犬は白米を食べても大丈夫?
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まずは本題である、犬は白米を食べても大丈夫かどうかについて解説します。
また、健康に良いとされる玄米などについても見ていきましょう。
犬は白米を食べても大丈夫!
結論から言うと、犬は白米を食べても大丈夫です。
しっかりと炊いた白米であれば、喜んで食べるでしょう。
白米はほかの食材と異なり、細かく刻むなどの作業が必要ないため、手軽に与えられます。
生米はNG
犬に生の米を与えるのは、やめましょう。
生米を食べることで、消化不良により下痢や嘔吐などの可能性が考えられます。
当然ながら人間も生米を食べることはないですが、犬が炊く前の生米を好奇心で食べてしまうかもしれません。
そのため、米を保管するときは、犬の手の届かない場所に置いておく必要があります。
玄米もきちんと炊けば大丈夫
玄米は白米よりもマグネシウムやカルシウムが豊富に含まれているため、それらの栄養素を犬に補給させたいのであれば、玄米を与えましょう。
玄米も、きちんと炊けば犬に与えることができます。
しかし、玄米は白米に比べると消化がしにくいため、柔らかめに炊くことがおすすめです。
五穀米も与えてOK
ヒエや粟など、さまざまな穀物類が含まれた五穀米も犬に与えることができます。
しかし、穀物類には食物繊維が多く含まれていることから、与えすぎには注意が必要です。
また、玄米同様に白米よりも消化しにくいため、消化器官の未熟な子犬やシニア犬には与えないほうが良いでしょう。
餅は絶対に与えてはダメ!
煮ても焼いても美味しい餅ですが、犬に与えるのは絶対にやめましょう。
なぜなら、犬は基本的に食事をする際に丸呑みするからです。
餅を丸呑みすると、当然ながら喉詰まりを起こす可能性があります。
犬に白米を与えるメリット
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次に、犬に白米を与えるメリットをご説明します。
メリットを十分に理解した上で、愛犬に白米を与えるか判断しましょう。
糖質によるエネルギー源の確保
白米に含まれている糖質は、犬の運動量を維持するためのエネルギー源になります。
特にドッグスポーツなどで走り回ることの多い犬は、きちんとエネルギー源を確保する必要があるでしょう。
しかし、糖質の摂りすぎは肥満の原因にもなるため、注意が必要です。
糖尿病などの疾患がある犬も、白米は与えないほうが無難でしょう。
ビタミンB1、ビタミンB2で体調や被毛の健康維持
白米に含まれるビタミンB1は、体調の維持が期待できます。
また、ビタミンB2には被毛や皮膚の健康維持が期待できるでしょう。
植物性たんぱく質により筋肉の維持
白米には、量は少ないながらも植物性たんぱく質が含まれています。
たんぱく質は筋肉のほか、被毛や皮膚、爪など犬の身体全体の健康維持に期待できるでしょう。
食物繊維でお腹の調子をケア
白米には、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は腸内環境を整える効果が期待でき、便秘対策に繋がるでしょう。
ただし、食物繊維の摂りすぎは、子犬やシニア犬がかえって消化不良を起こしてしまう可能性があります。
また、下痢の原因にもなるため、与え方には気を付けましょう。
犬に白米を与える際の注意点
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最後に、犬に白米を与える際の注意点をご紹介します。
注意点を守って、犬の健康を維持できるようにしましょう。
与えすぎに注意
犬は雑食ではありますが、基本的には肉食動物です。
そのため、良質な動物性たんぱく質を摂取できなければ、健康を維持することができません。
犬に白米を与える際は、与えすぎに注意しましょう。
白米で満腹になってしまうと、十分な栄養補給ができません。
ひとつの目安ですが、犬の体重1kgあたり白米10gを与えると良いでしょう。
しかし、単純に体重30kgの犬に白米300gを与えても良いわけではありません。
300gも白米を与えると、それだけで満腹になってしまいます。
白米は、あくまで補助的な与え方にしましょう。
味付けはしない
犬に白米を与える際は、味付けをしないようにしましょう。
味付けをしてしまうと、調味料により塩分や糖分過多になってしまいます。
塩分は腎臓に負担がかかりますし、糖分は肥満の原因になるでしょう。
熱い白米は与えない
ホカホカの白米はとても美味しいですが、犬に与える際は少し冷ましてから与えるようにしましょう。
ホカホカの白米を犬に与えると、口内を火傷してしまいます。
特に犬は食事をするときに焦って食べるため、熱い白米をたくさん口内に入れてしまう可能性があります。
柔らかく炊く
人によって、白米の炊き方には好みがあるでしょう。
硬めの白米が好きな人もいるかもしれませんが、犬に与えるときは必ず柔らかくたいて与える必要があります。
白米を柔らかく炊くことで、消化がしやすくなるでしょう。
また、白米を犬に与えると、口まわりがベタベタしてしまうこともあるため、少量の水を混ぜて与えることで水分補給にも繋がります。
初めて与える際は少量を与える
犬に白米を初めて与える際は、少量を与えてしばらく様子を見ましょう。
犬が白米を食べてもきちんと消化できるかどうか見てから、食事をして与えることがおすすめです。
また、どんな食材でもアレルギーのリスクがあるため、やはり少量を与えて様子見をする必要がありそうです。
犬に白米を与える際は食べさせすぎに注意!
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白米は、噛むと甘みを感じて犬も喜んで食べるでしょう。
また、白米に含まれる糖質は、犬の貴重なエネルギー源となります。
豊富に含まれる食物繊維も、便秘の対策としても期待できるでしょう。
ただし、食物繊維の摂りすぎはかえって下痢になってしまうこともあるため、十分に注意しましょう。
ちなみに、基本的に肉食動物である犬には、白米で満腹をさせることは避けなければなりません。
犬に白米を与えるのは、ドッグフードのかさ増しをさせる程度の考え方をすると良いでしょう。
文部科学省 食品成分データベース 穀類/こめ(参照日:2022-11-17)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01088_7
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。