はまず警戒されているものだと考えて、あまり構わないようにしましょう。
敵として認識されてしまい唐突に引っかかれたり、噛まれたりする可能性もないとは言いきれません。本能的なもののため、飼い主であっても威嚇される可能性があります。落ち着くまで待ってあげるのがいいでしょう。
「イカ耳」になるのは警戒心だけではない
警戒心を抱いている時だけ「イカ耳」になる、というわけでもありません。他にも「イカ耳」になる要因は考えられます。いくつかありますので、順番にご紹介します。
まず一つ目として挙げられるのは、猫が集中している時です。そのような時も猫の耳は外へと向けられます。どちらかといえば、警戒するより集中している時に「イカ耳」になることが多いとも言われています。
特に飼い猫は当てはまるでしょう。何か気になる音や、何か興味が惹かれるようなものがあったり、気配などを感じた時です。このような時「イカ耳」になるのはそれがなんの音か、どこから発せられているのかを特定しようとして耳を澄ませている状態だからです。
同じ「イカ耳」であることに変わりはありませんが警戒している時とは異なり、何かに関心を持っている時は真横ではなく、少し耳は立ち上がって、後ろ向きになっているでしょう。また、少し興奮気味に見えるかもしれません。もしかしたら、瞳孔も開き気味になっているかもしれません。
遊んであげよう
このような状態の時は、一緒に遊んであげるのもいいでしょう。猫の興味を示しているおもちゃなどで遊んであげることで欲求を解消し、信頼関係を築く一つの手助けとなるかもしれません。
不満と恐怖も表れる!
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「おやつを貰えなかった」「遊んで欲しいのに構ってくれない」「遊んでいたら邪魔された」「リラックスしている時に触られた」など、不満やストレスを感じた時にも猫は「イカ耳」になります。
猫はマイペースに自由奔放に行動する生き物です。自分の思うように行かないことがあると「イカ耳」の状態になり不満をあらわにします。こういう時には表情や仕草にまで不機嫌が表れるので、飼い主もすぐに気づけるでしょう。
さらには恐怖心も耳に表れます。「イカ耳」状態に加えて体を小さくしていたり震えていたり、目をまん丸にしていたりすると、怖がっている可能性が高いです。
「イカ耳」になり周囲を探って原因を特定し、その原因から逃げようとしています。またこの時の「イカ耳」は真横ではなく、頭にくっつけるようにして真後ろに向いてしまっているかもしれません。
安心させてあげよう
人の怒鳴り声や大きな物音、家に連れてきたばかりで慣れない環境に置かれた時など、不安な状況であればこのような様子が見られるかもしれません。
可能な限り、猫の不安を和らげ、安心出来る環境を整えてあげましょう。
怒っている時も!
飼い主をイカ耳で睨みつける凶暴猫...
猫も当然怒る時はあります。構われすぎたりなどストレスが溜まりすぎた時や、猫同士の喧嘩、他にも飼い主のイタズラの可能性もあるでしょう。そのような時も「イカ耳」となって猫の耳は感情を表現します。
この時は「イカ耳」以外にも瞳孔が細くなっていたり、歯や爪が剥き出し、毛が逆立つ、表情など、様々な部位に怒りが表れています。
さらには体を横向きにして側面を見せて、背中を大きく丸め毛を目一杯に逆立てています。少しでも自らを大きく見せるためです。この状態であれば、この「イカ耳」がどんな感情を表しているかは一目瞭然です。
落ち着くまでそっとしよう
このような状態の時に執拗に構うと、攻撃されてしまうかもしれません。ストレスが溜まり、良い関係が築けなくなってしまいます。
落ち着くまで放置して、猫の気が変わるまでそっとしてあげましょう。
猫の気持ちを知る上で耳の動きの観察は重要
警戒している時はこちらと距離を取ろうとしたり、集中している時はそわそわ落ち着きがなかったりと、「イカ耳」に加えていつもと違う様子も見られるでしょう。
表情や態度なども合わせて猫の気持ちに添い、飼い主は触れ合い方を変えてみるのもいいかと思います。きっと良い信頼関係を築くことができるでしょう。
著者情報
Hanaco
子育てをしながら、専業主婦ワーカーとしてお仕事をさせていただいております。以前はチワワを2匹飼っていました。
調べることや文章を考えることが好きで、自分の考えや経験などを活かせるようなお仕事をしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。