犬の肛門腺ってどこにあるの?肛門腺のお手入れ方法も解説

犬の肛門腺について、考えたことはありますか?
そもそも、犬の肛門腺はどこにあるのでしょうか?
この記事では、犬の肛門腺の場所やお手入れ方法について解説します。 2024年04月09日作成

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犬の肛門腺はどこにある?

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まずは、犬の肛門腺がどこにあるのかを見てみましょう。
併せて、「そもそも肛門腺ってなに?」という疑問にもお答えします。

犬の肛門腺ってなに?

犬の肛門腺とは、強烈なにおいのする肛門腺液を分泌する腺のことをいいます。
犬を飼っている人であれば一度は嗅いだことがある方もいらっしゃるかと思いますが、かなり強いにおいであるため、苦手とする人も多いはずです。

犬の肛門腺の場所

犬の肛門腺は、肛門の両側にあります。
具体的には肛門の内側に位置し、直腸に近い部分にあります。
肛門腺液が溜まる小さな袋状の肛門嚢(こうもんのう)がありますが、それを絞ることを「肛門腺絞り」といい、飼い主は定期的に犬の肛門腺絞りをしなければなりません。

犬の肛門腺液の必要性

なぜ、犬の肛門腺液はそこまで強烈なにおいを発するのでしょうか?
実は、犬の肛門腺液のにおいが強いのは、いくつかの理由があります。

ひとつは、犬同士が挨拶をするのに必要だからです。
犬同士が挨拶をする際はお互いのおしりのにおいを嗅ぎますが、肛門腺液のにおいを嗅ぐことで、相手の性別や年齢など、さまざまな情報がわかります。
嗅覚が優れた犬だからこその能力だといえますが、個体を識別するために肛門腺液はとても大切だといえるでしょう。

また、マーキングをする際にも肛門腺液は活躍します。
散歩中に自分のテリトリーを示すために、肛門腺液を噴射する犬もいるでしょう。
ちなみに、ペットとして飼われている犬には必要ありませんが、外敵に襲われた時にスカンクのように強烈なにおいを噴射して、自分の身を守るためにも肛門腺液は使用されます。

犬の肛門腺をお手入れしないとどうなる?

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犬の肛門腺は、定期的にお手入れをする必要があります。
犬の肛門腺のお手入れをしなければ、犬にどのような危険性があるのでしょうか?

肛門腺に炎症を起こす可能性がある

犬の肛門腺のお手入れを怠ると、肛門腺液が肛門嚢に溜まることで細菌が繁殖して、肛門腺に炎症を起こすことがあります。
これを肛門嚢炎(こうもんのうえん)といいますが、肛門嚢炎を発症することで肛門付近が赤く腫れたり、排便時に痛みを生じたりすることがあるでしょう。
また、犬がしきりにお尻を気にするようになり、お尻を床に擦り付けるように歩くこともあります。

肛門嚢が破裂する可能性がある

犬の肛門腺絞りをしなければ、肛門嚢に肛門腺液が溜まって肛門嚢が破裂してしまうことがあります。
もちろんすべての犬が肛門腺絞りをしなければ肛門嚢が破裂してしまうわけではありませんが、肛門腺絞りをしないことのリスクも覚えておかなければなりません。

肛門腺絞りを自分でする犬もいる

犬の肛門腺絞りは、すべての犬に必要なわけではありません。
若い犬であれば、排泄時にいっしょに肛門腺液も排出されます。
しかし、小型犬やシニア犬など力がない犬の場合は、排泄をしても肛門腺液が排出されないこともあるでしょう。
そのため、小型犬やシニア犬を飼っているのであれば、月に1回を目安に肛門腺絞りをすることをおすすめします。
ちなみに、トリミングサロンに通っている犬であれば、トリミング時に肛門腺絞りをしてくれることが多いです。

肛門腺液が溜まるとどのような行動をする?

犬の肛門嚢に肛門腺液が溜まると、犬はおしりを気にするような仕草をするようになります。
おしりを舐めようとしたり、床に肛門を擦りつけたりするようにするでしょう。
犬が日頃しないような仕草をしているため、飼い主はすぐに気が付くことができるはずです。

犬の肛門腺のお手入れ方法

犬の肛門腺の絞り方のコツ

最後に、犬の肛門腺のお手入れ方法をご紹介します。
自宅でできるため、定期的に肛門腺のお手入れをしてあげましょう。

事前に爪切りをしておく

飼い主は、犬の肛門腺絞りをする前に、爪切りをしておきましょう。
犬の肛門腺絞りをする時に爪が伸びたままだと、犬のおしりまわりを傷付けてしまう可能性があります。

犬の肛門の両側をしっかりとつまむ

犬の肛門腺絞りをする際は、犬の肛門の両側をしっかりとつまみます。
犬の肛門嚢は犬の肛門の両側の少し下にあるため、その場所を優しくつまみましょう。
また、犬が逃げないように力んでしまいがちですが、犬の肛門腺絞りは優しくつまむだけで問題ありません。

人差し指と親指で優しく絞る

犬の肛門の両側をつまんだら、人差し指と親指で優しく肛門腺を絞りましょう。
内側から肛門腺液を押し出すようなイメージで絞ると、勢いよく肛門腺液が排出されます。
これを1、2回繰り返すだけで、犬の肛門腺絞りは完了です。

犬の肛門腺絞りをするタイミング

犬の肛門腺液はかなり強烈なにおいがするため、シャンプーなどをする時にいっしょに行うことがおすすめです。
お風呂場で肛門腺絞りをすれば、そのまま排出された肛門腺液も洗い流すことができます。
もちろんお風呂場以外の場所でも肛門腺絞りをすることは可能ですが、肛門腺液が床やカーペットにつかないように、重ねたティッシュなどを肛門付近に押し当てながら行う必要があります。

犬の肛門腺は定期的にお手入れしよう

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犬の肛門嚢には、肛門腺液という強烈なにおいを発する液体が溜まっています。
肛門腺液の強烈なにおいは、犬同士の情報交換をしたりマーキングをしたりするために必要なものですが、定期的に肛門腺絞りをしなければ、炎症を起こしたり肛門嚢が破裂したりしてしまうため、注意が必要です。

肛門腺絞りをしなくても排泄時にいっしょに肛門腺液を排出することもありますが、力のない小型犬やシニア犬であれば、飼い主が犬の肛門腺絞りを手伝ってあげる必要があります。
肛門腺絞り自体は簡単なものですが、強烈なにおいが苦手だと感じる人もいるため、お風呂場で行うことをおすすめします。

また飼い主ご自身でやることが難しい、やってみたけどうまく出来ないなどの場合には、ペットサロンや動物病院などで専門家に肛門腺絞りをお願いしてもよいでしょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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