犬はトマトを食べても大丈夫?栄養や与え方について

栄養価が高い野菜である、トマト。私たち人間にはメリットが多いトマトですが、犬に与えても良いのでしょうか?
そこでこの記事では、犬はトマトを食べることができるか、そしてトマトは犬にどのような効果が期待できるのかをご紹介しています。 2020年06月28日作成

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犬はトマトを食べても大丈夫?

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リコピンパワーという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、そのリコピンパワーは犬にも有効なのでしょうか?
まずは、本題である犬がトマトを食べることができるかについてご説明します。

犬はトマトを食べても大丈夫!

結論からいうと、犬はトマトを食べても問題はありません。
栄養価が高いトマトは、犬にも多くのメリットがあるでしょう。
しかし、トマトの皮は食物繊維が多いため、犬によっては消化しにくい場合があります。
そのため、心配な人は皮を剥いてから与えるようにすると良いでしょう。

中毒症状の心配は?

トマトには犬にとって有害となる栄養素は少ないため、食べても問題はないでしょう。
しかし、トマトにはトマチンという物質が含まれています。
トマチンは毒素であるため、犬が多くトマチンを摂取するとトマチン中毒を発症してしまいます。
トマチン中毒を発症すると、赤血球が破壊されて下痢や嘔吐などの症状が見られ、最悪の場合は命に係わる可能性があるため、注意しなければなりません。
そのため、詳しくは後述しますがトマトを大量に犬に与えるのは避けたほうが良さそうです。
ちなみに、トマト自体にアレルギー症状が見られることは少ないと考えられます。
ただし、シラカバやスギなどにアレルギー症状が見られる犬は、交差性アレルギーが発症する可能性もあるため、与えることは避けたほうが良いでしょう。

ケチャップは絶対NG!

トマトジュースは無塩や無添加であれば、すぐに犬に有害となることは考えにくいでしょう。
しかし、ケチャップは絶対に与えてはいけません。
ケチャップには多量の塩分のほか、香辛料や犬の毒でもある玉ねぎが含まれている場合もあります。
玉ねぎを食べると中毒症状を起こしてしまいますので、絶対にケチャップは与えないようにしましょう。

トマトに含まれる栄養素

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それでは次に、トマトに含まれる栄養素も見てみましょう。
その栄養素が犬にとってどのようなメリットを与えるかも、同時にご紹介します。

リコピン

代表的な栄養素は、リコピンです。リコピンは、抗酸化作用が期待されます。
そのため、犬の老化の助けとなってくれるでしょう。

ビタミンC・E

ビタミン類も多く含まれています。
ビタミンCの役割は、犬の皮膚の健康を維持することです。
また、細胞膜のトラブルを防ぐためには、ビタミンEが活躍してくれます。

カリウム

カリウムは、利尿作用があります。
そのため、体内の余分な塩分を体外に排出してくれることが期待できるでしょう。

水分

トマトの90%は水分です。
暑い時期になると、犬のこまめな水分を欠かすことはできません。
そのため、少量を与えるだけでも犬は十分な水分補給をすることができるでしょう。

犬にトマトを与える際の注意点

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トマトはメリットの多い野菜ですが、与え方によっては犬の健康を害してしまう可能性もあります。
それでは最後に、犬にトマトを与える際の注意点を見てみましょう。

完熟トマトのみ与える

トマトを与える際は、未熟で緑色のものは与えないようにしましょう。
なぜなら、先述した毒素であるトマチンが多く含まれているからです。
トマチンを多く摂取すると、トマチン中毒を発症する可能性があります。
ですが、致死量のトマチンを食べることはなかなか考えられません。
犬は苦い食べ物を、毒と認識するからです。
なので、そこまで気にする必要はないかもしれませんが、犬には未熟のトマトは与えないようにしましょう。
みずみずしい真っ赤な完熟トマトのみを与えるようにすることをおすすめします。
ちなみに5kgの犬であれば、中くらいの大きさのトマトを3個以上食べなければ問題はないでしょう。
このトマチン中毒は人間にも発症するため、同時に私たち人間も気を付けなければなりません。

トマトの花や葉、茎も与えてはダメ

トマトの花や葉、そして茎にも多くのトマチンが含まれています。
そのため、犬に与える機会は少ないでしょうが、犬にトマトの花や葉、茎を与えてはいけません。
ですが、家庭菜園でトマトを育てている家庭も多いのではないでしょうか?
その際は、目の離した隙に犬がトマトを食べてしまわないように注意しなければなりません。
トマトを育てている場合は、犬の届かない場所で育てるようにすると良いでしょう。

生でも加熱しても大丈夫!

トマトを与える際は、生でも加熱して与えてもどちらでも問題はありません。
生のまま与えるのであれば、手作りフードやおやつとしても気軽に与えることができるでしょう。
ちなみに、トマトは加熱することで脂溶性栄養素の消化吸収率が高くなります。
そのため、もし時間があるのであれば軽く茹でたりすると良いでしょう。
茹でることで、消化のしにくいトマトの皮も柔らかくなって、犬も食べやすくなります。
効率良くトマトの栄養素を摂取したいのであれば、加熱することをおすすめします。

オリーブオイルで炒めるのがおすすめ!

トマトに含まれるリコピンは、油に溶けやすいといわれています。
そして、オリーブオイルにはビタミンやポリフェノールも含まれているため、トマトといっしょに摂取するのがおすすめです。
トマトを加熱して与えるのであれば、オリーブオイルで炒めて与えることで、より効率良くリコピンを摂取することができるでしょう。

トマトには栄養も水分もたっぷり!

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トマトには、豊富な栄養素と水分が含まれています。
そのため、犬にとってはメリットの多い野菜であるといえるでしょう。
しかし未熟のものを多く与えると、トマチン中毒を発症する可能性もありますので、注意が必要です。
犬にトマトを与える際は、必ず完熟したものを与えるようにしましょう。
暑い時期には水分補給にもなるため、手作りフードやおやつなどで積極的にトマトを与えることをおすすめします。

参考サイト

文部科学省 食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06182_7

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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