猫が後ろ足を引きずって歩く原因
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まずは、猫が後ろ足を引きずって歩く原因について見ていきましょう。
原因はさまざまありますが、愛猫の最近の様子も踏まえながら特定することが理想です。
怪我
猫が後ろ足を引きずって歩いているときは、怪我をしていることが考えられるでしょう。
怪我といっても原因はさまざまで、猫同士の喧嘩や高いところからの着地の失敗などが挙げられます。
特に子猫やシニア猫など、骨や筋肉、関節が弱い猫の場合には、うまく着地ができなくて怪我をしてしまうことが多いでしょう。
また、骨折をしている際には、患部が腫れあがっているため、すぐに気が付くことができるはずです。
猫が普段どおりに歩いているときにも、注意して観察する必要があります。
関節や筋肉の異常
外傷以外にも、関節や筋肉の異常が原因で猫が後ろ足を引きずって歩くことがあります。
骨や筋肉にできる腫瘍により、猫がうまく歩けなくなっているのかもしれません。
病気
詳しくは後述しますが、猫が後ろ足を引きずって歩くのは、病気の可能性もあります。
病気が原因により、後ろ足を引きずるほか、ふらふらとまっすぐ歩けないなどの症状が現れることもあるでしょう。
病気は早期発見が大切なので、猫に少しでも異常が感じられたら、すぐに対処する必要があります。
猫が後ろ足を引きずって歩くときに考えられる病気
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猫が後ろ足を引きずって歩くのは、病気が原因の可能性もあります。
次に、考えられる病気について見てみましょう。
関節炎
関節炎は、活発な猫に多くみられる病気です。
主な原因は捻挫による併発で、軽い捻挫の場合でも何度も捻挫してしまうと、関節炎を発症してしまいます。
特に高い場所へ上り下りをする猫は、関節を痛めるリスクも上がります。
そのため、猫の年齢に合わせたキャットタワーを設置するなどの予防が必要でしょう。
形質細胞性足底皮膚炎
形質細胞性足底皮膚炎とは、肉球が著しく腫れあがる病気です。
猫はこの病気による痛みは感じませんが、違和感があり後ろ足をひょこひょことかばいながら歩くようになるでしょう。
形質細胞性足底皮膚炎の詳しい原因についてはわかっていませんが、免疫力の弱い猫が発症しやすいといわれています。
また、肉球の皮膚がめくれてしまうことで、細菌感染に繋がることもあるため、注意が必要です。
麻痺
脳や神経などにダメージを負うことで、後ろ足を麻痺してしまうこともあります。
脊椎のダメージによって引き起こされることもあるため、脱臼や骨折には注意しなければなりません。
また、心不全の後遺症でも身体の麻痺が起こることがあるでしょう。
糖尿病
猫が後ろ足のかかとをつけるように歩いているときは、糖尿病を疑ったほうが良いかもしれません。
糖尿病のほかの症状としては、食欲があるにも関わらず体重が減っていく、水の飲む量が極端に増えるなどが挙げられます。
糖尿病は放置しておくとどんどん症状が進行してしまうため、早期の対処が大切です。
日頃から猫の様子を見ている人であれば、歩き方の異常にいち早く気が付くことができるでしょう。
猫が後ろ足を引きずって歩くときの対処方法
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最後に、猫が後ろ足を引きずって歩くときの対処方法をご紹介します。
一時的な応急処置よりも、症状の改善をするための対処をしましょう。
動物病院へ連れて行く
猫が後ろ足を引きずって歩くときの対処方法として適切なのは、動物病院へ連れて行くことでしょう。
獣医師であれば、猫が後ろ足を引きずって歩く原因を特定することができるはずです。
また、病気が原因の場合でもすぐに治療を行うことができます。
病気によって治療方法は異なりますが、鎮痛剤や抗炎症薬、ステロイド剤などで後ろ足の痛みや炎症を抑える治療を行うことが多いでしょう。
麻痺が原因であったとしても、症状の進行を抑えたり完治を目指すために、MRI検査やエコー検査などをすることがあります。
猫が後ろ足を引きずって歩く際の応急処置
猫が後ろ足を引きずって歩いているときには、応急処置は難しいといえるでしょう。
なぜなら、猫がある程度元気であれば歩き回ったりジャンプをしたりするからです。
そのため、猫が後ろ足を引きずって歩いている場合は、毛布を敷いたケージに入れるなどして、なるべく激しい運動ができないようにしましょう。
何にせよ、症状の改善をするためには一度獣医師に診せることをおすすめします。
猫の足に異常が起こらないための予防方法
残念ながら、猫の足に異常が起こらないようにするための予防方法はありません。
猫が足を引きずる原因は多岐にわたるため、すべての原因を予防するのは難しいといえるでしょう。
ですが、猫同士の喧嘩などで怪我をしないように、完全室内飼いを徹底したり、多頭飼いの場合には猫同士の距離が取りやすいような工夫をしたりすることが大切です。
猫が後ろ足を引きずって歩くには必ず原因がある
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猫が後ろ足を引きずって歩くというのは、必ず何らかの原因があります。
はじめに肉球や後ろ足の怪我が疑われますが、病気が原因の可能性もあるでしょう。
特に免疫力の弱い子猫やシニア猫は、怪我や病気のリスクが高くなります。
すべての原因を予防することは難しいですが、完全室内飼いにして猫同士の喧嘩や事故などを防ぐことはできるでしょう。
また、原因は何であれ、なるべく早めに動物病院へ連れて行くことが症状の改善への近道です。
毎日部屋中を歩き回る猫だからこそ、早めの対処が大切だといえます。
獣医師に診せることで原因は特定できるはずなので、猫の歩き方に少しでも異常が見られた場合には、早めに動物病院へ連れて行くようにしましょう。
もちろん、日頃から猫の様子に気を配ることも忘れてはいけません。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。