犬が仰向けになる心理
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犬を飼っている人であれば、愛犬が急に仰向けになってバタバタし出した…という場面に遭遇したことがあるかと思います。その場合、苦しそうな感じでなく、逆に気持ち良さそうにしていることや嬉しそうにしていることの方が多いですよね。そもそも、仰向けになるときの犬ってどんな気持ちなのでしょうか?
信頼
犬の急所はお腹になるので、本来はお腹を見せることはあまりありません。ですが、飼い主さんにお腹を見せるということは信頼して甘えている証拠と言えるでしょう。
犬種や性格にもよるのですが、基本的に犬は触ってもらったり、撫でてもらうのが大好きで、特に背中やお腹は一番気持ち良いと言われています。
しかし、せっかくお腹を見せてくれている時に、犬が嫌がるようなことをしてしまうと、不信感を抱きお腹を見せてくれることがなくなってしまうかもしれません。
また犬の都合で撫でて欲しいとお腹を見せてきて、その都度要求を呑んでいるようであれば、わがままな犬に育ってしまうこともありますので、その点は注意しましょう。
降参
信頼しているという理由の他に、服従を示すためにお腹を見せることがあります。犬の祖先だとされている狼は、群れで生活しているため、必ずリーダーが存在し、リーダーには絶対服従というルールがあります。
その時に示したのがお腹を見せる仕草のため、これは本能的な行動と言えるでしょう。
飼い主さんに叱られているときや甘えたいときにこのポーズをしてくるときは「あなたに従います」とアピールしている証拠かもしれません。
しかし、叱られているときにお腹を見せても反省している意味ではないので、安易に褒めたりしないようにしましょう。
暑い
解説してきた2つは気持ちの部分ですが、ただ暑いだけのときにもお腹を見せることがあります。
犬は人間と違って汗腺が肉球の部分にしかありません。そのため、汗による体温調節ができません。仰向けでお腹を見せることでお腹を冷やしている可能性が高いです。そこで、パンティング(荒い呼吸)をしているようであれば、確実に暑い証拠なので、冷房などで室内を冷やしてあげてください。
仰向けにならない方がいい犬種
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全犬種が仰向けになりますが、中にはできるだけ仰向けにならない方がいい犬種もいます。それは、パグ、シーズー、フレンチブルドッグ、ダックスフント、ペキニーズ、プードル、パピヨンなどです。
パグやシーズー、フレンチブルドッグなどの短頭種は、仰向けになると鼻やのどが詰まりやすく、気管虚脱という病気になってしまう子もいます。長時間仰向けになるのはよくありません。
ダックスフントやペキニーズ、プードル、パピヨンなどは仰向けになると背骨などに負担がかかってしまい、ヘルニアなどの病気を発症してしまうことがありますので、こちらも長時間の仰向けには注意してください。
仰向けになってバタバタしている理由
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ひっかき反射
愛犬が仰向けになっているときに、お腹を撫でている場合、反射的に足をバタバタさせてしまうことがありこれを「ひっかき反射」と言います。
これは自己防衛機能の1つで背中や肩、お腹に何らかの刺激が加わることによって無意識のうちに足を蹴るような動きをするようになっており、身体を守っていると言われています。
わかりやすくいうと、身体に虫や何か異物がついたときに振り払おうとする働きということです。
背中がかゆい
人間も背中がかゆくなるように、犬も何らかの原因で背中がかゆくなることがありますが、なかなか自分でかくことはできませんよね。
そこで、仰向けになって地面に背中をこすりつけ足をバタバタさせることで背中をかいているのです。こんなときは、飼い主さんがいち早く察知して、背中をかいてあげてください。
かゆがる頻度が多いようであれば、皮膚疾患の可能性があります。シャンプーをするか、かかりつけの動物病院に相談してみてもいいかもしれません。
自分の匂いをつけたい
自分の匂いをこすり付けるときにも、仰向けになって足をバタバタさせることがあります。犬にとって匂いはとても重要なもので、匂いによって沢山の情報を得ることができます。
散歩のときに愛犬を観察してもらえればよくわかりますが、匂いをかぎならが歩き回り、おしっこを至るところにするのもマーキングと言われている行動で、他の犬のおしっこの上に自分のおしっこをかけ自分の匂いをつけるのです。
他の犬の匂いを消し、自分の匂いをつけることで、「ここは自分の縄張りだ!」というようにアピールしていると言えるでしょう。
自宅内でもそれは同じことで、仰向けになり足をバタバタすることで、自分の匂いをこすり付けている可能性が高いので、自分の縄張りを作ろうとしているのかもしれませんね。
夢を見ている
犬は平均1日12時間~18時間睡眠をとると言われており、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。レム睡眠の時に夢を見る傾向が多いです。
他にも、寝言を言ったり、身体を動かすこともあります。そんなときに、仰向けになって足をバタバタさせることもあるようです。愛犬が気持ちよく寝ているときに、仰向けになって足をバタバタさせる行動を見せたらそっと様子を見守ってあげましょう。
目をつぶっている状態であれば、夢を見ている可能性が高いです。元気に走り回っている夢でも見ているのでしょう。
犬は信頼した人にだけお腹を見せる
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犬は信頼した人にしかお腹を見せないので、尻尾を振ってお腹を見せ、足をバタバタさせているときは嬉しくて仕方がないという仕草なので、飼い主さんかたすれば嬉しいですよね。
しかし、他にも色んな理由がありますので、今回の記事を参考にして頂き、愛犬がどんな理由で仰向けになり足をバタつかせているのかを推測してみてください。
あまり仰向けにならない方がいい犬種もいますので、それらの犬種を飼っている方は注意しましょう。
著者情報
Hanaco
子育てをしながら、専業主婦ワーカーとしてお仕事をさせていただいております。以前はチワワを2匹飼っていました。
調べることや文章を考えることが好きで、自分の考えや経験などを活かせるようなお仕事をしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。