犬のストレスサインを見逃さないで!

犬はストレスを感じると様々な行動や仕草に表していますが、とても些細な仕草の場合も多く、なかなか気づいてあげることが出来ない事もあります。
犬のストレスサインを理解し、いち早くストレスに気付いてあげられるように一緒に学んでいきましょう。
2018年07月16日作成

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犬も人間と同じようにストレスを感じますが、人間のように言葉で表すことが出来ないので行動や仕草でストレスを表します。些細な変化のため見逃してしまう場合も多く、長い間ストレスを与え続けてしまう可能性もあります。
ストレスサインを理解し、日頃か愛犬の様子を観察して、小さな変化にも気付いてあげられるようになりましょう。

ストレスを感じるとどうなるの?

犬はストレスを強く感じると行動や仕草で表します。普段の何気ない仕草の中にストレスサインが隠れている場合が多く、それがストレスサインだと見分けられない事もあるかもしれません。「これは犬の仕草だから大丈夫」「いつもやっていることだから」と流したりせず、一度気に留めてみてください。
犬によってストレスを表す仕草は様々で、数多くのストレスサインがあります。愛犬の様子をよく観察し、普段の生活を思い出してみましょう。

体の一部を舐め続ける

出典元:https://www.shutterstock.com/

体の一部をひたすら舐め続ける行動は代表的なストレスサインです。
その原因は様々ですが、運動量や遊びの時間が少なく欲求不満の時に起こることが多いようです。
この行動が長く続いてしまうと、自分の手や足や肉球やお腹など舐め続けているところの皮膚が炎症を起こし皮膚病になる可能性が高いです。また、治療にも長い時間がかかってしまうので、早急に対応する必要があります。

そわそわして落ち着きをなくす

無意味に歩き回ったり、じっとしていなかったり、そわそわしている時もストレスのサインの可能性があります。この場合は、ただ元気で歩き回っているだけなのか、そわそわして落ち着きがないのかを見極める必要がありますね。
人間でも精神的に不安なことなどがあるときは落ち着かないように、犬にも同じような行動がみられるという事ではないでしょうか。
この場合は、犬が歩き回らないように閉じ込めるのではなく、ストレスの原因を取り除き不安を解消してあげるのが先決です。

自分のしっぽを追いかける

出典元:https://www.shutterstock.com/

自分のしっぽを追いかけてくるくると回る行動を「テイルチェイシング」と呼びます。
子犬の時は遊びの一環としてみられる行動ですが、成犬になっても行う場合はストレスの場合がほどんどです。この場合のストレスの原因は退屈であることが多いそうです。放置しておくと、自分のしっぽを噛んで傷つけたり、噛みちぎってしまう場合もあるので早急に対応するようにしましょう。

ぶるぶると震える

犬を動物病院などに連れていくと、ぶるぶると震えているのを見たことがあるかもしれません。これもストレスを感じていることにより起こる仕草です。
慣れていない場所に行った時や、慣れていない人や環境に対面した時にみられることが多く、極度の緊張などがストレスとなる場合が多いです。
毎回同じ場面で震えているようでしたら、その場面になんらかのストレスがあるという事なのでなるべく回数を減らしたり、動物病院など必要不可欠な場合は徐々に慣れさせるなど、対策を立てる必要がありそうです。

下痢

人間のストレスからお腹を下すことがあるように、犬もストレスによって下痢をします。この場合、急激な環境の変化(ペットホテルに預けた、初めて長時間ドライブをした、など)によってストレスがかかり、下痢をしてしまう事が多いようです。
下痢をしたら病気を疑うこともありますが、ストレスによっても下痢をするので、心当たりがあれば獣医さんに相談してみましょう。

他にもまだまだあるストレスサイン

代表的なストレスサインを紹介しましたが、ストレスサインはまだまだあります。
例えば、頻繁にあくびをしたり、舌をぺろぺろしたりする仕草もストレスサインの可能性があります。また攻撃的になったり、無駄吠えをし始めたりするのもストレスサインの可能性があります。
ストレスの原因は様々ですが、よく観察していないと見逃してしまいがちな仕草もストレスサインの可能性があるので、日頃から愛犬の様子をチェックしていると良いと思います。

ストレスを解消するには?

ストレスサインがみられたら、ストレスの原因を探り解消させるよう努めたいですよね。しかし、犬のストレスは「これ!」といった絶対的な原因が非常に分かりづらく、思い当たることが無い、という場合も珍しくありません。
思い当たることがある場合は、その原因を改善し犬の様子をみることで解決する場合もありますが、「ストレスの明らかな原因がわからない」という場合は、原因になっていそうな事を飼い主がひとつずつ探っていくしかないのです。
例えば、生活環境は快適かどうか、室内飼いの場合は室温が暑すぎないか、寒すぎないか、外飼いの場合は雨や直射日光が当たりすぎていないか、など見直してみましょう。
また、食事は十分与えられているか。お腹が満たされていなかったり、体に合わない食事を続けていたりしないか、見直してみましょう。食事管理がしっかりしていないと、体調を崩す原因にもなるので心配であれば獣医さんに相談しましょう。
そして、犬と触れ合う時間は十分あるか、犬と触れ合う時間が極端に少なすぎる、放置しすぎているなど、触れ合う時間を見直してみましょう。飼い主にかまって欲しいのにかまってもらえない、というのはストレスの大きな原因です。愛情をもって接してあげましょう。

犬にもなるべくストレスは溜めてほしくないと思いますよね。
言葉で伝えることが出来ない分、こちらが気づいてあげなければなりません。そのためには日頃から愛犬をよく観察し、触れ合い、話しかけたりしてスキンシップをとることが大切です。そうすれば小さな変化にもいち早く気づくことが出来ますね。

この記事は獣医師が監修しています

本間 克巳

・本間獣医科医院長
・北里大学 獣医畜産学部 獣医学科卒業
・小動物臨床専門
・その他、海外協力事業とNPO法人の活動、アジア諸国への病院設立、人医師との腎臓移植・腹膜透析・細胞再生医療などの共同開発事業など幅広く活動中

著者情報

UCHINOCO編集部

UCHINOCO編集部では、ペットに関するお役立ち情報をお届けしています。

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