【犬も風邪をひく?】代表的な症状と飼い主がしてはいけない行動とは

愛犬がくしゃみや咳をしていると「風邪でもひいたのかな?」と心配になります。特に、気温の変化が激しい秋から冬にかけては、人間だけでなく犬も体調を崩しやすいものです。そこで今回は、風邪症状からみえる犬の病気と飼い主がしてはならない行動について解説します。 2022年11月26日作成

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犬もくしゃみや咳をしますが、人間のように風邪をひく動物なのでしょうか?犬の代表的な風邪に分類される病気について解説するので、ぜひ参考にしてください。

犬も人間のように風邪をひくの?

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そもそも犬は人間のように風邪をひくのか?という疑問がわいてくると思います。
結論からいうと、犬に風邪という病気は存在しません。具体的には、獣医学的に風邪という用語は存在しておらず、風邪症状が出ている場合は別の病気である可能性が高いとされているからです。

くしゃみや咳といった人間の風邪に似た症状が犬にあらわれている場合、呼吸器系の感染症などが疑われます。とくに「犬の風邪」と呼ばれるケンネルコフは、風邪症状がみられた際の代表的な病気の一種です。

犬の風邪「ケンネルコフ」の原因と犬にみられる代表的な症状

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こちらの章では「犬の風邪」と呼ばれる病気である、ケンネルコフについてみていきます。

ケンネルコフの概要

ケンネルコフは「犬伝染性気管・気管支炎」といい、犬の風邪と呼ばれているように、くしゃみや咳などの症状が風邪に類似しているのが特徴です。

ケンネルコフはペットショップや繁殖場など、犬を多頭飼育している環境で発生しやすい病気であることから、「犬舎」を意味する「ケンネル」と、咳をあらわす「コフ」をあわせて、ケンネルコフと呼ばれています。

犬の年齢に関係なく発症しますが、免疫力の弱い子犬や老犬、持病のある犬は重症化しやすいため注意が必要です。

ケンネルコフの発生原因

ケンネルコフは病原体により発生する病気とされ、主なに犬アデノウイルス2型、犬パラインフルエンザウイルス、ボルデテラ・ブロンキセプティカなどが原因とされています。

ひとつの病原体による単体感染より、複数の病原体による混合感染を起こしたときに症状がより重くなるようです。

ケンネルコフの感染経路

ケンネルコフは感染した犬との接触や飛沫による経口感染などで広がっていきます。
そのため、多頭飼育している環境でケンネルコフが発生した場合は、症状のある犬を隔離するなどの対応が必要です。

ケンネルコフにみられる症状例

ケンネルコフにかかった犬にみられる症状例は以下のとおりです。

・短く乾いた咳
・くしゃみ
・食欲不振
・熱発
・鼻水
・肺炎 など

適切な治療をおこなえば1~2週間程度で良くなりますし、自然治癒することもあるようです。ただし、細菌による二次感染が起こると、膿のような鼻水や高熱、肺炎などを引き起こす恐れがあるため、とくに子犬や老犬、持病を持っている犬などの免疫力が低い個体は、速やかに動物病院で診察・治療を受けましょう。

ケンネルコフの予防方法は?

ケンネルコフのみを予防するワクチンはありません。そのため、混合ワクチンの接種によって症状が重症化するのを避けるのが最もポピュラーな方法です。

日常的にできる対策としては、咳やくしゃみをしている犬と接触させない、犬が集まる場所は極力避ける、食器やケージを常に清潔に保つ、バランスの取れた食事をあたえる、運動などでストレスがたまらないように工夫する、などがあります。

ケンネルコフの治療

咳止めや抗生物質などによる投薬治療が主におこなわれ、おおよそ1~2週程度で回復するとされています。しかし合併症状がみられる場合には、症状別の治療が必要となるため、さらに回復まで時間を要するでしょう。

犬の風邪(ケンネルコフ)は飼い主にもうつる?

パスツレラ症やサルモネラ症などのように犬と人間が共通して感染するものもありますが、ケンネルコフは犬から人間にうつることはありません。その反対に、人間の風邪が犬にうつることもないといわれています。

ただし、ケンネルコフはとても感染力が強いため、愛犬からほかの犬に感染が広がってしまう恐れもあります。

ほかの犬に感染を広げてしまう前に、愛犬にケンネルコフの症状がみられたら、速やかに獣医師による診察を受けてください。

犬が風邪症状をみせたときの対処法

犬が風邪症状をみせたときの飼い主としての対処方法を解説します。

人間用の風邪薬をあたえない

犬が風邪症状をみせているときに人間用の風邪薬をあたえる飼い主がいますが、これは絶対にダメです。

人間用の風邪薬には犬にとって害のある成分が含まれていることが多く、消化器や腎臓などの臓器にダメージをあたえる恐れがあります。

場合によってはあたえた薬の影響で重篤な症状を引き起こす危険性があるため、獣医師による指導が伴わない薬を犬にあたえないようにしてください。

重症化するまで放置しない

咳やくしゃみなどの風邪症状を甘く考えている飼い主は少なくありません。その結果、治療開始まで時間がかかってしまい、愛犬の苦しみを長引かせることにつながります。

咳やくしゃみなどの風邪症状がみられたら、いったん愛犬の様子を観察してください。いつもと違う様子であれば、すぐにかかりつけの動物病院に連れていきましょう。

また、かかりつけ病院が夜間診療をしていない場合もあるため、自宅周辺で夜間でも診てくれる病院をピックアップしておくと便利です。

愛犬の様子がおかしいようならすぐに動物病院へ

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今回は犬の風邪として知られるケンネルコフについて詳しく解説しました。基本的には自然治癒も見込める病気ではありますが、子犬や老犬といった免疫力が弱い個体の場合は、動物病院での治療をおすすめします。

また、子犬や老犬だけでなく、成犬であっても犬の様子をよく観察したうえで、少しでもおかしいなと感じたらかかりつけの獣医師に相談してください。

愛犬の健康を守れるのは飼い主だけです。これからの寒い時期は犬も体調を崩しやすくなるため、より注意深く観察してあげてくださいね。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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