野良猫の縄張りはどれくらい?野良猫の行動範囲や過ごし方を紹介

自由に毎日を過ごしているように見える野良猫ですが、実際はどのような過ごし方をしているのでしょうか?
また、縄張り意識の強い野良猫のパトロールの範囲は、どれくらい広いものなのでしょうか。
この記事では、野良猫のパトロールの範囲や普段の過ごし方、野良猫社会のルールについてご紹介します。 2023年06月20日作成

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野良猫のパトロールの範囲は?

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猫は縄張り意識が強い動物ですが、野良猫はどれくらいの広さをパトロールしているのでしょうか?
まずは、野良猫のパトロールの範囲を解説します。

野良猫に縄張りが必要な理由

野良猫に縄張りが必要な理由は、大きく分けて2つあります。
ひとつは、縄張りを作ることで縄張り内では安全に生活ができるというメリットがある点です。
野良猫にとって縄張りは、いわば家の中のようなものでしょう。
もちろん猫以外の外敵から身を守る必要はありますが、ほかの猫から攻撃されないというのは猫にとって大きなメリットになります。
そして2つめは、ほかの野良猫と獲物の取り合いになることを避けるためです。
ほかの野良猫と無駄な喧嘩をして怪我を負ってしまうと、外敵に狙われやすくなったり狩りがしにくくなったりするデメリットが出てきます。
野良猫同士が無駄な争いを避けるためにも、野良猫に縄張りは絶対に必要なのです。

野良猫の縄張りの範囲

野良猫の縄張りは、2種類に分けられます。
ホームテリトリーハンティングテリトリーという名称に分けられますが、その名のとおりホームテリトリーは自宅のようなものです。

ホームテリトリーでは食事や睡眠を主に行い、ほかの野良猫と争いが避けられる安全な場所という意味合いで使用されます。
ホームテリトリーは狭いためパトロールすることは少なく、たいていはほかの野良猫が侵入してこないかを見る程度でしょう。

ハンティングテリトリーは、獲物を探して狩りを行う縄張りのことです。
野良猫にとって毎日の食事は生きるためにもっとも大切なことなので、広い範囲をパトロールします。
ちなみに、獲物の多い場所であればハンティングテリトリーは狭いです。

オスのほうがメスよりも縄張りは広い

オスは、メスよりもパトロールする範囲が広いです。
なぜなら、オスは交尾をするためにメスを探さなければいけないからです。
オスはメスと違い発情期がなく年中交尾をすることができるため、メス以上に縄張りを広く持っているといえます。

野良猫は普段どんな過ごし方をしている?

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野良猫は自由気ままに過ごしているイメージですが、普段はどのような生活をしているのでしょうか?
次に、毎日の野良猫の過ごし方をご紹介します。

狩り

野良猫の生活の基本は、狩りです。
狩りをして食事を確保しなければ、命にかかわってしまいます。
また、空腹だと力が出なく狩りの成功率も低くなってしまうため、野良猫は元気なうちに毎日の狩りに勤しみます。
猫の獲物としてはネズミやカエル、小鳥や昆虫などが挙げられるでしょう。
飲食街に近い場所を縄張りにする野良猫は、人間の食べ残しを狙うこともあります。

睡眠

野良猫が狩りをしない間は、基本的に寝て過ごします。
そもそも、猫は1日の大半を寝て過ごす動物です。
狩りもパトロールもしていない時に無駄な時間を過ごすと、お腹や体力が減ってしまうため、睡眠により体力を蓄えます。

パトロール

野良猫のパトロールも、大切な日課です。
パトロールをして、ほかの野良猫が縄張りに入っていないか、交尾のできそうな猫はいるかを探します。
ちなみに、オス猫は単独でパトロールをして、メス猫は群れを作ります。
メス猫の群れは常に行動を共にするわけではなく、各自が食べ物を探すなどの行動をしているのです。
子猫も、メス猫の群れに加わって守ってもらいます。

野良猫社会のルールとは?

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野良猫たちにも、人間と同様に社会を生きるためのルールがあります。
最後に、意外にもシビアな野良猫社会のルールをご説明します。

ほかの猫には出会わない

発情期の猫以外は、基本的に野良猫同士が出会うことはありません。
なぜなら、縄張りの異なる猫同士が出会ってしまうと、命にかかわる喧嘩に発展してしまうからです。
野良猫の縄張りは一部被っていることもありますが、野良猫同士がマーキングをしあって出会わないように工夫をしています。
木におしっこや爪とぎをしてマーキングをすることで、ほかの猫に何時間前にここを通ったかを知らせて、極力出会わないようにしているのです。
ちなみに、野良猫の行動パターンはある程度決まっているため、イレギュラーがない限りは野良猫同士が出会うことはないでしょう。

出会っても気が付かないふりをする

もしも野良猫同士が出会ってしまった時も、お互いが気付かないふりをしてやり過ごします。
馴れ馴れしく挨拶などはせず、目も合わせずにお互いが争いを避けるために離れていくでしょう。
これは、野良猫が生き抜くために大切な、野良猫ならではのマナーだともいえます。

たまに夜の集会をする

夜に、たくさんの野良猫が集まっているのを見たことがある人もいるかもしれません。
普段は極力出会わないようにしている野良猫たちが出会うと、喧嘩に発展してしまわないか心配になるでしょう。
しかし、不思議なことに夜の集会をしている時は、野良猫同士が喧嘩をすることはありません。
これは一説によるものですが、野良猫同士が夜に集会を開いているのは、同じ縄張りを持つ猫同士の顔合わせだといわれています。
また、繁殖期が近くなってきたメス猫が、オス猫を見定める機会でもあるでしょう。
同じ縄張りを持つ猫のことを少しでも知っていれば、大きな争いを避けられるという考えもあるのかもしれません。

野良猫の縄張りの範囲は意外に狭い!

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野良猫は、縄張りを毎日パトロールします。
毎日のパトロールは大変だと感じるかもしれませんが、意外にも野良猫の縄張りは狭いです。
野良猫が縄張りを作るのは、安全に過ごすためだったり繁殖相手を探すためだったりします。
また、時には夜の集会を開いて、同じ縄張りを持つ野良猫同士が顔合わせをすることもあるでしょう。
野良猫のことは野良猫に聞いてみなければ本当のことはわかりませんが、意外にも野良猫は毎日を有意義に、必死に過ごしていることがわかります。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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