実は犬が嫌がっている?飼い主のおせっかいな行動とは
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まずは本題である、犬が嫌がる飼い主のおせっかいな行動をご紹介します。
これらの行動を続けていると、愛犬に嫌われてしまうかもしれません。
行ったことのない場所ばかりに連れて行く
現代は、犬といっしょに行くことができる施設が増えてきています。
ドッグランやドッグカフェはもちろん、商業施設でも犬を連れて行けるところがあります。
飼い主としては愛犬をさまざまな場所に連れて行ってあげたいと考えるでしょうが、実はそれは犬からすればいい迷惑なのかもしれません。
好奇心旺盛な犬であれば、はじめて行く場所はとても楽しめるかもしれませんが、人見知りであったり警戒心が強かったりする犬は、はじめて行く場所が落ち着かずに、ストレスとなってしまうこともあるでしょう。
もしも愛犬をはじめて行く場所に連れて行くのであれば、愛犬の性格も考慮する必要がありそうです。
いろいろな人や犬と交流させる
飼い主としては、ほかの人や犬とも仲良くできる愛犬を育てたいと考えるはずです。
しかし、臆病で人見知りの性格の犬にとって、知らない人や犬と触れ合うのはかなりの苦痛でしょう。
もちろん愛犬がいろいろな人や犬と仲良くできるのであれば良いですが、子犬の頃から社会化ができていなければ、いきなり仲良くするのは難しいです。
こまめにシャワーに入れる
人間は、毎日お風呂やシャワーを浴びなければ気持ちが悪いと感じるかもしれません。
それと同じように、愛犬を散歩のたびにシャワーに入れて足や被毛を洗うことは、犬にとっては良くありません。
犬の皮膚は人間よりも弱く、こまめにシャワーに入れると皮膚炎の原因になります。
犬の散歩が終わった時は、シャワーに入れるのではなく濡れたタオルなどで軽く拭いてあげる程度にしましょう。
服を着せる
犬は、自分である程度の体温調節をします。
寒ければ暖かい日向を探し、暑ければ涼しい洗面所などに移動します。
そのため、犬にむやみに服を着せることはおすすめしません。
特に暑い時期に服を着せると、体温調節が難しくなってしまい、熱中症の原因にもなります。
しかし、シニア犬を散歩させる時などは、服を着せても良いでしょう。
また、シングルコートで寒さに弱い犬種も、冬に服を着せることは効果的です。
場所と時期を考えて、愛犬に服を着せるかどうか検討することが大切です。
犬が嫌がっている時のサインとは?
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次に、犬が嫌がっている時のサインを解説します。
愛犬がこれらのサインをみせた時は、すぐに止めてあげましょう。
あくびをする
犬があくびをする理由は、大まかに分けて2つあります。
ひとつは、ご存じのとおり眠いからです。
そしてふたつめは、緊張しているからです。
犬は、緊張やストレスを感じると、身体を落ち着かせようとするためにあくびをします。
基本的に犬は1日の半分程度を寝て過ごすため、眠くてあくびをすることは少ないでしょう。
もしも犬があくびを繰り返すようであれば、犬が飼い主のおせっかいな行動に迷惑しているサインだといえます。
身体を震わせたり掻いたりする
犬が身体をブルブルと震わせたり爪で掻いたりするのも、嫌がっている時のサインです。
これも身体が緊張していることを和らげようとする行動のひとつですが、強いストレスを感じると自分の手を噛むなどの自傷行為を繰り返してしまうこともあります。
犬が嫌がっている時の対処方法
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最後に、犬が嫌がっている時の対処方法をご説明します。
愛犬との信頼関係に溝ができないように、きちんとした対処をしましょう。
嫌がることをしない
当然ながら、犬が嫌がることをあえてする必要はありません。
嫌がることをしなければ、犬がストレスに感じることはないでしょう。
しかし、おせっかいな行動をしているわけではなく、犬が人間社会を生きるために必要なことであれば、飼い主として取り組まなければいけないこともあります。
少しずつ慣れさせる
人見知りや臆病な性格をしている犬は、少しずつ環境に慣れさせる必要があります。
いきなりいろいろな場所に連れて行くのではなく、はじめて行ったドッグランはその後も何度か連れて行き、徐々にまわりの人や犬に慣れてもらいましょう。
どれだけ人見知りの犬であっても、何度も同じ場所に行くと徐々に慣れていくはずです。
また、知らない人に協力してもらい、犬用おやつを与えてもらうなどをすれば、犬は知らない人にも喜んで近づくようになるでしょう。
体調管理をきちんとする
犬がみせるいくつかのストレスサインに飼い主が気付かなければ、ストレスにより体調不良を起こしてしまうこともあります。
そのため、日頃から愛犬の体調管理はきちんとする必要があるでしょう。
愛犬のストレスサインを知ることはもちろん、食欲があるか、下痢や嘔吐をしていないか、被毛のツヤがあるかなど、毎日観察をすることでいち早く体調不良に気が付くことができます。
また、普段は行っていないことを突然したようになった時にも、注意が必要です。
もしも愛犬に少しでも異変がみられた時には、一度獣医師に診せることをおすすめします。
犬におせっかいな行動はしないようにしよう
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飼い主はよかれと思ってしていることでも、犬には迷惑に感じてしまうこともあります。
特に人見知りで臆病な犬にとって、知らない場所に行くということは大きなストレスになるでしょう。
また、こまめにシャワーに入れたり服を着せたりするのも、犬によっては皮膚炎や体調不良の原因になります。
大切なのは、犬のストレスサインを知ることです。
犬のストレスサインを知っていれば、すぐに対処をすることができますし、犬に嫌がることをせずに済みます。
もちろん愛犬がいろいろな人や犬と仲良くすることも大切なので、徐々に環境に慣れさせてあげることも大切です。
おせっかいと必要な行動の違いを考えて、愛犬と信頼関係を築けるようにしましょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。