猫の呼吸が早いのはなぜ?原因や対処方法を解説

猫は口を開けて呼吸をすることはないため、普段はあまり猫の呼吸を気にすることはないでしょう。
しかし、猫が口を開けて早く呼吸をしていたり、口を開けていなくても普段よりも呼吸が早く感じたりした場合は、猫に何らかの異常が現れているサインかもしれません。
この記事では、猫の呼吸が早い原因や対処方法を解説します。 2023年08月29日作成

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猫の呼吸が早いときに考えられる原因とは?

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まずは、猫の呼吸が早い原因をご説明します。
原因がわかれば、正しい対処ができるようになるでしょう。

猫の呼吸回数について

猫の正常の呼吸回数は、1分あたり20~40回程度です。
ちなみに、寝ている時は15~25回程度と呼吸回数が少なくなります。
ここで注目しておきたいのが、寝ている時の呼吸です。
寝ている時は安静時ということになるため、寝ている時に猫の呼吸が早い場合は、何らかの異常が起こっている可能性があります。
猫が起きている時にはさまざまな状況で猫の呼吸が早くなることも考えられることから、猫が寝ている時に呼吸を調べてみると良いでしょう。
猫の呼吸の調べ方は、猫の胸の上下運動で1回と数えます。

激しい運動をしたから

猫の呼吸が早いのは、思い切り走ったり飛んだりするなどの激しい運動をしたからかもしれません。
猫も人間と同じように、激しい運動をした時は呼吸が早くなります。
激しい運動が原因の場合は、しばらく安静にしたら徐々に呼吸は戻っていくでしょう。

体温を調節するため

犬は、体温が上がったら「ハッハッ」と激しく呼吸をして体温を下げます。
猫も同様に口を開けて思い切り呼吸ができれば良いですが、犬が口を開けて激しく呼吸をすることはほとんどありません。
しかし、猫も体温が上がると熱中症のリスクが高くなるため、呼吸を早くして体温調節をします。
ちなみに、猫は汗腺が少ないことから、人間よりも体温が高くなりやすいです。

ストレス

猫は、ストレスが原因で呼吸が早くなることもあります。
ストレスの原因はさまざまですが、主に緊張や不安、恐怖などが挙げられます。
特に警戒心が強い猫は、来客や引っ越しなどで環境が変化すると、大きなストレスを感じるでしょう。

誤飲

猫は、床に落ちているものを誤飲してしまうと、誤飲した異物が喉や食道に詰まって呼吸がしにくくなります。
異物の誤飲は猫の命に関わることも多いため、早めに対処しなければなりません。

猫の呼吸が早い時に考えられる病気

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猫の呼吸が早い時は、何らかの病気が原因の可能性もあります。
次に、考えられる病気について解説します。

猫風邪

猫風邪は、猫インフルエンザや猫ウイルス性鼻気管炎などを総称して呼ばれます。
猫風邪の原因はヘルペスウイルスやカリシウイルスによる感染が多く、鼻水やくしゃみ、発熱などの症状がみられます。
鼻水が出ることで呼吸がしにくくなっているため、猫は呼吸が早くなっているのかもしれません。
ちなみに、猫風邪は重症化すると肺炎などに繋がる可能性があることから、人間の風邪のように安易に考えないようにしましょう。

猫喘息

猫喘息は、ダニや花粉などのアレルゲン物質を吸い込むことで引き起こされるといわれていますが、正確な原因は不明です。
猫は咳をすることがほとんどないため、もしも猫が突然咳をし始めたら、猫喘息を疑う必要があります。

心臓疾患

猫は、心臓疾患により呼吸が早くなることがあります。
心臓疾患で血液循環が悪くなることで、肺水腫と胸水が生じて呼吸が早くなります。
当然ながら、猫の心臓疾患は命の危険に直結するため、早急に対処しなければなりません。
心臓疾患は、メインクーンやアメリカンショートヘアなどの発症しやすい猫種もありますが、シニア猫にも十分注意する必要があるでしょう。

貧血

猫の呼吸が早いのは、中毒症状による貧血の可能性も挙げられます。
猫が中毒症状を起こして貧血を起こすのは、玉ねぎ中毒が多いです。
中毒症状は命に関わる危険性もあるため、日頃から人間の食べ物を猫の近くに置かないことが大切でしょう。

猫の呼吸が早い時の対処方法

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最後に、猫の呼吸が早い時の対処方法をご紹介します。
正しい対処をして、猫が安心して生活できるようにしましょう。

原因がわかっていればしばらく様子を見る

猫の呼吸が早くなっている原因がわかっていれば、しばらく様子を見ても良いでしょう。
いっしょに遊んだりほかの猫と追いかけっこをしたりなど、激しい運動によい呼吸が早くなっているのであれば、しばらく安静にすることで呼吸は落ち着くはずです。
しかし、当然ながら何らかの病気や中毒が原因だとはっきりしている場合には、早急に対処しなければなりません。

動物病院へ連れて行く

猫の呼吸がしばらく経っても落ち着かなかったり、呼吸が早い以外に症状がみられたりする場合には、早急に動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
愛猫を獣医師に診せることで、呼吸が早くなっている原因を特定することができるでしょう。
また、正しい治療を受けることにより、呼吸も正常に戻っていくことが期待できます。
猫は体調不良を表に出さない動物なので、少しの異変でも飼い主がきちんと気が付かなければなりません。

猫の呼吸が早いのは必ず原因がある

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猫の呼吸が早いのは、必ず原因があります。
激しい運動により一時的に呼吸が早くなっているのか、病気などが原因で呼吸が早くなっているのかなど、猫の呼吸が早い原因はある程度特定できるはずです。
しかし、猫は体調不良を飼い主にアピールすることは少ないため、飼い主がいち早く異変に気が付いてあげる必要があります。
激しい運動など猫の呼吸が早い原因がわかっていればしばらく様子を見ても良いでしょうが、病気が原因だと考えられたり原因が特定できなかったりする場合は、早急に動物病院へ連れて行きましょう。
獣医師に診てもらうことで、原因の特定や適切な治療を受けさせることができます。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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