成長段階による視力とは?
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猫は生後7日で目が開いておおよそ、ぼんやりと外の世界を認識し始めます。生後20日前後では部屋の奥行などを把握できる視力が備わってきます。親猫を探すような仕草を見せるなど、劇的に視力が向上してくることがわかります。生後1カ月もすると部屋の中にある障害物を避けて通れるようになるなど、さらに視力がきちんと備わってきた様子がわかります。
月齢を経て視力は上がってくるかのように見えますが実際のところは、0.1程度にしかなりません。次に進化してくるのは動体視力です。月齢や年齢に伴って、視力が向上するということはありません。
猫は動体視力が優れている
猫は眼球運動が素早い動物として知られています。例えば1秒間に250度の範囲でものを捉えることができます。そして水平運動の場合には、1秒間に150度の速さで眼球を動かせるのです。
猫の実際の視力は
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猫の視力は0.1から0.2と言われています。実際には、それよりも低い場合もあるほどで想像しているよりも視力が低いことに驚かされます。それでも、距離で言うと2メートルから6メートルの範囲はよく見えているようです。動きのあるものでは6メートルが限界ですが建物などの場合には、10メートル先のものまで認識できるのです。
見えている範囲を人間と比べてみるとおおよその視野や280度です。人間の場合には210度です。視力自体はそれほどの数字ではないのですが、実際にはある程度のものを見る力は優れているのです。
視力自体はあまりよくない
猫は目が大きいのでよく見えているのでは?と思いますは実際いには水晶体を動かすための筋肉が鍛えられていません。つまり貧弱な作りになっているのです。ピント機能が発達していないので、モノを見るときのピントが合わない=あまり見えていないということになるのです。数字で表すと自分より75センチよりも近くにあるものは、ぼやけて見えるのです。ほとんどの狩猟本能は嗅覚や聴覚で賄われていることになります。
実は、猫がモノを正確に捉えられるのは2メートルから6メートり先のものです。目のピントが合うことで、ようやくきっちりとそのモノを認識できるようになるのです。それ以上先のものは逆に焦点が合わずに見えづらくなるのです。
なんでも見えているようで見えていない?
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猫は自分の近くにあるものはあまり見えていません。ぼやけて見えているようです。飼い主さんが至近距離で小さなおやつを差し出しても無反応なのは、見えていないからなのです。猫はなんでも見えているというイメージがあるので、飼い主さんの方が、がっかりしてしまうのです。でも、そこには視力の問題が絡んでいるわけです。
逆に夜になると良く見えているということも言えます。夜行性と言われる理由は、猫の網膜は夜になると網膜部分の機能が(白黒の鑑別)が人の三倍にも発達すると言われているのです。だからこそ、猫は夜になるとハンターになると言われているのです。
猫の視力は犬や人間とは違う
一般的に犬の視力が0.3という数字で断定すると、猫の場合にはさらに下回り0.1ということになります。但し動体視力は上回り、夜はさらに良く見せるような網膜の働きがあるのです。あくまでも猫の視力というのは、近視であり遠いものをとらえるピントが合えばよく見えていて、近くものは案外と見えないという特徴があります。飼い主さんはそのあたりの目の事情をよく把握して普段の生活を考えてあげるとより良い環境を与えられるようになります。
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UCHINOCO編集部
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