猫が飼い主と添い寝したがる理由やその際に気をつけたいポイント

ベッドでうとうとしていると、ふいに愛猫が近づいてきて添い寝をはじめることがあります。多くの飼い主が経験したことのある猫の行動だと思いますが、なぜ猫は飼い主と添い寝したがるのでしょうか?そこで今回は、猫が飼い主と添い寝する理由を解説します。 2022年04月07日作成

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猫が飼い主と添い寝する理由はなんでしょうか?猫の行動からみえる心理を推測し、愛猫の気持ちを理解するきっかけにしましょう。

猫が飼い主と添い寝したがる理由

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猫が飼い主と添い寝したがる理由にはいくつかの説があります。

安心できるから

猫は元来とても用心深い動物です。そのため、信頼できない相手の近くでリラックスすることはありません。

家猫の場合、信頼できる相手は飼い主のみです。そのことから、愛猫が身をゆだねて添い寝するのは、飼い主を信頼し安心できる場所として認識している証だといえます。

縄張りだと思っている

猫は飼い主も自分の縄張りの一部として考えています。

猫が縄張りを決める際、体をすり寄せてニオイを残す「マーキング」という方法を取っており、飼い主と一緒に添い寝するのも、みずからのニオイをつけておくための手段と考えられます。

そのほかにも、猫は縄張り内を巡回して監視する性質があるため、監視活動の一環としても添い寝は有効なのです。

快適に寝られる空間だから

飼い主の体に乗りかかって寝る猫も多いですが、それは人間の体温がほどよく暖を取れて、適度な弾力があり寝心地がよいという理由からです。

暑い季節にも飼い主と添い寝する猫は、飼い主のいる空間(部屋)がエアコンなどで快適なのを知っているため、そのおこぼれに与ろうとしています。

飼い主が寝ているフワフワなベッドや毛布の肌触りが好きという個体もいるため、猫が普段休息を取っている場所に、お気に入りの寝具と同じ素材の毛布などを設置すると喜びます。

これまでの習慣

子猫の頃から飼い主の近くで寝る習慣があった猫は、成長してからも添い寝を継続します。

これまでの習慣を変えるのは難しい作業であるため、もし愛猫との添い寝で困ったことがあれば、安心して休息できる場所を新しく作ってあげる工夫が必要です。

甘えたいから

飼い主に甘えたいという気持ちから添い寝する猫もいます。猫にとって飼い主は母猫のような存在。そのため、たくさん一緒にいてほしいという想いがあるようです。

猫が前脚を交互に動かしながら踏みつける「ふみふみ」という行動があります。もし愛猫があなたとの添い寝中にふみふみをしてきたら、「遊ぼうよ」「かまってよ」といっていると解釈してよいでしょう。

猫が寝る位置によって飼い主への信頼度が違う?

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猫が添い寝する際、寝場所が顔に近いほど飼い主への信頼度が高いといわれています。
しかし、猫にも個体の性格や特性による違いがあるため一概にはいえませんが、ひとつの説としてご紹介します。

顔に近い位置 

猫が飼い主の顔近くで寝るのは、強い信頼の証だといわれています。

猫は用心深い性格をしています。その猫が背中やお尻などの死角をみせるのは、飼い主に対する強い信頼があってこそです。

愛猫が顔に乗ってきて息苦しいという話をたまに耳にします。そのような場合は、猫が安心して寝付くことのできる場所を飼い主の寝床近くに作ってあげるようにしましょう。

おなかに近い位置 

人間の体は弾力がありほどよく暖が取れます。そのため、猫にとって寝心地がいい場所だといえます。

また、おなかに近い位置は飼い主の顔が確認でき、猫が安心できる場所でもあるため人気なようです。

股の間やそこに近い位置 

猫は暗くて狭い場所が大好きです。そのため、股の間などの隙間を好んで寝床とします。

体全体が包まれるかたちになるので、保温性もあり寝心地がよいのでしょう。

足に近い位置 

飼い主の足元で寝る猫は警戒心と独立心が強いタイプです。

飼い主の足元は、有事の際に猫が素早く行動できる位置にあたります。つまり、「飼い主さんのことは信頼しているけど何かあったら怖いな」と考えているようです。

猫と添い寝する際に気をつけたいポイント 

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愛猫と添い寝する際に気をつけたいポイントを解説します。
普段から一緒に寝ているという方は、これらのポイントに気をつけてあげましょう。

爪を定期的に切っておく 

猫の爪は定期的に切り、寝具などに引っかかって割れてしまわないよう対策します。

また、誤って愛猫からひっかかれる可能性も予防できるため、飼い主と猫の双方をケガから守るためにも重要なポイントのひとつです。

猫の年齢 

愛猫と添い寝をする際は、猫の年齢にも注意が必要です。

とくに子猫と一緒に寝ている場合には、飼い主の寝返りによって下敷きになる恐れがあり大変危険です。

成猫であれば飼い主の動きにあわせてみずから移動や体勢を変化できます。しかし、子猫は体が小さく俊敏さも未熟なため、成猫のように回避ができません。

そのことから、子猫と一緒に寝るときは、下敷きにしないよう十分に注意するか、子猫専用の寝床を用意してあげましょう。

ノミ・ダニ対策 

猫を外に出す習慣がある場合は、徹底したノミ・ダニ対策が必要です。

ノミやダニによるアレルギーや皮膚炎、鼻炎などの症状は、猫だけでなく人間にも悪影響を及ぼします。

動物病院で駆除薬を出してもらう、定期的にシャンプーする、部屋の換気や掃除をこまめにする、などの対策を講じましょう。

猫の体調 

愛猫の健康状態によっては、添い寝ではなく隔離した寝床で休ませるのが適している場合もあります。

例えば、病気やケガでうまく体が動かせないケースがこれに該当します。

愛猫が病気やケガによって体調を崩した際は、獣医師と相談のうえで寝床を準備してあげましょう。

愛猫との添い寝は最高の時間になる! 

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愛猫のかわいらしい寝顔をみながら添い寝できるのはとても素晴らしいことです。

今回ご紹介した添い寝時の注意ポイントを参考にしながら、これからも愛猫とともに最高の時間をお過ごしください。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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