犬が誤飲したときの症状
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まずは、犬が誤飲したときの症状についてご説明します。
誤飲した瞬間を見ていないときにも、これらの症状があった場合には誤飲を疑いましょう。
吐きそうで吐かない
犬が誤飲をすると、食道に異物が詰まってしまうために吐こうとします。
しかし、異物が大きければうまく吐くことができずに、何度かゲェゲェとしても異物を吐き出すことはできないでしょう。
呼吸困難
食道に異物が詰まることで、犬は呼吸困難に陥ってしまう可能性があります。
また、食道のとなりにある肺などを圧迫することで、グゥグゥと聞き慣れない音を出すこともあるでしょう。
呼吸困難はすぐに対処しなければ、命に係わることが考えられます。
胃を傷つける
異物が食道を通って胃にたどりついたとしても、うまく消化できる保証はありません。
また、異物が大きかったり凹凸があったりすると、胃を傷つける危険性も考えられます。
異物が胃を傷つけることで、腹痛や嘔吐を引き起こすこともあるでしょう。
腸が壊死する
犬の腸に異物が詰まってしまうと、その部分が壊死する可能性があります。
そうなると犬は何も食べることができなくなるため、一刻も早く行動に移さなければなりません。
放置しておくと命に係わる可能性が高いため、非常に危険です。
犬が誤飲したときの対処方法
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犬の誤飲は、早期対処が大切です。
それでは、どのように対処をすればよいのでしょうか?
動物病院へ連れて行く
犬が誤飲した場合には、すぐに動物病院へ連れて行くことが一番です。
誤飲したものが小さいものであったとしても、犬にとって有害となる成分が含まれているかもしれません。
そのため、なるべく早く動物病院へ連れて行くことが一番の対処方法といえるでしょう。
また、動物病院へ連れて行くときには、事前に連絡をして異物を誤飲したことを伝えると診察をスムーズに行うことができるはずです。
異物を吐き出させようとしない
「犬に食塩水を飲ませると吐く」という情報を目にすることがあると思いますが、これは誤った情報です。犬が誤飲をしたとしても食塩水を飲ませて無理やり吐き出させようとするのはやめましょう。
犬に食塩水を飲ませると、塩分過多となりほかの病気を発症してしまう可能性があります。
また、無理やり吐かせようとしている間にも犬の症状は悪化していくこともあるでしょう。
そのため、犬が誤飲したときには素人判断で行動することなく、獣医師に任せるようにしたほうが安心です。
犬が異物を口に入れても慌てない
犬が異物を口に入れたとしても、慌ててはいけません。
慌てて犬の口の中にある異物を取り出そうとすると、犬は飼い主に取られると考えて急いで飲み込もうとします。
そうするよりも、犬が誤飲しそうであれば犬のおやつなどで気を逸らすことが正しい対処方法です。
また、優しく呼び寄せてから異物を口から出してもらうなど、慌てず冷静に対処することが大切なことといえます。
犬が誤飲しないためにはどうすればよい?
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犬の誤飲のほとんどは、飼い主の管理責任です。
犬に辛い思いをさせないためにも、誤飲対策をしっかりとしましょう。
床に物を置きっ放しにしない
家の中が散らかっていると、犬の誤飲の可能性は必然的に高くなります。
私たち人間は床に物が落ちていても、それが何なのか認識することができますが、犬にはそれができません。
好奇心旺盛な犬は、床に落ちているものをおもちゃと認識して遊ぼうとすることもあるでしょう。
そうして遊んでいるうちに、誤飲をしてしまうことがあります。
そのため、常に床はきれいにすることで、犬の誤飲は予防することができるでしょう。
もちろん、床だけでなく大型犬であればタンスの上に手が届く場合もありますので、家の中全体をきれいに保つ必要があります。
また、チョコレートやアボカドなど、犬にとって有害な食べ物なども、冷蔵庫や貯蔵庫に片付けておくのが誤飲対策になるはずです。
「放せ」のしつけをしておく
犬がもしも異物を口に咥えたとしても、「放せ」のしつけをしておけば簡単に異物を取り出すことができます。
「放せ」のしつけ方法は、おもちゃを使用しましょう。
犬におもちゃを噛ませて、「放せ」と大きな声でコマンドを出します。
そして犬の奥歯に手を入れて、おもちゃを出させましょう。
そのあとに、ご褒美として放したおもちゃを与えます。
これをすることで、犬は「おもちゃを出してもまたもらえる」と、飼い主におもちゃを取られる心配がないことを学んでくれるはずです。
ちなみに、このしつけをするときは飼い主の手に傷がつく可能性があるため、軍手などを装着して行うことをおすすめします。
拾い食いの癖をつけない
犬に拾い食いの癖をつけなければ、犬が誤飲するリスクも減ります。
散歩中に犬が拾い食いしたときには、リードを一瞬だけ軽く引いて、拾い食いはいけないことだと教えましょう。
ここでは、一瞬だけリードを引くということが大切です。
引っ張るような動作ではいけません。
一瞬だけリードを引くことで犬は一瞬首が締まるため、それがいけないことだと理解してくれます。
人間の食べ物を与えない
まれに、飼い主が食べているものを犬に与える人がいます。
これをすると、犬はどれが食べられてどれが食べられないのか、区別がつきにくくなるのでやめましょう。
あくまで犬にはドッグフードと犬用おやつだけ与えて、飼い主の食べているものは犬が欲しがったとしても絶対に与えてはいけません。
これを徹底することで、犬はドッグフードと犬用おやつ以外のものは食べることができないと理解して、誤飲もしなくなるはずです。
犬の誤飲は飼い主の責任
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犬の誤飲は、すべて飼い主が防ぐことができます。
室内をきれいにしておけば犬が異物を誤飲する心配はないですし、しつけをしっかりすることで誤飲せずに異物を口の中から出させることが可能です。
そのため、犬の誤飲はすべて飼い主の責任といえるでしょう。
犬を誤飲から守るためにも、日頃から対策を徹底しておきましょう。
万が一犬が誤飲したときにはすぐに動物病院へ連れて行くことが、犬の命を守ることに繋がります。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。