ロシア原産の猫種を4種ご紹介!特徴や性格も解説

ロシアは極寒の地として知られていますが、やはり猫も寒さには強いのでしょうか?
また、性格上の違いがあるのかも気になるところです。
この記事では、ロシア原産の猫種の特徴や性格を解説します。 2024年04月23日作成

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ロシア原産の猫種4選

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本記事では、ロシア原産の猫種を4つご紹介します。
併せて、それぞれの猫種の歴史や特徴、性格についても見ていきましょう。

ロシアンブルー

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ロシア原産の猫というと、ロシアンブルーを挙げる人は多いでしょう。
ロシアンブルーは猫名に原産国名が入っているのでわかりやすいですが、ロシア原産の猫種として有名です。
日本でも人気の猫種として定番のロシアンブルーですが、実は歴史はそこまで古くはありません。
起源にはいろいろな説がありますが、1860年代中頃に海路でイギリスや北欧に伝わったと言われていますが、もともとはロシアのアルハンゲリスク港にいたブルーの猫だとされています。
第二次世界大戦後は絶滅の危機に晒されることになりますが、イギリスや米国によってシャム猫やほかのグレーの猫との交配によって、何とか品種を保つことができました。
しかし、やはりシャム猫やほかのグレーの猫の血統が入ったことにより、本来のロシアンブルーの姿とは異なっているのかもしれません。

ロシアンブルーの特徴

ロシアンブルーは、スレンダーで優雅な見た目が特徴です。
また、まっすぐに通った鼻筋と「ロシアンスマイル」と呼ばれる微笑んでいるような口角も特徴として挙げられます。
スレンダーな体型でありながら意外にも筋肉質で、これもやはりロシアに順応するために進化していったのかもしれません。

ロシアンブルーの性格

ロシアンブルーは一見すると猫らしいマイペースな性格の持ち主のように感じますが、そんなことはありません。
とても愛情深い性格をしており、飼い主の行く先々を付いて回るでしょう。
しかし一人で過ごすことも好んでおり、寝る場所は飼い主が近くにいない隠れやすい場所を好む傾向にあります。
また、警戒心が強いため来客時には隠れて出てこないこともあるでしょう。

サイベリアン

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ワイルドな見た目のサイベリアンも、ロシア原産の猫種です。
サイベリアンの歴史はそれなりに古く、1000年ほど前からロシアに生息していたとされています。
やはり極寒の地であるロシアに順応できるように、徐々に被毛や身体も進化していったのでしょう。
しかしサイベリアンの歴史はロシアでは古くても、日本を含めたほかの国でサイベリアンを見かけるようになったのは、最近になってからのことです。
日本やアメリカなどのロシア圏以外の国にサイベリアンが来るようになったのは、1990年になってからだといわれています。

サイベリアンの特徴

サイベリアンの特徴として挙げられるのは、大きな身体です。
ノルウェージャンフォレストキャットのように大きな身体ですが、より丸みを帯びた身体や頭が特徴になっています。
これはやはり極寒の地であるロシアに適応するために、進化していったのでしょう。
また、猫は水嫌いとして有名ですが、サイベリアンは水を苦手としていないことが多く、むしろ好んで水遊びをすることもあります。

サイベリアンの性格

サイベリアンは、大人しく優しい性格をしています。
大型の猫は穏やかな性格の持ち主が多いですが、サイベリアンも同様です。
また、飼い主に対して従順であり、子どもがいる家庭でも安心でしょう。
賢い一面も持っており、猫によっては犬のように投げたおもちゃを持ってくるようなこともします。

ドンスコイ

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ドンスコイと聞いて、猫種だとわかる人はかなりの猫通でしょう。
あまり聞き慣れませんが、ドンスコイもロシア原産の猫種です。
ドンスコイは1987年にロシアにある町に住むエレナという女性教師が、子どもたちにいじめられていた子猫を保護し、「バーバラ」という名を付けたところから歴史が始まります。
バーバラはほかの猫と大きく異なる点があり、それは成長するにつれて毛が抜けていくというものでした。
さらにはバーバラが産んだ子猫も同様の特徴を持っていたため、エレナの知人たちは「バーバラは病気なのではないか?」と疑い、殺処分まで考えていました。
しかしバーバラは近くに住んでいたブリーダーの助けもあり殺処分されることなく、ドンスコイという猫種として確立されることになったとのことです。
ちなみに、カナダ原産のスフィンクスという猫種に見た目が似ているため、ドン・スフィンクスとも呼ばれています。

ドンスコイの特徴

ドンスコイの最大の特徴である被毛には、4つのパターンがあります。
ひとつは、被毛を持たずに産まれて、そのまま被毛を持たずに成長する「ラバーボールド」。
次に、優しい肌触りの被毛を持って産まれてくるが、成長するにつれて抜け落ちる「フロックド」。
さらには、頭の一部が無毛の状態で産まれ、生後1年の間に羊のようなくせっ毛が生えて、成長するにつれて抜け落ちる「ベロア」。
最後に、生涯で毛が抜け落ちるのはほんの一部であり、唯一あまり毛が抜けない「ブラッシュ」です。
やはりドンスコイのほとんどは毛が生えていませんが、それは毛を抜く作用を持つ優性遺伝子を持っているからです。

ドンスコイの性格

ドンスコイは、とても穏やかな性格をした猫種です。
飼い主といっしょにいることを好むため、常に一人は家族が家にいる環境が良いでしょう。
ちなみに、愛情深い性格から嫉妬深い一面も持ち合わせているため、多頭飼いには不向きです。

ピーターボールド

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ピーターボールドは、先述したドンスコイとオリエンタルショートヘアを交配して作出された猫種です。
詳しい特徴は後述しますが、ピーターボールドの被毛はまったく生えていなかったり普通の猫と変わらないようなふわふわの被毛だったりと、まったくといって良いほど共通点がありません。
ちなみに、ピーターボールドの遺伝子についての研究は行われ続けているようですが、未だに明らかになっていません。

ピーターボールドの特徴

ピーターボールドの被毛の種類はドンスコイよりも多く、5つに分かれます。
生涯毛が生えない「ウルトラボールド」、部分的に毛が生える「フロック」、全身に毛が生える「ベロア」、直毛の「ストレートヘアリー」、ワイヤーヘアのような被毛を持つ「ブラッシュヘアリー」。
ドンスコイとの大きな違いは、やはり美しい被毛でしょう。
ウルトラボールドなどのパターンはドンスコイに似ていますが、ストレートヘアリーとブラッシュヘアリーの2パターンは、通常の猫と見た目に大差がありません。

ピーターボールドの性格

ピーターボールドは、陽気で遊び好きな性格をしています。
飼い主と遊ぶことが大好きで、猫じゃらしなどで遊んであげるとどんどん飼い主のことが好きになるでしょう。
また、飼い主に依存する傾向があり、留守番をする時間が長いと大きなストレスとなってしまいます。
警戒心はそこまで強くないため、ほかの猫やペットとも仲良く過ごすことができるでしょう。

ロシア原産の猫種といっても特徴や性格はさまざま

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ロシア原産の猫種は、サイベリアンのように見るからに寒さに強そうな猫種から、ドンスコイのようにまったく毛が生えておらず寒さには極端に弱いような猫種まで、さまざまな種類がいます。
また、それぞれの性格も異なっていますが、ある程度共通しているのは、人間と生活する上で問題行動を起こす心配は少ないという点でしょう。
極寒の地であるロシアで産まれた猫種だからこそ、性格はとても温かいのかもしれません。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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