犬の逆くしゃみの症状
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まずは、犬の逆くしゃみの症状を見てみましょう。
普通のくしゃみとの違いは何なのでしょうか?
連続して激しく鼻を吸う
逆くしゃみの症状のひとつとして、連続して激しく鼻を吸う動作をすることが挙げられます。
だいたい症状は数秒で治まりますが、長いときには1分程度続くこともあります。
一見とても苦しそうに見えるため、飼い主としてはどうにかして楽にしてあげたいと考えるでしょう。
しかし、この逆くしゃみは犬にとってあまり苦しいものではないようです。
通常のくしゃみは排出しますが、息を吸い込むこととは逆の動作をするため、逆くしゃみと呼ばれています。
ブーブーと鼻を鳴らす
はじめて犬の逆くしゃみを見た人は、聞いたことのない音に驚くはずです。
突然ブーブーと鼻を鳴らすため、犬に何か起こったかと感じるかもしれません。
突発的に起こるため、飼い主としても対処のしようがないでしょう。
犬の逆くしゃみの原因
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次に、犬の逆くしゃみの原因を見てみましょう。
原因を知ることで、慌てることもなくなるはずです。
生理現象
逆くしゃみは生理現象のひとつであるため、そこまで心配をする必要はないでしょう。
通常のくしゃみと同様に、鼻腔に刺激があった際に起こることが多いです。
小型犬や短頭種に多い?
逆くしゃみは、小型犬や短頭種に多いとされています。
そしてシニア犬になるにつれて頻度は少なくなるといわれています。
病気の可能性がある?
逆くしゃみはほとんどの場合、病気が原因であることはありません。
先述したように生理現象によるものですので、大きな心配はしなくても良いでしょう。
しかし、何らかの病気が原因で逆くしゃみのような症状がある点には注意が必要です。
逆くしゃみと見間違える病気としては、気管虚脱が挙げられます。
気管虚脱とは、呼吸がしにくくなるためガーガーと鳴くような咳が見られることが多いです。
ほかの病気の可能性も高いですが、特にシニア犬は注意しなければなりません。
先述したように、シニア犬になると回数は減るため、シニア犬になってから逆くしゃみを何度もするのであれば、何らかの病気を疑う必要があるでしょう。
犬の逆くしゃみの治療・予防方法
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犬が逆くしゃみが頻発しておき、苦しそうにしているのであれば、どうにか対処してあげたいと考えるでしょう。最後に、犬の逆くしゃみの治療や予防方法についてご紹介します。
放っておく
乱暴な言い方かもしれませんが、犬が逆くしゃみをしていても飼い主として対処できることはありません。
そのため、見守ることが一番の対処方法となります。
ただし、シニア犬の場合には何らかの病気が疑われますので、逆くしゃみをしている様子を動画に収めて動物病院へ相談に行ったほうが良いかもしれません。
鼻に息を吹きかける
犬の逆くしゃみを抑える方法として、鼻に息を吹きかけるという方法があります。
胸をさすったり鼻に息を吹きかけたりすることで、早めに治まることがあるかもしれません。
頻度が高くなったときには要注意
逆くしゃみは生理現象なので、そこまで心配をする必要はありません。
しかし、頻度が高くなったり長時間続いたりしたときには、注意が必要です。
万が一のことも考えて、早めに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
逆くしゃみをしにくい環境にする
病気以外ではこれといった原因がないため、完全に予防することは難しいでしょう。
しかし、ある程度逆くしゃみをしにくい環境にすることは可能です。
寒い時期であれば、冷たい空気を吸うことで粘膜を刺激され逆くしゃみをすることがあるので、室内を快適な温度と湿度にしてあげると良いでしょう。
また、暑い時期には扇風機の風が鼻腔に入り込むことで、逆くしゃみをすることもあります。
なるべく犬に直接風の当たらない環境にすることで、風による室内での逆くしゃみはある程度抑えることができるはずです。
逆くしゃみを抑えるツボを押す
一説には、逆くしゃみを抑えるツボがあるともいわれています。
そのツボの場所は犬の肩甲骨の少し後ろ側で、かくゆと呼ばれるツボです。
犬が逆くしゃみをしたときにそのツボを優しく押してあげることで、治まることがあります。
早食い防止用の食器を使用する
早食いをする犬は、食べカスが鼻腔に入り込んで逆くしゃみをしてしまうこともあります。
そこで、早食い防止用の食器を使用してみましょう。
凹凸のある食器が販売されているため、それを使用して犬の早食いによる逆くしゃみを抑えることができるかもしれません。
犬の逆くしゃみは気にしなくても良い
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犬の逆くしゃみは生理現象であるため、そこまで気にする必要はありません。
子犬の頃に逆くしゃみをしていると「突然どうしたの!?」と心配になるでしょうが、治まるまで近くで見守ってあげましょう。
逆くしゃみ自体には危険性はありませんが、何らかの病気である可能性については疑うことも必要でしょう。
今まで一度もしたことがなかった犬が、突然何度も逆くしゃみをしたりガーガーという激しい呼吸をしたりしていたら、なるべく早めに動物病院へ連れて行ったほうが良いかもしれません。
また、シニア犬になると逆くしゃみの頻度は減りますが、シニア犬になっても何度も逆くしゃみをする場合にも注意が必要です。
いつも愛犬のことを見ていれば、いつ逆くしゃみをしているのか、頻度はどれくらいなのかを把握することができるため、日頃から愛犬の様子はチェックするようにしましょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。