猫は何歳になると出産できる?
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愛猫の子どもがほしいと考えても、出産できる年齢に達していなければ妊娠をすることもできません。
まずは、猫の出産について満遍なく知っておきましょう。
メス猫が発情期を迎えると妊娠できる
メス猫は、個体差はあれど生後6ヶ月から10ヶ月頃にはじめての発情期を迎えます。
一度発情期を迎えると、4日から2週間ほどは大きな声で鳴いたり、外に出たがったりする姿を目にするでしょう。
身体をいろいろなものに擦りつけるなど、日頃行わないことをしだしたら発情のサインです。
発情中に交尾をしなければ、その後は16日から約1ヶ月の周期で発情を繰り返します。発情期を迎えると妊娠・出産をすることができるため、早い場合には生後6ヶ月頃で妊娠をすることも可能です。しかし、猫は発情中でなければ排卵がされません。
オス猫には発情期がない?
オス猫もメス猫と同様に、生後6ヶ月から10ヶ月頃に性成熟を迎えます。
しかし、オス猫は発情期のメス猫のフェロモンのにおいを嗅がなければ発情することはありません。
そのため、猫の交尾はメス猫の発情期のタイミングで行う必要があります。
猫の交尾の流れ
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猫が実際に交尾する場合は、どのような流れで行われるのでしょうか?
妊娠したかどうかを見分ける方法についてもご説明します。
メス猫がオス猫の気を惹く
発情したメス猫がオス猫に対して大きな声で鳴き、気を惹くところからはじまります。
そしてメス猫は後ろ向きになり上半身を低くして、お尻を高く持ち上げる姿勢をします。
これはロードシスと呼ばれますが、メス猫がこの姿勢になるとオス猫はマウンティングをして、交尾が始まります。
交尾中はメス猫が鳴く
交尾中は、メス猫が大きな声で鳴きます。
これは、オス猫の性器にトゲのようなものがあるため、痛みを感じて鳴いているのです。
交配が終わるとオス猫はすぐに逃げる
交尾が終わると、オス猫はすぐにその場から逃げてしまいます。
そう聞くとオス猫は責任感がないように感じますが、メス猫の気性が荒くなっているため、攻撃をされないように逃げるのです。
メス猫が陰部の痛みを舐めて落ち着かせている最中も、オス猫は次の機会を狙います。
しかし、攻撃的になっているメス猫は、落ち着くまで次の交尾を許しません。
そしてしばらく時間が経つと、次はメス猫のほうからオス猫に近づいて再度交尾を始めます。
1度の交尾で妊娠することもありますが、だいたい日に2、3回の交尾を行い、それを3日間程続けることが多いです。
猫は一度にたくさんの子猫を産む
個体差によりますが、猫は一度に1匹から8匹程の子猫を産みます。
そのため、去勢・避妊手術をしていないオス猫とメス猫を飼っている場合は、どんどん子猫が増え続けていくでしょう。
もしも妊娠を望んでいない場合は、去勢・避妊手術をする必要があります。
猫が妊娠したか見分ける方法
猫が妊娠したかどうかは、基本的にお腹が大きくなってから気が付きます。
だいたい妊娠4週から6週目にはお腹が大きくなるため、そのタイミングで気が付くことが多いです。
猫の妊娠に気が付いたら、なるべく早めに動物病院へ行くようにしましょう。
猫の妊娠期間
妊娠期間は、個体差はあれどだいたい63日前後だといわれています。
出産が近くなると、猫は落ち着きのない行動をするようになるでしょう。
巣を作るような動作をしたり、陰部を気にしたりするようにもなります。
出産の24時間前になると、急激に食欲が低下することが多いです。
猫が出産するときに飼い主が準備しておくもの
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猫が出産しやすいような環境を作ってあげるのは、飼い主の役目です。
そこで、出産するときに事前に準備しておくものについてご紹介します。
母猫の栄養管理
健康的な子猫を産むには、母猫がしっかりと栄養を摂取していなければなりません。
そのため、妊娠1ヶ月頃からは、徐々に食事量を増やすようにしましょう。
しかし、妊娠中に肥満になるのは難産の原因ともなるため、体調や体重も見ながら増やすようにしてください。
出産間近になると食欲が低下するため、食事の量を減らして回数を増やすようにしましょう。
出産場所を用意する
猫が安心して出産することができるように、飼い主側で場所作りをしておきましょう。
出産のための場所は、3つの条件を満たす必要があります。
1つ目は、暗い場所、2つ目は柔らかいものが用意されている、そして3つ目は周囲が囲まれているということです。
そのため、ペット用サークルにダンボールをかぶせて、中に柔らかい毛布などを用意してあげましょう。
母猫が子猫の世話をしない場合は?
まれに、母猫が子猫の世話をしないことがあります。
その場合は、飼い主のほうで子猫の世話をしなければなりません。
産まれた子猫の羊膜を除去しないのであれば、子猫を包んだ毛布やタオルごと撫でるように羊膜を剥がしてあげましょう。
また、へその緒が付いたままの場合は、飼い主側で処理してあげる必要があります。
へその緒の処理は経験のない人には難しいかもしれませんので、事前に獣医師に確認しておくと良いでしょう。
出産にはリスクが伴います
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猫は、交尾をすると妊娠する確率はかなり高い動物です。正しい交尾をしなければメス猫の身体に負担がかかることもあり、飼い主側でも事前準備が必要です。
最後まで子猫の面倒をみきれない場合や、少しでも面倒だと感じた場合には、避妊手術をすることをおすすめします。
ROYAL CANIN(参照日:2021-01-23)
https://www.royalcanin.com/jp/cats/kitten/helping-your-pregnant-cat-give-birth-at-home
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。