犬の予防接種にはどんな種類がある?値段についても解説

愛犬のことが大切なのであれば、ワクチンの予防接種を受ける必要があるでしょう。
また、ワクチンによっては義務づけられているものもあります。
この記事では、犬の予防接種の種類や値段などについて解説します。 2022年03月02日作成

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犬の予防接種の必要性

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なぜ、犬にワクチンの予防接種をしなければならないのでしょうか?
まずは、犬の予防接種の必要性について見ていきましょう。

病気の予防

当然ながら、犬の予防接種は病気の予防のために受けるものです。
予防したいウイルスの病原性を弱めた抗原を摂取することで、犬の体内でそのウイルスに対して抗体ができます。
病気は犬が辛い思いをするだけでなく、場合によっては命に関わることにもなるため、予防接種は必ず行わなければなりません。

副作用の可能性

先述したとおり、予防接種は病気の抗原を摂取するものです。
摂取したワクチンによって、軽くではありますがウイルスに感染します。
そのため、犬によっては予防接種による副作用がみられることもあるでしょう。
しかし、病気を発症するよりは身体に負担がかからないため、自分で感染対策ができない犬だからこそ摂取をさせる必要があるといえます。

犬のワクチンの種類と値段

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犬のワクチンには、数種類あります。
それぞれの種類について理解しておくことで、愛犬の予防接種への心配も薄まるでしょう。
また、気になる値段についてもご説明します。

※今回紹介しているワクチンはあくまで一例です。動物病院や獣医師の診断によって料金や内容が変更する場合もございます。
詳細については、かかりつけの動物病院までお問い合わせ下さい。

狂犬病ワクチン(義務)

犬のワクチンといえば、狂犬病ワクチンが最も知られているでしょう。
狂犬病ワクチンは、犬を飼っている飼い主すべてに年に1回の予防接種が法律で義務づけられているからです。

狂犬病は、発症するとかなりの確率で死に至る恐ろしい病気です。
日本国内では直近の感染例はないですが、海外では未だに狂犬病を発症している犬もいるため、愛犬にも絶対に予防接種をさせなければなりません。
ちなみに、狂犬病は犬から人間へも感染します。
値段は、3,000円前後です。

2種混合ワクチン(任意)

2種混合ワクチンは、だいたい3,500円〜6,000円ほどで接種することができます。
ジステンパーとパルボウイルスの病気に効果的なワクチンです。
ちなみに、犬のワクチンの予防接種は、狂犬病ワクチンだけです。
そのため、2種混合ワクチン以降のものは、無理に摂取する必要はありません。
しかし、愛犬のことを守るために狂犬病以外のワクチンを接種している人がほとんどです。

5種混合ワクチン(任意)

5種混合ワクチンは、犬を飼う上で最もポピュラーなものでしょう。
2種混合ワクチンでも予防できるジステンパーとパルボウイルスに加えて、イヌ伝染性肝炎とアルデノウイルス2型、パラインフルエンザの3種類がワクチンが追加されています。
値段は6,000円程度とそこまで高いため、狂犬病ワクチンとともに年間10,000円程度の予防接種の出費を見込んでおくと良いでしょう。

6種混合ワクチン(任意)

6種混合ワクチンは、先述した5種混合ワクチンの5種にコロナウイルスを加えたワクチンです。
値段は7,000円前後になり、5種混合ワクチンとともにスタンダードな予防接種といえます。

8種混合ワクチン(任意)

8種混合ワクチンは、6種混合ワクチンの6種に加えて、レプトスピラ感染症コペンハーゲニー型、レプトスピラ感染症カニコーラ型の2種類のワクチンが追加されています。
値段は8,000円前後となっています。

10種混合ワクチン(任意)

犬のワクチンで最も多くのウイルスや伝染病を予防できるものが、10種混合ワクチンです。
8種混合ワクチンの8種に加えて、犬レプトスピラ感染症の2種類の型(グリッポチフォーサ型、ポモナ型)が追加されています。
価格は10,000円程度と高価ではありますが、愛犬をさまざまな病気から守ることができるでしょう。

犬の予防接種の時期や回数

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犬の予防接種を、どのタイミングで何回受ければ良いかわからない人もいるでしょう。
最後に、犬の予防接種の時期や回数について解説します。

狂犬病ワクチンは年1回

狂犬病ワクチンは、年1回の接種が国の法律で義務づけられています。
接種時期の目安は4月から6月の間ですが、おそらくかかりつけの動物病院があれば、接種時期が近くなってくると案内がくるはずです。
ちなみに、生後90日を過ぎた犬が対象となるため、接種時期にまだ生後90日を過ぎていない場合には、獣医師に相談してみると良いでしょう。

子犬は年3回

ペットショップやブリーダーから子犬を迎え入れるときに、「この子は2回までワクチン接種が終わってますので、今後はご自身で予防接種を受けさせてください」などと説明されたことがある人も多いでしょう。
生後間もない子犬であれば、母犬からの母乳に抗体が含まれているため、予防接種を受ける必要がありません。
しかし、母乳から離乳食に切り替わる生後3~4週間の子犬は、およそ数十日を目安に抗体が消滅してしまいます。
そのため、抗体が消滅してからワクチンによる予防接種を受ける必要があります。
抗体が残っているか消滅しているかは個体差があるため、一概にはいえませんが、だいたい生後40~60日程度で1回目のワクチンを接種することが多いです。
その後は1ヶ月おきに2回目、3回目の接種をします。

成犬は年1回が目安

成犬の場合は、年に1回のワクチン接種を目安に行います。
時期や種類は獣医師と相談する必要がありますが、ほとんどの人が愛犬に年に1回のワクチン接種を行っているでしょう。
しかし、犬の体内に抗体が十分にあれば、ワクチン接種をしないという選択肢もあります。
愛犬の健康に関わることなので、十分に獣医師を相談するようにしましょう。

愛犬を守るために予防接種を受けましょう

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ワクチンによる予防接種は、愛犬を守ることに繋がります。
義務づけられている狂犬病ワクチンはもちろん、2~10種混合ワクチンも、必要に応じて接種をしましょう。
ワクチンの値段もそこまで高くはないため、獣医師と相談して接種の時期などを決めることがおすすめです。

参考

厚生労働省 感染症情報 狂犬病
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/

厚生労働省 犬の鑑札、注射済票について
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/10.html

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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