日本スピッツの魅力とは?特徴や性格、飼い方まで徹底解説!

純白の毛色とキュートな顔立ちで高い人気を誇っている日本スピッツ。数少ない日本原産の犬種としても有名であり、海外でも広く飼育されています。ところでみなさんは、日本スピッツがどのような犬種かご存じでしょうか?そこで今回は、日本スピッツの特徴や性格、飼い方について詳しく解説します。 2023年05月13日作成

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日本スピッツはどのような歴史や特徴を持った犬種なのでしょうか。飼育する際の注意点や性格などもあわせてご紹介します。

「日本スピッツ」の歴史や特徴、性格とは?

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日本スピッツが誕生した経緯やその歴史、特徴、性格についてそれぞれ解説します。

日本スピッツの歴史

日本スピッツの祖先犬については、正確な情報が残っておらず、はっきりしていません。一説によると、1920年代に日本に入ってきた大型の白いジャーマン・スピッツがルーツだと考えられています。

第一次・第二次世界大戦の影響により、日本スピッツの数は大幅に減少しました。しかし、高度経済成長期における人気向上や愛好家たちによる保護活動によって、その数は回復しました。

しかしながら、当時の日本スピッツは無駄吠えが多い犬種であったため、「うるさい」という理由から人々から嫌われる存在になっていきました。それを解決するために、愛好家たちが立ち上がり、無駄吠えが少なくなるよう選択繁殖が続けられ、その結果、現在の無駄吠えが少なく穏やかな性格の日本スピッツが誕生しました。

日本スピッツの特徴 

日本スピッツの大きな特徴として、美しい純白の毛色があげられます。他犬種では多種多様な毛色が正式に認められているのに対し、日本スピッツは純白のみとされています。

全身を真っ白な長毛で覆っており、尻尾のまわりに飾り毛があるのも特徴的です。

体高はオスで約30~38cmとされ、メスはオスよりやや小さいです。中型犬にしては少し小さい犬種ですが体つきはしっかりしています。

これら以外にも、アーモンド形の瞳や三角形の耳、尖ったマズルなども、日本スピッツのかわいさをより引き立てています。

また、脚が短く顔つきが丸い個体も存在し、「トイ・スピッツ」と呼ばれることもあります。

日本スピッツの性格

日本スピッツの性格は好奇心旺盛で人懐っこく、穏やかで飼い主に対して従順です。そのため、ペットとして飼育するのに適した犬種のひとつだといえます。

しかし、警戒心が強い一面を持っていることから、飼い主によるしつけが行き届いていないと無駄吠えが増える可能性があります。

子犬期から飼い主以外の人間や動物と触れ合う機会を設けるなど、さまざまな経験ができる環境を整えてあげることが大切です。

日本スピッツを飼育する際のポイントや注意すべき病気とは

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日本スピッツを飼育する際のポイントと注意すべき病気について解説します。

事前に押さえておきたいポイント

日本スピッツを飼育する際は、以下4つのポイントを押さえることが大切です。

①室内での飼育

日本スピッツは、警戒心が強く寂しがりやといった側面があります。外飼いによるストレスから、無駄吠えが増える原因となるため、飼い主や家族の姿がいつでも確認できる室内飼育が適切です。

また、室内で飼育することにより、フィラリアの媒介者である蚊から愛犬を守ることができます。このように、室内飼育は病気予防の観点からもおすすめです。

②定期的な被毛のお手入れ

日本スピッツの被毛は定期的なお手入れが必要です。具体的には、週に3~4回のブラッシング、月に1回のシャンプー、必要に応じてのトリミングが必要です。

日本スピッツの被毛は、一定の長さまでしか伸びないため、頻繁なトリミングは必要ありません。ただし、換毛期になると抜け毛の量が多くなるため、こまめなブラッシングが必要です。

③熱中症対策の徹底

日本スピッツは暑さに弱い犬種のため、熱中症対策は必須です。
エアコンや扇風機などを利用し、愛犬が快適に過ごせる室温をキープしましょう。また、常に水分補給ができるよう、新鮮な水を準備しておくことも大切です。

④適切な運動量の確保

日本スピッツに必要な運動量を満たすためには、1日に2回、20分程度の散歩が必要です。
運動は肥満防止だけでなく、ストレス解消にも効果的なので、愛犬の健康を守るという観点からも、適切な運動量の確保は重要です。

日本スピッツによくみられる注意すべき病気 

日本スピッツによくみられる注意すべき病気の例は以下のとおりです。

【注意したい病気例】

・膿皮症
・落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう)
・全身性紅斑性狼瘡(ぜんしんせいこうはんせいろうそう)
・アレルギー性皮膚炎
・膝蓋骨脱臼
・流涙症(涙やけ)
・気管虚脱
・熱中症 など

このなかでもとくに注意すべきなのが、「膿皮症」「落葉状天疱瘡」「アレルギー性皮膚炎」などの皮膚疾患です。

日本スピッツは皮膚疾患にかかりやすい犬種のため、日頃から皮膚の状態に異常がないかチェックする必要があります。

ブラッシングやシャンプーをするときは、皮膚が赤くなっていないか、触ると痛がる場所がないか、被毛が抜けていないか、などをしっかり確認します。

この際、少しでも心配な症状がみられた場合には、すみやかにかかりつけの動物病院で獣医師による診察を受けましょう。

最後までしっかりお世話できる?日本スピッツの平均寿命

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日本スピッツの平均寿命はおおよそ12~14歳といわれています。一般的な中型犬の平均寿命が14歳前後とされているため、寿命は平均値といえるでしょう。

しかし、先述したように日本スピッツがかかりやすい病気もあることから、日々の予防やケアが大切になってきます。

病気やケガをすることなく快適に生活できる状態である“健康寿命”を長くするためにも、愛犬の変化を見逃さないようにしてあげましょう。

日本スピッツはたくさんの魅力を持っている!

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今回は日本スピッツの歴史や身体的な特徴、飼育するうえで大切なポイントなどを解説しました。

美しい純白の毛色だけでなく、クリクリとしたかわいらしい瞳など、日本スピッツはたくさんの魅力を持った犬種です。

あまり見かける機会はないと思いますが、日本原産の犬種として、ぜひ日本スピッツについて理解しておいてくださいね。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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